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黒髪を高々と結い上げたキュートな女の子のタグがMabitiの目印。
ダルエスサラームの女性たちの熱烈な支持を受けるファブリック雑貨ブランドが「マビ
ンティ(Mabinti)」です。スワヒリ語で「娘たち(Daughters)」を意味する言葉です。
ニュアンスのある色とチャーミングなデザイン、コットンやレザーを使ったファッション・
インテリア雑貨は高品質で魅力的。ダルエスサラームに来たら是非手に入れたいのが
マビンティのアイテムです。
(様々なタイプやのポーチやバッグは、マビンティの代表的アイテム。)
2004年から毎年秋にダルエスサラームで開かれるイベント「スワヒリ・ファッション
ウィーク」は、東部および中央アフリカ最大のファッションショーです。
タンザニア国内はもとより、アフリカ各地のファッションデザイナーたちが技とセン
スを発表する人気イベントで、マビンティも参加常連ブランドの一つになっています。
しかし、素敵な雑貨を制作販売しているだけがマビンティではありません。
女性の心を掴むマビンティブランドは、タンザニアの女性たちを救うソーシャルビジ
ネスの成功例でもあるのです。
●●●Mabintiが生まれた背景
適切な医療を受けられれば防ぐことができる、出産による障害"Obstetric fistula"は、
日本語では「産科瘻孔」と呼ばれます。日常生活に多大な支障をもたらすこの障害は、
先進国ではもはや見られないものです。
タンザニアでも都市部では近代医療へのアクセスが容易ですが、地方では必ずしもそう
とは限りません。出産の際、必要に応じて帝王切開に切り替えるなどすれば避けられた
トラブルも、医療へのアクセスが難しい地域では防げない事態が発生してしまいます。
避けられたはずのトラブルで障害を抱えることになった女性たちを救うプロジェクトが
"マビンティ・センター(Mabinti Centre)"です。
●●●Mabintiの活動
冒頭で触れた"Obstetric fistula"は、手術によって治すことができます。
ダルエスサラームにある医療施設"CCBRT(Comprehensive Community Based Rehabili-
tation in Tanzania/タンザニア包括的地域密着型リハビリ施設)"は、身体の障害の
ケアおよびリハビリを重点的に担うタンザニアの主要施設です。
そこでは、国内で発生する"Obstetric fistula"の手術件数の約1/3を無償で担うほか、
保健師の育成や医療知識の普及活動なども積極的に行っています。
そんな"CCBRT"とタッグを組んでタンザニアの女性たちをサポートしているソーシャル
ビジネスが、2017年に10周年を迎えたマビンティ・センターです。
●●●障害を克服し、自活の道を開く「マビンティ」のプロジェクト
手術によって"Obstetric fistula"を克服した女性たちは、経済的に自立し健康的な生活
を送るためのトレーニングを12ヶ月に渡って受講します。魅力的なマビンティ製品は
このプロジェクトの成果なのです。
トレーニングでは、縫製・スクリーンプリント・デザインといった布製品の制作技術
だけでなく、英語やビジネススキルといった、収入を得るための具体的手段も教えられ
ます。そして12ヶ月後の卒業時は、各自一台ずつのミシンを与えられて巣立って行きます。
これにより、手に職を付けた女性たちが即ビジネスを開始できるというわけです。
さらに、そういった職業的トレーニングに加え、健康な生活を維持するための知識・
エイズ等の病気や家族計画・栄養管理などについても学びます。
社会の中で孤立しがちだった彼女たちは仲間と共にトレーニングに取り組み、サポート
し合うなかで心の状態もまた回復を遂げていきます。経済的に自立し、健康的な暮らしを
営んでいけるという自信に満ちて、新たな人生が始まります。
その姿は、タンザニア各地で同じような状況にある女性たちの希望になることでしょう。
●●●マビンティ・センターの魅力的な商品
希望に満ちたストーリーを持つマビンティの製品は、工房に併設されているショップや
市内各所の取扱店、クラフトマーケットなどで買うことができます。
その売上金はCCBRTの活動費に還元され、さらに多くの女性たちを救います。
(工房に併設されているショップにはカラフルな雑貨が所狭しと並ぶ。)
※2019年4月にはショッピングセンター"Slipway"に直営店がオープンし、よりアクセス
しやすくなりました。
マビンティの新製品や最新情報は下記リンクで!