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近江八幡・食堂ヤポネシア
ラコリーナや八幡堀、近江商人の町並みなどの観光スポットが多く、最近では休みの日となれば大勢の観光客でにぎわう近江八幡。
そんな近江八幡の旧市街・仲屋町(すわいちょうと読む)にある一風変わった食堂、それが「食堂ヤポネシア」さんです。
仲屋町の「すわい」とは仲買人とか卸問屋、両替商などを指す言葉だそうで、豊臣秀次の城下町である近江八幡旧市街エリアでも特にそういった人々が住んでいた区画のようです。
そんな近江八幡の古民家を改装しつつも、どことなくアジアンテイストなお店の外観。
店主である松岡さんは世界中を旅してきたというご経験の持ち主。ヤポネシアの店名に込められているとおり、日本(地元)を大事にしつつも、それだけに収まらない世界観が味わえるのがこのお店の魅力なのです。
といっても、もっぱらヤポネシアで提供されるメニューのテーマは「なんてことない、いつものごはん」。
あくまでも普段着で、自分のお家のように「ただいまー」っと帰ってきて、「いただきまーす!」ってガッツガッツ食べるイメージ。
(ようわからん? まあいいじゃないの)
店主曰く「お行儀は悪いけど、ケータイ見ながら食べて、知らん間に食べ終わってしまうような一食」を目指しているとのこと。
(これもようわからん? まあいいじゃないの)
そんなヤポネシアさんも、現在はテイクアウトのみの営業。
普段なら夕方からは「ヨルネシア」といって、地元食材のお酒に合う料理の数々に滋賀の地酒や近江八幡のクラフトビールが楽しめるお店に変わるのですが、残念ながら今はランチタイムだけとなっています。
食堂ヤポネシアのBENTO BOX
とはいってもヤポネシアのBENTO BOXはちょっとひと味違う。
基本的にはその日によってメニューは変わるのですが、例えば4月29日のメニューは……
・ニゴロブナのムニエル
・ナマズのかば焼き風
・ハスの南蛮漬け
・赤魚の飯ヨーグルト漬け焼
(全品容器代・税込 900円)
など、滋賀のさまざまな食材が店主こだわりの調理法で登場!
ちなみに私が今回選んだのはこちら。
「ナマズのかば焼き風」(900円 税込)です。
ナマズのかば焼き風は先日の記事でも紹介した「BIWAKO DAUGHTERS」さんから仕入れてこられた鯰を使い、お惣菜や一緒に添えられる無農薬な新鮮野菜はご近所の農園(近江園田ふぁーむ&小林ファームさん)から。あと近江の赤こんにゃくも……。
それらに隠れているのが玄米のご飯。
地元の食材がこの容器の中で混然一体となるように、味つけのバランスもそれぞれが主張しすぎないよう考慮されています。
和でもなく、洋でもなく、エスニックでもなく、アジアンな……いや、いったいここはどこ?的な。そんなお味(いかん、ここの味は言葉では表せない……)。
でも、ついお茶漬けでもサラサラッと掻っ込むように食べてしまいます。というか食べちゃいました……(なので何が入っていたのかよくわからなくなってしまったのであとで店主に問い合わせしたくらいです)。
いやあ、ヤポネシアのランチはいつ食べても味の表現に困ってしまう。どんな味っていわれても困るのですが、でもとにかくおいしい。で、身体にも優しい。
パラダイス味噌?
店内にはそんなヤポネシアの素材にもなっている野菜たちも並べられており、こちらもヤポネシアで買うことができます。
お弁当と一緒に、夕食用の野菜なんかいかがでしょう?
あと、最近わが家で大人気なのが、
ヤポネシア特製のお味噌たち。
特にお気に入りは、普段はお店で提供されるカレーの辛み調整でついてくる「ヤバウマパラダイス味噌」。
あったかご飯にそのままのっけてもよし、冷奴や生野菜のディップにも最高のお供。ピリリと辛いなかにもやはりひと言では言い表せない複雑な旨みが広がる、不思議なヤポネシアワールドを手軽に体験できるお味です。
気張らずともおいしく食べて、健康になって、それが地域の農家さんや漁師さんにも繋がって……、そんなすてきな循環が知らず知らずに始まってしまうヤポネシアのBENTO BOX。
県内でジイーっとしていないといけないときだからこそ、少しでも地域の中でグルーっとすてきな循環をさせたいですね。
【食堂ヤポネシア】
・住所: 滋賀県近江八幡市仲屋町中24−1
・TEL: 0748-36-3515
・URL: https://japonesia.net/
・アクセス: JR近江八幡駅より車で約7分、レンタサイクルで10分/日牟禮八幡宮より徒歩2分