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昨日の記事でお伝えした通りジョンソン英国首相は国民向けスピーチを行い、新型コロナウイルス・アラート・システム(Covid Alert System)の導入、現在導入されている規制措置に関する今後の緩和見通しなどを発表しました。本日、日本大使館から政策の翻訳内容が発表されたため、その概要についてお知らせいたします。
本スピーチ全文については,以下の英国政府ウェブサイトをご参照ください。https://www.gov.uk/government/speeches/pm-address-to-the-nation-on-coronavirus-10-may-2020
5月10日、ジョンソン英国首相が国民向けに行ったスピーチの概要は以下のとおりです。
1 規制措置緩和のための5つの条件
現在導入されている規制措置を緩和するには5つの条件を満たす必要がある。
○ NHSが守られていること
○ 死者数が持続的に減少していること
○ 感染者数が持続的に相当数減少していること
○ PPE(個人用防護具)を必要とする人々への十分な供給という課題が解決されていること
○ R値(感染症の再生産率)を1以上にならないようにし、数週間前に直面したような指数関数的な増加に確実に戻らないようにすること
※R値とは https://www.bbc.com/news/amp/health-52473523
2 新型コロナウイルス・アラート・システムの導入
新たな合同バイオセキュリティ・センター(Joint Biosecurity Centre)によって運営される新型コロナウイルス・アラート・システムは、5段階とされ、R値および感染件数によってレベルが決定される。各レベルは社会的距離の制限措置の程度を強弱で表し、レベルが低いほど措置も緩く、レベルが高いほど措置は厳しくなる。ロックダウン期間中はレベル4とされ、現在、レベル3に向かう段階に入りつつある。
3 段階的な規制緩和
○第1段階: 5月11日(月)からは在宅勤務が不可能な職業(建設業や製造業など)の者の出勤が奨励されるべきである。出勤の際は社会的距離を維持するために、可能な限り公共交通機関を避け、できれば車、徒歩、自転車を利用して欲しい。
5月13日(水)からは、屋外での運動を制限しない。屋外での運動(公園での日光浴やドライブ、家族でのスポーツ)が可能となる。ただし社会的距離の規則には従わなければならず、規則を破る者については罰金を増額する。日々のR値および新規感染者数、成果をモニターし、条件を満たし始めた場合には数週間、数ヵ月後にさらなる緩和ができるかもしれない。
○第2段階: 最速で6月1日(ハーフターム終了後)から店舗の段階的な再開や小学校に生徒を段階的に戻せる状況にあるであろうと信じている。
○第3段階: 条件およびさらなる科学的アドバイス次第ではあるが、各種データの裏付けが得られれば最速で7月から一部のホスピタリティ産業およびその他の公共の場を安全性と社会的距離が守られることを前提に再開したい。
4 英国入国時の隔離措置の導入
海外からの再感染を防ぐため、感染の程度が相当低くなった段階で英国へ空路で入国する者に対し、隔離措置を導入する。