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夏の風物詩イギリスの移動式遊園地

パーリーメイ

パーリーメイ

イギリス特派員

更新日
2021年6月21日
公開日
2021年6月21日
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イギリスでは夏に向けてあちこちで地元の祭り(関連記事)が開かれますが、そこによく登場するのが移動式遊園地。

ビニール式大型トランポリンの「バウンシング・キャッスル」のみ置かれている小規模なものから、メリーゴーランド、回るカップ、バイキングまで、本当に遊園地と呼んで差し支えないほど大がかりなものまであります。

一夜にして早替わり

こういった、特に子供向けのお祭りはファン・フェア(fun fair)(関連記事)と呼ばれることが多く、たいてい近隣や会場になる公園の門などに告知のチラシが貼られています。

生活圏内に予定会場があったりすると、徐々に設置されていく様子が通りがかりに見ることができ、大人でもちょっとワクワクしてしまいます。

そしていよいよ当日になると、普段の様子とは一転。まるで一夜にして遊園地が突如現れた気分です。こうしてあらかじめ知っていても、「よくもこんなに大きなものを、なにもない原っぱから組み立てるよなぁ」と毎回驚きます。

けっこうかさむ料金

会場に近づくと音楽がガンガンにかかっており、子供たちだけでなく大人も自然とテンションが上がります。子供たちはと言えば、夢中でかけ回りなんでもかんでも乗りたがるのですが、たいていひとつの乗り物が最低£3はするので、言われるままに乗らせているとあっという間にけっこうなお値段に。

その点、以前行ったロンドン南部クロイドンでのフェアは、4時間£10で乗り放題のチケットがあったのでお得でした。

「乗り放題」注意点

ところが……グルっとひと回りして来たと思ったら、子供たちが泣きそうな顔をしています。なんと、どれも見事に身長制限で乗れないと! 特に下の子はどうやっても無理なものが多く、上の子でも保護者同伴でなければ乗れないので、親の分まで追加チケットを買い、結局なんだかんだで高くつきました。

つまり、わが家の場合子供たちふたり一緒に乗れるものは限られており、上の子が乗っている間、ほかの遊具施設のようなものに入れようとしたら、またしても想定外の別料金。

そう言われて見回してみると、きっと運営会社が違うのでしょう。どうやら大型の、いかにも遊園地といった乗り物だけが乗り放題の対象で、そのほかの射的やバンジー、ぬいぐるみ手づかみなど、アナログな感じの施設は個別に払わなければならないようでした。

このフェアでの乗り放題チケットはリストバンド形式で、購入時に窓口で子供本人に装着してもらう必要があるので、買うときは子供も一緒に並ばないといけませんでした。すぐ呼べる位置にいたのでよかったですが、危うく並び直す羽目になるところでした。

家族経営が多そうな業界

施設によって経営者が違いそうだとわかってから気づいたことですが、会場の裏手に回るとキャンピングカーがズラリと並び、テントや物干し竿まであり洗濯物が干されていました。

ひょっとして、サーカス形式で家族皆で経営、ジプシー巡業のようにイベント各地を行脚しているのでしょうか。海の家のように、ひと夏で1年分の稼ぎを得たりするのかなぁ、などいろいろと勝手なことを想像してしまいました。

今年もさっそく、別の会場で早くも目にした移動式遊園地。いつまた「乗りたい!」とせがまれるか内心ヒヤヒヤしていますが、毎年これを見ると夏の気配を感じ、やはりワクワクします。

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