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マレーシアでは2021年1月11日にムヒディン首相からのアナウンスがあり1月13日~26日までロックダウンされることが決定しました。
現在のマレーシアの新規感染者数は2000~3000人前後と多くはないのですが、今回のロックダウンとなる原因のひとつに医療崩壊の危機があげられているようです。
今回は昨年の3月に発令された「行動制限令(MCO=Movement Control Order)」に近い内容の厳しいロックダウンとなります。
ただし前回との違いはマレーシア全土のロックダウンではなく、感染者数の多い州や連邦直轄領に対して個別に発令されます。
ロックダウン(MCO)となるのは連邦直轄領のクアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアンとペナン州、セランゴール州、マラッカ州、ジョホール州、サバ州です。
制限や禁止となるおもな項目は以下のようになっています。
・州間の移動
・結婚式、会議、セミナー、グループスポーツ、宗教的行列
・エリア内であっても半径10kmを越える移動
・日用品の買い出しは一世帯2名まで
・車は1台につき2名まで乗車可能
・レストランなどでの飲食は禁止だがデリバリーやテイクアウトは可
この中で宗教的行列というのは、今年は1月28日に開催されるヒンドゥ教の祭りタイプーサム(Thaipusam)が該当します。
クアラルンプールから出発した行者の行進の最終目的地となるバツー洞窟(Batu Caves)まで歩き毎年100万人ものツーリストが訪れることで知られています。
ロックダウンとなったエリア以外に、ソフトロックダウンとなるのが、パハン州、ペラ州、ネグリスンビラン州、ケダ州、トレンガヌ州、クランタン州となります。
ペルリス州とサラワク州は「経済再生の行動制限令(RMCO=Recovery Movement Control Order)」となります。
ただしロックダウン以外のエリアでも州間移動は禁止されます。
マレーシアの最初のロックダウンは2020年3月18日~5月3日から4つのフェーズに分けて実施され、47日間続きました。この期間は外出は日用品の買い出しであっても半径2km以内、散歩も運動も禁止といった厳しい措置が取られていました。
感染者数を減らすだけでなく医療制度の崩壊を防ぐことも必要となってきます。
発令の噂が先行し、一部のスーパーなどでは行列ができたようですが、パニックバイというほどでもなく現在は粛々と日々の生活を送っているといった印象です。