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ロンドン・ヴィクトリア駅から電車で小1時間、イングランド南東部のケント州、メーズストン(Maidstone)にある「リーズ城(Leeds Castle)」に行ってきました。
2021年4月、ロックダウン規制が一部緩和されたばかりの頃に訪れたので、肝心の城内など主要施設は見ることができませんでしたが(2021年6月1日現在、すべての施設が営業中)、500エーカーに及ぶ広大な敷地を散歩するだけで、久しぶりのレジャー気分を楽しめました。
自然と鳥類を愛でる散歩コース
イギリスの4月と言えばまだまだ寒く、ダウンジャケット姿の人も普通に見かけます。今年はそのうえ雪まで降り、冬に逆戻りしたかのようでしたが、訪れた日は青空が広がる絶好の行楽日和でした。
敷地中央に位置するお城を目指し、あちこちに点在する池や小川沿いをのんびりと歩きました。と、カモを発見! イギリスの小川沿いには、こちらに限らずどこもたいていこういった鳥類が放たれているので特にめずらしくもないのですが、昨今のコロナ禍で旅行を長らくしていないので、久しぶりに見た気分になり新鮮でした。
白鳥は童話やバレエなどですと優雅な印象がありますが、実物はカモなどに比べると数倍大きく、人間慣れしてまったく逃げようともしませんし、肝が据わって貫禄さえ漂っています。
この頃はまだ水仙の時期で、紫の小花に混じって黄色と白の花の群れが風に揺れ、とてもきれいでした。
お城とおみやげショップ
レストランはまだやっていないので途中、敷地の真ん中ほどにある屋台でアイスクリーム休憩としました。アイスクリーム屋さんなのにバニラとピスタチオ味しかないという職人気質?なお店だけあり、子供だましのラクトアイスのようなものではなく、農場から仕入れた「ファーム・アイス」でクリームが濃厚、とてもおいしかったです。
値段もひとすくいで£2.6と、この味で、しかも観光地価格としては安い! すぐそばには屋外迷路や遊具施設など、子供が喜びそうな別の敷地へと運んでくれる、別料金の「黒鳥フェリー(Black Swan Ferry Jetty)」乗り場があります。
休憩後はいよいよリーズ城へ。と言っても外から眺めるだけなので、そのまま併設のおみやげ売り場へと入ります。
城名の入ったチョコレートやクッキーなどのお菓子に絵葉書、ガイドブックにマグネットといった各種定番みやげが並びます。
そんななか、私はむしろここでなくても買えそうな、ケント州の名前が記されたポテトチップス「Kent Crisps」が、ご当地もので目が釘づけになってしまいました。
紛らわしい?! 場所をお間違えなく
その昔6人のイングランド王妃が暮らし、城のシンボルも黒鳥と高貴で女性らしさが漂うリーズ城ですが、観光面では近年イングランド北部に位置するヨークシャー州の都市「リーズ(Leeds)」と間違われることが多く、これまでさまざまなハプニングや問い合わせがあったようです。
もともと古典英語で傾斜(slope/hillside)を意味する「Esledes」が起源だという「リーズ」城は、今年4月1日付けの広報リリースで「ケント城(Kent Castle)」に改名するという、思い切った発表をしました。紋章まで黒鳥から2頭の馬にしっかり変えてヨークシャーとの違いを強調していますが、その割にはその後も公式ウェブサイトやほかの媒体でも「ケント城」の名前を見かけることはなく、今後の展開は未定のように思えます。
と、書いたあと、まんまと騙されました。なんと、これは日付けを見てのとおり「4月1日=エイプリルフール」で、嘘だということがのちほど発表されました(出典:"Leeds Castle 'Fools' Kent with April Fool's Day Prank!" Leeds Castle Foundation April 2021)。なんと手のこんだ演出! 紛らわしいです……。
それでも、実際間違いは多いようなので、観光目的での渡航が再開されイギリスにお越しの際は、くれぐれもヨークシャー州まで行かないよう、気をつけてください。入場券購入、入場時刻の予約が必要です。また、各種施設オープン時間も今年は不定期で変更が多いので、アクセス方法の詳細やそのほかの最新情報は、下記のウェブサイトにて確認願います。
◼️Leeds Castle・住所: Maidstone, Kent ME17 1PL・アクセス: 電車Bearsted駅より有料シャトルバスあり(現金のみ)・営業時間: 夏季(4月~9月)城:10:45~16:30、ガーデン:10:00~18:00 冬季(10月~3月)城、そのほか未定、ガーデン:10:00~17:00・URL: https://www.leeds-castle.com/