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今回は、往復4時間半の道のりを、ただ景色を楽しんでみようという気楽な感じでハイキングをしました。
途中で、Steinにある農家で牛肉を調達するのも目的の一つ。
まずは、アッペンツェル鉄道のニーダートイフェン(Niederteufen)から山歩きの道を行くんですが、ここから30分は木々の下のただの山道を登ったり下ったりします。
一段が高めの階段(木と土で出来ているので若干滑りやすい)が終わると、川がありました。
9月中旬、今日は最高27度もあったのに水はすっかり冷たくなっていて、もう泳げないし、足をつけるのも冷たすぎるくらい。
古い橋だと思ったのですが、この見た目なのにまだ20年しか経っていないそう。
渡ると、ギシギシ音がして、下も見えるので、ちょっとしたハラハラ感。
この森を抜けると、あとはひたすら牧草地を歩きます。
アッペンツェル特有の、なだらかな丘に、アッペンツェルハウスが並ぶ景色がなんとなく懐かしい感じ。
山歩きの楽しみの一つはお花の観察。
花で季節の移り変わりを感じます。
9月中旬は、Herbstzeitlose(減るプストツァイトローゼ、和名:イヌサフラン)が秋の訪れを告げてくれます。
他の楽しみは、カントン(州、日本でいう区のようなもの)のちがいでしょうか。
ここアッペンツェルは、インナーローデンとアウサーローデンに別れていて、似たような景色ではあるものの、人々の考え方や風習は全く違います。
インナーローデンがカトリックで保守的なのに対し、アウサーローデンはプロテスタント(スイスでいうリフォ見えイート、Refomiert)でインナーローデンを保守的だと揶揄する姿勢(私から見れば十分保守的ですが笑)などなど。
その両カントンの間を通る橋に掲げてあった標識。
フランス、ドイツ、オーストリア、イタリアとの国境を持つスイスにとってカントン間の境なんて大したことなんでしょうけれど、なぜかここを通る人たちは面白がっています(笑)
山歩きの楽しみ、それは牛や羊、山羊、鶏たちが放し飼いにされている様子と、草原を駆け回る猫たちを見ること。
今日も最低でも20匹の猫に遭遇しました。
そして、生まれてまだ2〜3日しか経っていない子牛たちも!
毛皮は汚れていなくて、ツヤツヤ柔らかそうで、私たちを好奇心いっぱいの表情で見つめてきます。
ツノを切られることなく、大きな牧草地を好きなだけ歩き回っては草を食べ、好きなだけ眠り、日光浴をする牛たちが、美味しい乳を出し、美味しいチーズになるのだな、と感じる一コマです。
有名な観光地を歩くのもオススメではありますが、観光客のいない、地元の人しか歩いていないような道をただ歩くのも気持ちがいいもの。
Hofladen(ホフラーデン、農家のお店)に行き当たると、そこで取れた卵、野菜、牛乳、チーズ、肉製品、果物、焼きたてパンも買えます。
人ではなく、動物と自然だけを楽しみたい方はぜひお試しください。