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No.137 イタリアの秋の始まりを感じるVendemmia

丹羽 淳子

丹羽 淳子

イタリア特派員

更新日
2020年9月18日
公開日
2020年9月18日
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皆さん、こんばんは。 この月曜日に知り合いのカンティーナにうかがってきました。 夏の終わり、ぶどうが熟れた時期に始まるのが収穫 Vendemmiaです。 その様子を近くで見たくて、朝一番に車を飛ばして内陸部まで……。

朝早くといっても到着したのは9時30分頃。 日が高くなって温度が上がると、ぶどうもすぐに傷むので収穫は朝の早い時間に行われます。 シチリアなどでは確か夜中に実施されていたはず。 彼らの畑では朝の6時から10時までが作業時間とのことでした。

畑は北西向きになるのかな?急な勾配で下っています。向こうに見えるのはアッペンニーニ山脈。のどかですよね~。

こうやって、一房一房、手作業で刈り取られていくんですよ。

こんなふうにたわわになったぶどうの房。こちらはマルケ州の土着品種 Verdicchio ヴェルディッキオです。いまではすばらしい白ワインを作り出すぶどうの種類として世界中で認知されています。そして、本当においしい。味わいの深さとアルコール度の高さは、そんじょそこいらの赤ワインには負けていません。白ワインってすっきりして飲みやすいのが魅力ですが、ヴェルディッキオについてはそれ以上に味わいの複雑さが楽しめて本当に万能なワインなのです。

作るワインの種類によって、ぶどうを刈り取る時期が異なります。

こちらのカンティーナではVerdicchioのみを耕作していて、スプマンテも作っているのですが、スプマンテに関しては酸味が必要なのでぶどうが熟し切る前に刈り取る必要性があります。ということで、2020年は8月10日に収穫を始めたのだとか。

普通のスティルタイプのぶどうの刈り取りも今週の水曜日にすべて完了しています。また、黒ブドウは白ブドウに比べると収穫時期は少し遅めになります。

このぶどうを使って彼らが作り出すワイン……白ワインなら早いタイプならば来年の頭には店頭に並ぶのですが、こちらのカンティーナはこだわりが強く、なんと約2年の歳月を経てからの蔵出し。

この8月に2018年ヴィンテージが登場したばかりなのです。この日もワインをプレゼントしていただき、さっそく自宅でいただきましたが、いやもう本当においしい。この味の複雑さはなんとも表現ができない……。

マルケ州には本当に多くのカンティーナがあります。アンコーナなどの中心地からでも車で30分もかけずとも、訪問することができますので、ぜひ2021年の収穫時期には遊びにいらしてくださいませ!

では、またお会いしましょう。Buona serata, ci vediamo.

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