• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

ドイツのロックダウン再延長と新ルールの追加

ユウコフランクフルト

ユウコフランクフルト

フランクフルト特派員

更新日
2021年1月23日
公開日
2021年1月23日
AD

こんにちは。 フランクフルト在住特派員ブロガー、ユウコフランクフルトです。

2020年は世界中でコロナに振り回された年でしたが、いまもなお、ここドイツでは感染拡大状況が改善されていない状況です。以前こちらの記事でドイツのロックダウン強化実施について紹介しました。

2021年1月19日の協議でドイツは1月末までとしていたコロナ制限措置をさらに延長することに決定となりました。今回の記事ではドイツの状況なども踏まえつつ新たな取り決めについて書いていこうと思います。

注意:当ブログでは現在のフランクフルトの様子やコロナが収束したあとフランクフルトでおすすめしたい場所などををお伝えしています。皆様の次回のフランクフルト旅行の参考になれば幸いです。

■コロナ制限措置を2月14日まで再延長

これまで行われてきた「ハード・ロックダウン」が1月末まで延長決定され、さらに1月19日の協議で2月14日までと再度の延長となりました。

1月初めに決定されたロックダウン延長発表の際、一部の措置がより強化されています。前回の情報とともに制限措置の内容を特に気をつけたいポイントとともに紹介します。

■現在のドイツのコロナ制限措置について

以前記事を書いてから1月5日に追加された制限措置と今回の延長発表にて新たな情報が追加されました。1月19日のドイツ連邦政府のプレスリリースで新たに変更があった措置とともに紹介します。

【制限措置のポイント】

・各種制限措置の延長:2021年1月31日までとされていた現行の各種制限措置を2月14日まで延長する。引き続き、他者との接触は必要な最低限にし、可能な限り自宅で過ごすことを緊急に要請する。

・私的な集まり(接触制限):引き続き自らの世帯に加え、別世帯に属する最大1人までに制限。他の世帯の数を可能な限り一定かつ少なくする。

・更なる制限措置:過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が200人を超えた市郡においては,十分に説得力のある理由が無い限り移動は自宅から半径15km以内とする。日帰り観光旅行は十分に説得力のある理由にはあたらない。

・ワクチン接種:連邦政府は、現場での確実なスケジュール管理を可能とするためワクチン製造元の報告に基づき信頼し得る納期を各州に通知する。遅くとも2月中旬までには、介護施設の入居者全員に対して予防接種を提供できるようにする。2021年の第1四半期には,さらなるワクチンが承認され、より多くのワクチンの配布が期待される。

・学校や保育所:引き続き2月14日まで閉校または出席義務を免除。最終学年のクラスに対しては別途の定めが設けられ得る。保育所も同様に閉鎖。緊急託児は確保される。

・児童傷病手当の受給資格:連邦政府は、2021年に児童傷病手当を親1人につき10日分(ひとり親は20日分)追加支給できるよう法律を整備。

・高齢者・介護施設及び障害者施設における措置:施設職員に対して医療マスク(FFP2マスク)の着用を義務化する。また,少なくとも施設内でワクチン(2回)の接種が完了するまでは,職員や訪問者は迅速検査を受ける義務がある。介護施設への支援:連邦政府と州政府は,高齢者・介護施設において迅速検査を広範に実施するためにボランティアを募集する。

・ホームオフィス:公共交通機関における接触を減らすために,企業は可能な限りホームオフィスを可能とする必要がある。このために連邦労働・社会省は政令を公布する予定であり、この政令は少なくとも3月15日まで有効である。

・マスクの着用義務:公共交通機関や店舗での医療マスク(OPマスク,KN95/N95マスクまたはFFP2マスク)の着用義務を導入する。他人との接触が密となる場合や長時間に及ぶ場合、及び特に閉鎖された空間においては医療マスクの着用を推奨する。

・保健当局の強化:過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が50人以下に達し,包括的な接触者追跡が再び可能になるように,連邦各州は保健所のスタッフの能力を強化する。

・連邦によるつなぎ支援IIIの改善:受給要件を簡素化するとともに,企業や自営業者への支援金の上限月額を大幅に引き上げる。特に影響を受けた小売業に関しては,販売できなかった季節商品は固定費の算出において考慮される。

■【新ルール】フランクフルトでは1月23日から医療マスクの着用義務に

ドイツの中ではいち早く、1月18日からバイエルン州で決定されたFFP2マスクなどの医療マスクの着用義務化。ここ、フランクフルトでは1月23日土曜日から着用義務となります。

これまでは、公共交通機関や店舗では「鼻と口を覆う」ことができれば布マスクやスカーフなどを含めたものでもOKとされていました。

筆者はこれまでメインのマスクは不織布マスクを使っていましたが、買い物のときに周囲を見渡してみると、マフラーを巻いたりスカーフで顔を覆ったり手作りの布マスクを使っているドイツ人もたくさんいました。今回の措置でそれらのマスクは不可となってしまいます。

バイエルン州でこの義務が決定したとき、もしかしたらドイツ全土でそうなるのでは?と思ってはいましたが、あっという間にそうなってしまいました。近所の薬局でマスクの値段を聞いてみるとひとつ€5(!)。慌ててもう少し安いものがないかとフランクフルトのドラッグストアへ行き、ひとまずしばらく使えるぶんを確保。とはいえ今後はマスク代がこれまでよりかさむのは確実です。

オンラインでは一部値段が上がっていたりしていると聞いていたので、今週はすでに店舗では売り切れかと思っていたところ、中心部エリアのドラッグストアなどを見る限り在庫は心配なさそうでした。むしろ筆者が探した先週より在庫が増えている印象。ただし、店によってはひとり1パックのみ購入可という表記もありましたが。

Frankfurter Allgemeine紙によれば、来週月曜日の1月25日からフランクフルトのローカル交通であるRMVが、利用客向けに無料のマスクを配布する予定とのこと。しばらく配布したあとは、各自で買うようにとのことで、RMVの販売店などでも販売する予定だそう。

現在、時短勤務やビジネス縮小などで金銭的にたいへんな人は数多くいます。周囲のドイツ人にこのマスク新ルールのついての意見を聞いてみると「今回の措置は理解できるが、義務にするなら国民にマスクを無償で配ってほしい」というコメントが多かったです。

マスクの予防効果という目的に加えて、高いマスクを買い続けるのはたいへんということで、今回の措置で買い出し以外の個人的な外出をする人がもっと減ることは確かかと思います(もしかして、それが狙いなのかも?)。

■さいごに

今回はドイツのコロナ制限措置と新たな決定事項について紹介しました。ドイツではどの地域もまだまだ感染状況が改善されていないので、一段と厳しくなっています。いつかこのブログで状況改善の報告ができることを願っています。

トップへ戻る

TOP