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日本では五月に母の日がありますが、世界では様々な月に行われるようです。例えばタイは、シリキット国王妃の誕生日(8月12日)を母の日としています。では、イギリスはと言うと元々イースター(復活祭)行事の一環であったという、マザリング サンデー Mothering Sunday がそれに該当します。
ピンクに染まる商店街
日にちは、復活祭の当日であるイースター サンデーの三週間前の日曜日に設定されます。ところが、そもそもこのイースター自体が毎年変わるので年によって、ひと月近く日にちが違ったりするので、越してきてからの初年度は特によくわかりませんでした。が、買い物に出掛けると、何やら店全体がピンクの雰囲気?バレンタインかと思うようなハートも並び、そのうち Mum(ママ)という言葉がやたら目に入り始め、文具屋さんのショーウィンドウには派手なバルーンや綺麗にラッピングされたボックスが並んでいるので「これはひょっとして・・?」とようやく気付いた次第です。
イギリス式母の日行事
そのうち子供達が学校から、ママ尽くしの手作り作品やらカードを持ち帰ってくるようになり、益々母の日が近付いていることを確信。
極め付けには息子の通うボーイスカウトから、教会で行われるマザリング サンデーの案内が。はて、何故教会に行くのだろう、と不思議に思いながらもこれもまた経験と足を運ぶと、子供達はスカウト旗を持って行進し、礼拝堂で日曜礼拝に参加しました。
母の日に因んで、聖書に出てくるハナ、ナオミ、マリーと言う三人の母親を題材にしたお話がありました。私も後ろで拝聴していると、最後に息子が花を渡しに来てくれました。
マザリング サンデーとは
最近では世界に倣ってマザーズ デーと言う事が多くなってきて、商店でのパネル等はマザーズ デーになっていますが、本来は上記のように日本で言えば寺院の檀家制度のような、洗礼を受けたり幼少期より通っている実家近くの馴染みのある教会(Mother)に出向いて家族皆で礼拝を受けることが、大事なしきたりでした。
(c) Sainsbury's
それに加え、シムネル ケーキというドライフルーツ入りの伝統的なお菓子を食べたり、母親だけでなく祖母にまで労ってプレゼントを贈ったりします。更に現代版ですと、何はともあれカードやプレゼントを贈る他、映画で見かけるようなベッドまで朝ご飯を運んであげたり、ランチやディナーを代わりに作ったり、素敵なカフェに連れ出す、エステで癒してあげる等、「お母さんにラクをして貰う」という趣旨が日頃の感謝と共に込められているようです。(出展: Time and Date)