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坂本のよもぎ餅専門店〜比叡 三九良(さんくろう)

フナズシマル

フナズシマル

滋賀特派員

更新日
2021年8月21日
公開日
2021年8月21日
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JR湖西線・比叡山坂本駅から日吉大社参道を、500mほど歩いた先にそのお店はあります。

蓬餅の専門店は珍しいので以前から気になっていた「比叡 三九良」さん。

たまたま通りかかることがあったので、これはチャンスと立ち寄ってみました。

お店に入ると、玄関入ってすぐで持ち帰り用の蓬餅販売所があり、奥はイートインが可能なお座敷となっています。

この日はとても暑くて、メニューにあった「蓬(よもぎ)氷」という文字に惹かれ、奥で涼ませていただくことにしました。

座敷に通されると、いかつい甲冑がずらり。

これ、坂本で毎年4月に行われる日吉大社のお祭り「山王祭」で使われていたものだそうです。

イートインスペースはご自宅の一部だそうですが、かき氷を食べるにはあまりに豪勢な料亭のような雰囲気に少したじろぎます……。

ということで、私は縁側のテーブル席へ。

こちらからは立派なお庭を見ながら過ごすことができます。

待つこと数分。

蓬氷が登場!

今回は追加トッピングの蓬餅もお願いしました。

ほんのりと蓬が香るシロップは、とてもさっぱりとした甘さ。

トッピングの蓬餅は、通常の蓬餅とは違い甘さ控えめな小豆が練り込まれています。

氷の冷たさと相まって、ハーブのように喉の奥がすうーっとする爽やかな甘さが心地よいおいしさ。

かき氷の抹茶はよくあるけど、蓬は珍しいのでどんな味か半信半疑でしたが、これはとてもクセになる味です。

帰りに蓬餅をお持ち帰り。

この地域では、山王祭の行われる春に新芽を出す蓬を使ってお餅を作る風習があったのだそうです。そんななか、お店の先代である三九良さんの作られる蓬餅がおいしいと評判になり、こちらで販売され始めたのが2012年のこと。

お店の歴史自体は割と新しいですが、1200年続く山王祭と地域に根付いた風習を今に伝えるお店だったのですね。

蓬は滋賀県産の若葉のみの春積み蓬をふんだんに使用して作られいます。ウグイス豆のきな粉の薄緑色を纏って、見た目にも美しい。食べてもさっぱりとした甘さの餡と、フワーッと鼻を通る蓬の香りがすばらしい一品です。

滋賀県は和菓子の実力もかなりレベルが高い県ですが、蓬餅専門店の味をぜひ味わってみてほしいと思います。

【比叡 三九良】

・住所: 〒520-0013滋賀県大津市坂本6-28-3

・電話: 077-578-1720

・営業: 10:00~17:00

・定休: 毎週月曜日、第2火曜日

・アクセス: JR湖西線・比叡山坂本駅から徒歩約5分/京阪電車・坂本比叡山口駅から徒歩約4分

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