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カトリックのお祭り、コロンビアの「ろうそくの日」

ロンドノ宮内 紗恵

ロンドノ宮内 紗恵

コロンビア特派員

更新日
2019年12月16日
公開日
2019年12月16日
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¡Hola!

第2回目の記事は、12月7日から8日にかけてコロンビアで行われたお祭りをご紹介します。

12月8日は、コロンビアの祝日。 Día de la Inmaculada Concepción といって、日本語だと「無原罪の御宿り」というようです。簡単にいうと、聖母マリア様を称える日です。 コロンビアは、カトリックの国。今では敬虔な信者は減ってきているといわれているようですが、町中にはマリア像やキリスト像がたくさんあったり、家の中や車に像、絵、ステッカーなどカトリック教徒を示すものがあったりします。教会は、もちろんたくさんあります。 カトリックの国の全般で毎年このイベントがあるのかと思いましたが、私の周りの数人に聞いたところ、どうもコロンビアだけのイベントのようです。

さて、この日に何が行われるのかというと、クリスマスと同じ。一番盛り上げるのは前日、7日の夜です。 この日はDía de las velitas、日本語だと「ろうそくの日」です。家の周りやバルコニー、外の階段、庭、家の前の歩道などのいたるところにろうそくを並べて火を灯します。そのろうそくはスーパーなどで売られているようで、パッケージもこの日仕様です。

当日、夜7時から始まると聞いていたので、しばらく部屋の窓から外を見ていたのですが、とくに何も起こりません。10分ほどして「何も起こらないよ?」と、このお祭りについて教えてくれた義理の母に尋ねると、「そんな時間ぴったりには始まらないわよ、ははは!」とのこと。 ようやく、7時半ころでしょうか。住んでいるアパートの付近がざわざわしてきたので、様子を見せてもらおうと外に出ました。住人の方たちと一緒にろうそくをならべたり、子どもたちと一緒に花火をしたりしていました。今年はあいにく雨が降ってしまい、少々風もあったので火をキープするのは大変でしたが、それでもきれいでした。

とにかくどこの家でもろうそくをこれでもかというくらい並べて火をつけるので、とてもロマンチックな一方で、わたしは少々火事が心配になりました 笑 近所ではとくに何もなかったようですが、きっと消防隊は、あちこちで待機していたのではないかと想像します。

そして、たくさんのろうそくに火が灯ったら何をするかというと…特別なことは何もしません。メインはろうそくに火をつけるということのようで、あとは、大人たちは飲めや歌えや、です。 コロンビアでは自宅や庭などで、大音量で音楽を聴くということがとても一般的で、音楽の音量に関しては近所迷惑という言葉はなく、とても寛大です。この日も、生演奏であれスピーカーをとおしたものであれ、いたるところからガンガン音楽が聞こえてきます。

子どもたちは引き続き花火をしたり、爆竹のようなものを鳴らしたりして、とにかくにぎやかな夜でした。もちろん、翌日は祝日で多くの人が仕事は休みですし、学校はすでに冬? 休みに入っているので、このドンチャンは深夜まで続くのでした。

翌日は多くの家で、聖母マリア様を描いた白い旗が掲げられます。日本のお正月の日の丸のような感じです。

きっとこの日は、家族でゆっくり過ごす人が多いのでしょうね。 道端には役目を終えたろうそくが落ちていたり、溶けたままになっていたりします。ゴミといえばゴミですが、ろうそくはとてもカラフルなので、溶けた後もけっこうきれいでした。

さて、コロンビア独特の風習、少しイメージがわきましたでしょうか? ろうそくの日の夜は自宅だけでなく、主要な広場などでは大々的にイベントが行われてもいます。花火があがったり、音楽イベントが行われたりもしています。もし来年以降、このタイミングでコロンビアに来ることがありましたら、ぜひ参加してみてくださいね。

それでは。 ¡Chao!

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