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感染者は2万名以上。ニューヨークは、米国での感染の震源地に【ニューヨークの新型コロナウイルス事情】

青山 沙羅

青山 沙羅

アメリカ・ニューヨーク特派員

更新日
2020年3月24日
公開日
2020年3月24日
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2020年3月23日現在ニューヨーク州感染者数2万909名

2020年3月20日 タイムズスクエア付近の様子[Photo by Hideyuki Tatebayashi] Do not use images without permission.

2020年3月23日付在ニューヨーク日本国総領事館の「総領事館からのお知らせ」メールによると、現在のニューヨーク州の感染者数は2万909名。死亡数は157名。連日感染者数は恐ろしい勢いで上昇し、ニューヨークはアメリカでの感染の震源地となってしまいました。

ニューヨークシティで、感染者数が多い順番は、クイーンズ、ブルックリン、マンハッタン、ブロンクス、スタテンアイランド。ブルックリン、クイーンズ、マンハッタンの3区は、人口密集地であることから、感染者数が連日増加しています。私の住むクイーンズ区は、人種のるつぼニューヨークシティの中でも、特に多様な人種が集まるエリア。予想通り、ブルックリンを抜いて、5区の中で最多感染者の区となりました(涙)。( )内は前日の数。

ブルックリン区: 3,494名(2,857名)

クイーンズ区: 3,621名(2,715名)

マンハッタン区: 2,572名(2,072名)

ブロンクス区: 1,829名(1,411名)

スタテン島区: 817名( 593名)

詳細につきましては、在ニューヨーク日本国総領事館の新型コロナウイルス関連情報で確認することができます。

3月23日現在、当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。( )内は前日の数

○ニューヨーク州: 感染者数 20,909名(15,168名), 死者数 157名(114名)

・感染者数内訳(主なエリア)

ニューヨーク市: 感染者数 12,339名(9,564名), 死者数 99名(63名)

NY市の内訳(判明分)

ブルックリン区: 3,494名(2,857名)

クイーンズ区: 3,621名(2,715名)

マンハッタン区: 2,572名(2,072名)

ブロンクス区: 1,829名(1,411名)

スタテン島区: 817名( 593名)

ウエストチェスター郡: 2,894名(1,873名)(ニューロシェル「封じ込めエリア:3/15ー25」は現在も有効)

○ニュージャージー州: 感染者数 2,844名(1,914名), 死者数 27名(20名)

○ペンシルベニア州: 感染者数 644名(479名), 死者数 3名(2名)

○デラウェア州: 感染者数 68名(47名)

○ウエストバージニア州: 感染者数 名(12名)

○コネチカット州フェアフィールド郡: 感染者数 270名(140名), 死者数 6名(2名)

○プエルトリコ: 感染者数 31名(23名), 死者数 2名(1名)

○バージン諸島: 感染者数 17名( 6名)

■ 在ニューヨーク日本国総領事館

299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

NYCポリスや消防士にも感染

2020年3月20日 タイムズスクエア付近にいるニューヨークシティの警官[Photo by Hideyuki Tatebayashi] Do not use images without permission.

ABCニュースによると、急増している新型コロナウイルスの感染者には、NYPD(NY市警察)およびFDNY(ニューヨーク市消防局)で公務をする人たちも含まれています。

ニューヨーク市消防局長のダニエル・ニグロによると、検査により、46名の消防局員が感染と判明。2名が入院中。さらに、NYPD(NY市警察)のケースも増加し、129名が感染していることが確認され、2400名以上の警察官が病欠しているといわれています。公務中に感染したのか、私生活において感染したのかは不明。ニューヨーク市民を守る彼らが減ることは、治安の悪さや緊急時の対応の遅れにつながるため、不安なことです。

■参照記事

Coronavirus Updates: 129 members of NYPD, 46 members of FDNY have COVID-19-ABC News 3/23/2020

ニューヨーク住民の半数以上に感染の可能性

連日急速に広がるニューヨーク市およびニューヨーク州の感染。ニューヨークはゴーストタウンと化し、人は住んでいるのかと訝るほど住宅地は静まり返っています。この状況に対して、2020年3月22日クオモNY州知事の会見では、ニューヨーカーにとって震え上がる事実が発表されました。40〜80%に感染する可能性があり、状況は4ヵ月から9ヵ月継続することを想定しているそうです。これ以上感染を広げないために、「自宅待機」が改めて強調されました。

●この状況がいつ終わるか不明だが、4ヵ月から9ヵ月ほど継続することを想定。しかし、必ず収束するので、過剰反応はしないこと。

●ニューヨーク住民の40%から80%に感染する可能性。特に18〜49歳までは、感染者の53%。高齢者や現在病気の人が罹患した場合、死に至る場合もある。

●感染を防ぐためにも、規模を問わず、集団行動は不可。

■参照記事

Video, Audio, Photos & Rush Transcript: Amid Ongoing COVID-19 Pandemic, Governor Cuomo Accepts Recommendation of Army Corps of Engineers for Four Temporary Hospital Sites in New York – NY State

