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みなさん、こんにちは。アンコーナ特派員の丹羽淳子(ニワアツコ)です。日本はクリスマスはもちろん、もうお正月気分もほぼ抜けている1月2週目だと思います。
イタリアでは1月6日が祝日となり、Epifania(Befana)の日までが超ロングなクリスマス時期。この日までは街中クリスマスネオンやツリーも飾られたままで、7日を過ぎると片づけが始まります。ですので、今回の記事を書こうかどうしようかとっても迷ったのですが、実物があまりにも素敵でしたのでご紹介させていただくことにしました。
タイトルにあるPresepe:プレゼーペって、日本ではなじみが無いモノになると思います。日本語で言うと「(イエスキリストの)降誕場面」。カトリック信者の方にとって、マリア様が受胎告知を受け、その後イエスキリストが生誕したことはとてもとても意味があることです。もちろん、その意味があることを受けてNatale(ナターレ):クリスマスを盛大にお祝いするわけなのですが、そのNatale時期にツリーと共に飾られるものが、この「Presepe:降誕場面」なのです。こちらが主人の両親宅にあるPresepeです。とってもかわいい。これを見ると優しい気持ちがあふれてくるのが不思議です。キリストが降誕する厩を中心に、周りに暮らす人々の生活が表現されています。ちょっとぼけた写真でごめんなさい。
そして、このPresepe、いろいろな場所でも飾られていて、私の住む町には機械仕掛けのPresepeがあります。開いている時期は12月24日から1月25日の約1ヶ月ですが、多くの人が訪れてその可愛さに癒されていますよ。
サイズ感がわかりづらくて申し訳ないですが、人形は高さ10㎝くらいでしょうか?鍛冶屋さんや木こり、果物屋さんの姿が見えますよね?
窓から覗いた一室では髪をとかす女性と、子供をあやす女性の姿。
これがいわゆるPresepe:降誕場面になります。マリア様とヨゼフ氏、そこに生まれたばかりのイエスキリスト様。
こちらは農作業をする街全体の様子。
ベランダに干された洗濯物、室内で粉をひいたり、編み物をしたり。
こちらの紳士はワインの仕込み中!
サルシッチャ売りやアコーディオン弾きなど、とっても味があって良くできています。
ちなみに、全体が暗転して"夜"の訪れも表現されます。家々に灯りがともってとても素敵な雰囲気になります。そしてその後にやってくる朝。鶏の鳴き声とともに仕事を始めるのが彼ら。パン屋さん。
私が初めて見たのは確か2年前。修復中だったのか、ワンシーンのみしか見学できず「たいしたことないなぁ」と思っていたのですが、意せずして訪れた今年はすべてを見ることが出来、その大きさと可愛さに胸が打たれた次第です。
入場に料金はかかりませんが、Offerta(お布施)を入れる瓶がありますので、そちらに献金できます。この時期にFalconara Marittima近くを通られる方、非常に稀だと思いますが、お時間があられましたら是非お立ち寄りください。街を貫くVia Flaminiaには、なんと"PRESEPE"に向かう為の道しるべも出ています。
地元ですので、ご質問があればいつでもどうぞ。
では、またお会いしましょう。Ci vediamo presto.
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・ファルコナーラアルタの洞窟内にある機械仕掛けのプレゼーペ(Presepe Meccanico alle grotte del castello di Falconara Alta)・住所:alle grotte del castello di Falconara Alta, Via Cameranesi・開場時間 土日のみ:10:00~12:00、15:00~17:00 (1月25日まで)