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スイス=青い空と白い雲を背景にそびえるアルプスの山々が涼しげな国。
スイス=夏でも涼しいおしゃれな避暑地。
スイス=クーラーが要らない天国。
そういうイメージを覆してくれた、2019年の7月はどんなお天気かというと。
スイス中央部のチューリッヒと比べて、通年3〜5度ほど気温が低いここ東スイスのアッペンツェル地方ですら、最高気温34度、最低気温21度、というお天気が続いています。
体感では、プラス3〜5度ほど高く、ここでは午後3時くらいに気温がぐんぐんと上がり、5時から6時までが最高気温をマークするのが通常。
日本の暑さと比べて、何が違うかというと、
1) 湿度が低い
スイス人たちが「今日は蒸し暑い!働く気になれない!」と騒いでいるのは、日本の夏でいうと湿度50%から、せいぜい70%という印象です。
汗はベタベタというより、サラサラサラサラと蛇口から流れ出る水のよう。
服が吸った汗は、汗が止まると30分以内にはしっかり乾きます。
クッキーを焼いて1日や2日放置していても、ずっとサクサク。
ということは、お肌も髪も、冬に比べたら断然マシとはいえ、やっぱり乾き気味なのは事実です。
2) 照りつける太陽が痛い、ビーフジャーキーになりそう
UV指数が10段階のうち8〜9が当たり前の夏は、紫外線が肌をチリチリチリチリ刺すような感覚を想像していただけるとわかりやすいです。
実際に日焼け止めクリームを塗らないと、10分もしたら肌がじわーっと熱を帯びてきて、その繰り返しで1週間以内には物の見事に「焼けた」肌になります。
空気が乾燥しているから、焼けた肌は亀の甲みたいな模様やちりめんなることもしばしば。とにかく保湿、保湿で乗り切るのが得策。
炎天下に「帽子なし、水なし、日焼け止めなし」で5分も立っていたら、生命の危険を感じるくらいの脱水を感じます。
午前8時の段階で、土はここまで乾燥しています。
毎朝、「夕方まで持ちこたえてくれるのか」と植物の身さえ案じる始末。
3) 日陰に入ったら涼しいし、地下室では寒いほど
暑さの原因は灼熱の太陽+湿度が低い=太陽を避ければかなり涼しさを感じます。
寒がりの人はカーディガンを羽織っていたり。
4) 歴史的に猛暑があまりなかったので、クーラーが設置されていない
公共交通機関や大きなホテル・レストランではクーラーが効いていますが、小さなレストランでは自然の風を楽しむ!という姿勢ですし、一般家庭でもよほど暑がりではない限り、クーラーを設置している家、しかも各部屋にクーラー、という家庭は(私の交流範囲では)お目にかかったことがありません。
扇風機をひょろひょろ回していれば大丈夫、という感覚。
最終兵器は「水風呂」。プールで泳いでもいいけれど、時間もない、日焼けをしたくない私には水風呂が定番です。
一般的なスイスの夏でも帽子、日焼け止めクリーム、サングラス、飲料水が必需品で、一番暑い午後3時から5時には歩いている人も少なくなるほどなのですが、2019年の7月は扇風機なんかでは足りず、熱中症のような症状になる人が多発しています。
ネットの天気予報で気温だけ見ればそれほど暑くないと感じても、肌に刺さるような太陽光線にやられてしまうので、スイスに旅行されるときは、「26度を超えたらサングラスと日焼け止めクリームは確保、30度を超えたら帽子」と、大げさに構えているくらいが安心かもしれません。
ハイキングは、少し涼しくなる午後5時くらいからショートコースで楽しむか、涼しい日を選んで行かれることをお勧めします。