ニューヨーク州が、マスクや医療用の手袋の買いとりを希望しています

ニューヨーク州で感染者が急速に増加しているため、医療従事者の使用する医療用の手袋、マスク、ガウン(治療の際に着るもの)が、深刻な品不足になっています。ニューヨーク州知事は、在庫を持つ業者・販売元に、ニューヨーク州が医療用の手袋、マスク、ガウンを買い取ると呼びかけています。また、医療用の手袋、マスク、ガウンを製造する希望のある会社または会社設立希望者に資金提供ができるので、会社を設立して医療用の手袋、マスク、ガウンを製造するようにと呼びかけています。

●ニューヨーク州で、感染者の治療にあたる医療従事者の医療用の手袋、マスク、ガウンなどの製品(感染を防ぐ保護具をPPEと呼ぶ)が不足しているなかで、知事は、すべてのPPE製品提供者に、必要ではないまたは現在使用されていない製品を州に販売するよう求めています。

州への製品の販売に関心のある企業は、Simonida Subotic 646-522-8477またはcovid19supplies@exec.ny.govに連絡してください。

●ニューヨーク州知事は、適切な機器または人員を備えた企業に、可能であればPPE製品の製造を開始するよう奨励しています。ニューヨーク州は、企業に資金を提供する用意があります。

PPE製品を製造するために州の資金を受け取ることに関心のある企業は、EricGertlerの212-803-3100またはCOVID19supplies@esd.ny.govに連絡してください。

Additionally, amid a shortage of personal protective equipment — or PPE — products in the state, including gloves, masks and gowns, the Governor is asking all PPE product providers to sell to the state any products that are not essential or not currently being used. Businesses interested in selling products to the state should contact Simonida Subotic at 646-522-8477 or covid19supplies@exec.ny.gov.

The Governor is also encouraging any company with the proper equipment or personnel to begin to manufacture PPE products if possible. The state is willing to provide funding to any company to obtain the proper equipment and personnel. Businesses interested in receiving state funding to manufacture PPE products should contact EricGertler at 212-803-3100 or COVID19supplies@esd.ny.gov.

■参照記事

Governor Cuomo Signs the 'New York State on PAUSE' Executive Order – New York State

@NYGovCuomo

Stay at Home おウチで何してる?

事態があまりにも深刻になっており、私を含むニューヨーカー全員が気落ちしております。よそ様にインタビューするのも憚られるので、耳にタコができるほど「Stay at Home(おウチにいましょう)」が叫ばれるなか、ニューヨーカーはおウチで何をしているかをご紹介したいと思います。

今まで忙しく仕事をかけ持ちして走り回っていたニューヨーカーは、「出社に及ばず」と宣言され、いきなりヒマになってしまいました。そうとはいえ、外出禁止。ショッピングモールもデパートも映画館も劇場も閉まり、本を借りようにも図書館も閉鎖、規模にかかわらず集まりも禁止されているので、友人を呼んだり、外で会ったりすることもできません。ほとんどのニューヨーカーは、ガックリとふて寝をしているのが多数かと思われます(ウチだけ?)。しかしながら、涙を拭いて、この困難を乗り越えなければ。さて、ニューヨーカーはおウチで何してる? 当家の場合です。

フランスのように、外出規制が厳しくなるのではと想定し、ロシア系スーパーでスモークサーモンといくらを買っておきました。テンションが落ちる一方な状況で、おウチにひきこもっても、何かちょっとだけ贅沢して気持ちを上げるために。夕食に日本酒と一緒にいただいたのですが、サーモンやいくらの生臭さを和らげられるので、バッチリ合いました。翌朝は、残ったサーモンといくらを、トーストにオン。今までふたり揃ってゆっくり朝食を食べることなどまれだったので、一緒に食べることがまず当家の贅沢です。

スモークサーモンといくらをのせたトースト

1.パンをこんがりと焼く。

2.パンを焼く間に、オニオンスライスを作り冷水にさらす。あればレタスなどを洗っておく。

3.トーストにマヨネーズを塗り、オニオンスライスやレタスをのせる。

4.さらにスモークサーモンといくらをのせて、でき上がり。

ひきこもりのおウチごはん、実は主人が作ってくれたもの。たいへんおいしゅうございました。何百年に一度の恐ろしい危機が世界中に拡大している今、ほんのちょっとの慰めが、生きていく力になりますね。

スモークサーモンといくらをのせたトースト

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