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草津・あなむら名物、激レア串団子

フナズシマル

フナズシマル

滋賀特派員

更新日
2020年6月26日
公開日
2020年6月26日
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草津市に穴村町というところがあります。

砂擦りの藤で有名な三大神社から近い集落です。

ここに串団子が昔から売られていて、穴村の名物だったという情報をたまたまゲットしました。

穴村と言ってもどこだ?というくらい草津市民でもよく知らないほど、特に観光地とか史跡などがあるというわけでないただの古い集落なのです。

そんなところに名物の団子……? なぜ?

ネットでもなかなか手に入らず苦心している情報が上げられています。これは気になる。

調べれば月曜〜水曜、金曜しかその店は開店していなく、しかもその串団子は人気のためか午前中にはなくなってしまうとのこと。

そうなるとますます欲しくなってしまう。

たまたま有休だった金曜日、なんとなくお店の様子をうかがいに穴村へ行ってみました。

穴村の「穴」の由来とも言われる「安羅(あら)神社」が集落の中央にあります。

草津市の中心部からは4kmほど離れ、周りは田んぼも多いところ。お店が立ち並ぶような場所でもなく、人通りの少ない静かな集落がそこにありました。

串団子を作っているのは「吉田玉栄堂」という和菓子さん。

目の前には大きな屋敷が。そちらは「あなむら診療所」というお医者さまでした。

お店発見! 果たして串団子は……?

ありました!

3串だけショーケースの中にしっかりと。ということで3串ともいただくことに。

思ったよりも団子の一粒一粒が小さい…。それが扇状に先の分かれた細い串になんと50個も挿してあるというほかでは見たことのない団子です。

頭にチョボのついた不思議な顔の坊やが描かれた包装紙に包んでくださいました。

この穴村の串団子は、200年前から続く伝統あるお団子なのですが、昔は玉栄堂さんの前にある診療所で出されていたものだったのだそうなのです。

このあなむら診療所、昭和初期には「穴村のもんもん」という名で赤ちゃんの疳の虫に聞く墨灸という療法が大評判となり、地元や県内だけでなく京阪神からも大勢押し寄せたといいます。

勢いはすさまじく草津駅から鉄道の計画まであったほど。

現在串団子を作っている玉栄堂さんなど、診療所までは出店が出るほどの大にぎわいだったそうです。

今ではまったく当時のにぎわいをうかがいしるものはありませんが、40年ほど前から診療所から串団子の製造を依頼され、玉栄堂さんが今でも当時の伝統を守って作り続けていたのです。

まさかそんな歴史があったとは、草津在住20年以上のフナズシマルでも知りませんでした。

みたらし団子のルーツとも言われる「あなむらの串団子」。

砂糖などは使われず、醤油だけを付けて香ばしく焼いてあります。でもその風味がとても味わい深いのもので、小粒の団子の口触りとともにクセになるおいしさです。冷えてもおいしいのがいいですね。

串は一本一本竹から手作りされ、団子を挿す作業などを考えると串一本にとても手間がかかっていることがわかります。

おそらく1日に作れる本数が限られているので売り切れるのも早いのでしょうね。

草津・あなむらのお灸に行ったら、幻のあなむら名物の串団子。

確実に購入したい場合は、事前に電話で予約しておくことをおすすめします。

【吉田玉栄堂】

・住所: 草津市穴村町327-2

・電話: 077-568-0036

・営業: 7:00~19:00

・定休: 木曜定休

※穴村のだんご販売は月、火、水、金のみ

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