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ヴェネツィアの絶景が楽しめる小さな島:サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂

阿部 美寿穂

阿部 美寿穂

イタリア特派員

更新日
2019年12月3日
公開日
2019年12月3日
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筆者は仕事でイタリアのあちこちの都市に赴きますが、最近も10月・11月とヴェネツィアに行きました。よって、普段から仕事の隙間時間、もしくは終了後のプライベートな時間などの少ない空き時間を利用して、効率良くその町の見どころを廻って来る習慣があります。もちろん、食べ物のチェックも忘れません(←というより、一番先にやります)。今回は、ヴェネツィアに滞在する時間が少なくても訪れることができ、また楽しめるスポットをご紹介したいと思います!

また、前回の記事でヴェネツィアのこの季節の異常潮位現象、アクア・アルタ(Acqua alta)について記しました。二度目の11月の滞在からローマに戻って来て2日後、1923年以来、観測史上2位の最悪の高潮となり、非常事態宣言が出されました。ヴェネツィア訪問前に、スマホにインストールしておきたいおすすめ潮位チェックアプリがありますので、是非ご一読ください。

2019年12月2日号 ヴェネツィアの高潮チェックアプリをインストールしよう!こちら

↑ 今回のおすすめは、ヴェネツィア本島から遠くないのに、ヴァポレット(水上バス)の"島旅感"たっぷりで、素晴らしいラグーンの眺望を楽しめるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島です。

船で本島から2分で着く距離なので、時間がない時でも気軽に行くことが出来ます。筆者も、仕事が終わった後の夕方からのんびりと訪れた場所の一つです。

島に渡ったら、サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂を訪れてみましょう。こちらはこの教会の鐘楼からの写真です。やや左手に見えるのが、サン・マルコ広場のサン・マルコ大聖堂。対岸から見ると壮大な姿が美しいです。

↑ ヴェネツィア本島のサン・マルコ小広場より、遠くに小さくてかわいいサン・ジョルジョ・マッジョーレ島が見えます。聖堂の左側に建つ、あの高い鐘楼に上って来ましょう!

↑ 行き方はとても簡単です。ヴェネツィアで最も有名な観光スポット、サン・マルコ広場近くにあるヴァポレット乗り場、サン・ザッカリーア(San Zaccaria)からこの素敵な乗り物、すいすい進む水上バスのヴァポレットに乗ります。窓口でサン・ジョルジョ・マッジョーレ行きと告げ、切符を購入します。ヴァポレットの切符は、普通に1回券(一人一枚7.5ユーロ)でご利用の場合、ここで帰りの分も購入しておくと安心です。

*ヴァポレット等のヴェネツィアの公共交通機関の切符の種類、乗り方は記事が長くなってしまう為、今回は割愛致します!本日の記事は、ヴェネツィアでの滞在時間が少なくても行くことができ、かつ安全で、文化的にも楽しめる場所にスポットを当てています。

↑ サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂に到着しました。本島からあっという間です。ルネサンス後期の建築家、アンドレア・パラーディオによる美しい教会建築にどうぞご注目下さい。パラーディオは、イタリアの子供達が習う西洋美術史の教科書にも大きくページが割かれている、主に北イタリアで活躍したパドヴァ生まれの建築家です。

↑ 教会の主祭壇には、ティントレットなどのヴェネツィア派の絵画が楽しめます。写真は、1594年頃完成の「最後の晩餐」です。

ヴェネツィア派と、その大御所についての参考記事:

2013年6月9日号 色彩の魔術師 〇色を識別するゴッドアイ、ティツィアーノ展 こちら

↑ こちらは、同じくティントレットの「マナの収拾」です。"色"のヴェネツィア派の画家が大好きです!

↑ 写真は、鐘楼に到着した時のものです。夕日のオレンジ色が水平線に広がり、すばらしいパノラマを見せてくれました。教会の左身廊の奥に、鐘楼へアクセスするための入口があります。窓口に人がいますので、こちらで切符を買って、すぐ近くにあるエレベーターで鐘楼の一番上に行きます。切符売り場では、石鹸やハンドクリーム、キャンディー、チョコレートなどのベネディクト派の修道院グッズも売られています。細々としたものがたくさんあり、かわいいですのでおすすめです。

↑ 鐘楼からは、修道院のイタリア式庭園がこっそり覗けました。ツゲなどを刈り込んで幾何学模様に造られた生垣は、まるで迷路のようです。シンプルさが日本庭園と通じていると感じます。ちなみに日本の横浜にもイタリア式庭園が見られる場所があります。

参考記事:

2018年3月27日号 山手イタリア山庭園へのアクセスと楽しみ方! こちら

↑ 夕暮れの町に沈むサン・マルコ広場。サン・ジョルジョ・マッジョーレ島の対岸から見たヴェネツィア本島は、パステルカラーに包まれ、見る者を幻想的な夢の世界へいざなうのでした。

今回ご紹介したサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂は、印象的な景色が楽しめることから、少ない滞在時間でも想像以上に満足感のあるスポットです。皆さまもどうぞ訪れてみてください!

インフォメーション:

名称 Basilica di San Giorgio Maggiore(サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂)

住所 Isola di S.Giorgio Maggiore, Venezia

オープン時間 時間帯は変更することもあるため、詳細は下記のホームページをご覧下さい。現在のところ、毎日、4~10月は9時~19時、11~3月は8時30分~18時までです。ミサの時間は、内部の観光はどうぞお控えください。

参考記事:

2014年9月22日号 教会や大聖堂の見学(美術・芸術作品などの鑑賞のため)をする前に知っておいた方が良いこと!こちら

ホームページ こちら(イタリア語)

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