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ローマを州都とするラツィオ州最大の湖「ボルセーナ湖(伊語:Lago di Bolsena)」は、イタリアで5番目の規模を誇り、ローマを州都とするラツィオ州の北部に位置し、ウンブリア州、トスカーナ州の州境に囲まれています。そして、海水浴ができるカルデラ湖として透明度の高い水質を持っています。山々に囲まれたこの自然豊かな湖畔のリゾートは、贅沢な気分にさせられます。
ボルセーナ湖は楕円形の形状で、南北に12kmと東西に11kmの大きさを持ち、欧州で最大のカルデラ湖です。湖の南部にある二つの島は、カルデラの初期の水面下の爆発によって形成されたとされています。また、この湖は約37万年前に火山活動によって形成されています。
湖畔の町として代表的なのが人口3,900人ほどのボルセーナ(伊語:Bolsena)で、欧州では良く知られた避暑地で多くのリゾートホテルが立ち並んでいるが、中世の面影を残す町です。イタリアの町ではあまり珍しいことではないが、このボルセーナの町は、奇跡のエピソードがあることでも知られています。1263年つまり、今から750年以上前に、司祭がミサで祝福を授けている最中にパンから血が滴り始めるという有り得ない現象が起き、当時の教皇であるウルバヌス4世場所がこの奇跡を祝うコルプス・ドミス(伊語:Corpus Domis)というお祭りを設立したことでこの町が一躍有名になったという言い伝えが存在しています。当時は科学的な検証が不可能な時代だったこともあるが、毎年6月になると町中は花で溢れ、住民たちが行列をつくり、3kmの道程を行進しています。
また、ボルセーナ湖周辺には多くの小さな湖畔の町が点在しており、地元料理としてウナギ等、ボルセーナ湖で採れる魚料理を味わうことができ、秋には山々に囲まれているこの地ならではの山の幸の料理を楽しむことができます。そして、この一帯にあるモンテフィアスコーネ(伊語:Montefiascone)という、白ワインで有名な「エスト、エスト、エスト(Est, Est, Est)」の産地も訪れることもできます。ワインラベルに書かれた説によるとある修道僧が旅の途中でワインの素晴らしさに感銘を受け、「これだ!」を意味する「エスト(Est)」というメッセージを残したことからそのワインの名称となったとされています。
この美しいボルセーナ湖では、湖面に映える美しい夕陽も見られ、その景観から心穏やかにさせてくれる魔法のような瞬間を楽しむことができます。ローマ市内からは125km離れており、車でも約1時間半かかりますが、それだけの価値がある自然豊かで長閑な湖畔リゾートであり、ちょっとした心休まるバカンスを満喫できるところです。旅する皆さんには、ローマでの観光を十分に楽しんだ後にこのボルセーナ湖の開放的な湖辺でゆったりと夕陽を眺めながら至福の時を味わってみるのも良いでしょう。
【アクセス方法】
レンタカーを借りて、ボルセーナ湖一帯をドライブするのが一番便利で旅を満喫できる確率が高いので、お勧めです。
※長距離バス利用の場合
ローマの北にあるサクサ・ルブラ駅(伊語:Saxa Rubra)駅よりヴィテルボ駅(伊語:Viterbo)にて乗り換え、ボルセーナ(伊語:Bolsena)へ向かいます。所要時間は約2時間45分 バス会社:Cotral社
また、ウンブリア州のオルヴィエート(伊語:Orvieto)駅からもバスが出ております。
こちらは、Umbriamobilitaのサイトよりバスを確認することができます。
(日曜日はバスの本数が極めて少なくなるか、運休の場合があるので、注意が必要です)
列車は、ボルセーナ湖を通る幹線がないため、約30km離れているヴィテルボ又は、24km離れているオルヴィエートから中長距離バスにて移動となります。