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「アフリカのアイコン」と呼ぶにふさわしい樹木の一つがバオバブではないでしょうか。
マダガスカルに見られるような天に向かってそびえ立つバオバブと違い、タンザニアの
バオバブはどっしりと小山のような巨木に育ちます。巨大な幹の中は空洞で、中には大
量の水が蓄えられています。
その異様な存在感からか、タンザニアでは「バオバブの幹の中には精霊が住んでいる」
とされ、バオバブの木は畏敬を持って大切にされています。
「アフリカの樹木」というと豊かな常緑のイメージがありそうですが、バオバブは落葉樹
です。新葉が芽吹き、大きな緑を茂らせたのち、枯れ葉を散らせ、やがて枝だけになります。
小型のラグビーボールのような形をしたたくさんのバオバブの実が、大樹にぎっしりぶら
下がっている様子は遠目でも確認できるユニークな光景です。
●●●食べるバオバブ
実の中には大人の爪の先ほどの大きさの種がギッシリ詰まっており、それらに色と砂糖を
まぶしたお菓子は、どこのスーパーでも売られているポピュラーなスイーツです。
ラムネのように溶ける果肉を口内でしゃぶるようにして食べます。爽やかな後味は意外と
後を引き、手が止まりません。
最後に口の中に残る茶色い種は小指の先ほどの大きさで、コロンとしたハート型をして
いるんですよ!
下の写真は、着色も味付けもしていないバオバブの種そのままのバージョンです。
ラムネのようにとろける食感はそのままに、まろやかな酸味があります。
なお、これを土に埋めたら日本でも芽が出たそうですよ!
(オーガニックのバオバブの種。このまま食べられます。)
バオバブの種は、ビタミンとミネラルが豊富に含まれた「スーパーフード」。
そのまま食べても良いですが、ヨーグルトに入れて食べるのが筆者のおすすめです。
タンザニアの特産品の一つである生ハチミツを加え、甘味と酸味ととろける食感
を楽しみます。
粉末のバオバブ(バオバブパウダー)もまたスーパーにも売っているような身近
な品です。白っぽい色の粉ですが、水に溶かすと茶色い液体:バオバブジュース
になります。酸味が強いので、これにもタンザニアのハチミツを加えれば、アフ
リカならではのユニークな飲み物の出来上がりです!
タンザニアに来たら是非これらを試してみては。珍しいので、お土産にしても
楽しいと思いますよ! 他にバオバブオイルから作った石けんも、タンザニア
土産として手に入れたいものの一つです。
●●●使うバオバブ
さらには、バオバブの実そのものを使った下の写真のようなユニークなクラフト
もありますよ。バオバブの実の中身をくりぬいて、外側をそのまま使った餌台
(バードフィーダー/bird feeder)です! 自宅の庭木につるしてみるのも
面白いと思いませんか?!
(バオバブの実を利用して作った餌台。)
(タグには、『恵まれない人たちの収入源となるべく、タンザニアで手作りされ
ています。材料は100%リサイクル素材を使っています』と書かれている。)
バオバブの実の外皮は殻状で硬く、細かな毛が生えているためモールスキン(起毛
がある布素材)のような手触りになっています。餌台のほか、止まり木を付けた
「鳥の巣」バージョンやココナツの殻で作ったスタイルもありますよ。
(店員さんが手にしているのがココナツの殻で作った餌台。その両端に並んで
ぶら下がっているのは、止まり木が付いたバオバブ製「鳥の巣」。)
●●●天然素材+リサイクル素材からクリエイティブ雑貨を作り出すショップ
こういったユニークな雑貨をたくさん制作・販売しているのは、ダルエスサラーム
の雑貨店「AfriCraft(アフリクラフト)」。自然の素材やリサイクル素材を利用
して作った商品は、どれも発想の面白さに感心することでしょう。
リサイクルをモットーとしているだけに、買物をすると新聞紙で作った袋に入れて
くれます。
市内のショッピングモール「Slipway(スリップウェイ)」に直営店があるほか、
ダルエスサラームで年2回開かれる「Artisan Market(アーティザン・マーケット)」
出店の常連でもありますので、気軽に商品をチェックできますよ!
●Artisan Marketのレポートはこちらをチェック! ↓
『今回も変わらず大盛況!ダルエスサラーム最大クラフトマーケット』
『ダルエスサラーム最大のクラフトマーケット「Artisan Market」』