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こんにちは!
イタリアの最近の治安についてです。
イタリア在住20年以上の筆者が、久しぶりに盗難に遭いました。
現在、イタリア全土でiPhoneの窃盗が大流行しています。これからイタリア旅行やイタリア滞在を考えている方は十二分にご注意下さい。今回は、警察に盗難届を出しに行った時に、お巡りさんに聞いた最近の盗難事情や、イタリア滞在中に注意すべき点などをまとめたいと思います。
↑ スペイン階段の近くで、お客さんを乗せてお仕事中の観光馬車のお馬さんです。雨がぽつぽつと少し降っていましたので、濡れないようにカッパを着せられています。
↑ 写真を撮っていると、少しの間こちらを向いてくれました。つぶらな大きな黒い瞳と目が合いました。
警察によると、iPhoneの窃盗は、コロナ禍になってからイタリアで特に増えている現象とのことでした。
筆者の場合は、真昼間の明るい時間に、ローマでも治安の良いとされるゾーンの道を歩いているとひったくりに遭いました。バッグも盗る気ならば簡単に盗れたかと思いますが、なぜかiPhoneだけを盗って行きました。その後、警察に行ってその理由が分かります。
ちなみに、最後に携帯電話(まだスマホはなかった時代)を盗まれたのはローマの地下鉄A線の中で、今から16年前です。電話がなくなると本当に不便で困りますね!
そして、その後に警察に盗難届けを出しに行きました。20時の閉署の3分前に扉を叩きましたが、1時間近く対応をして下さいました。
ひとまずホッとしたのは、私は高額な買い物をする時は保険をかけるので(商品を購入する時にお店の人にそういったものがあるか聞いてみて下さい)、iPhoneの代金は戻ります。 警察に行く時に、iPhoneの保険契約書と購入時に電話が入っていた箱も持参すると、警察の人が良く見て調書に保険の契約タイプについて詳しく記載してくれるので良いです。
また、話は変わりますが、皆さまイタリアにご旅行の際には、必ず旅行保険(傷害保険、携行品損害、賠償責任保険等)をかけてご旅行下さい。慣れない土地では本当に何があるか分かりません。筆者も、怪我や事故、精神の病などでイタリアで緊急入院、手術になった方々を本当に何十人も見ています。ひょっとすると100人近くになるかもしれません。確実に50人は超えています。
↑ ローマのテルミニ駅から出発したトラム(路面電車)です。観光客の方がお使いになることはまずありませんが、郊外に行くこちらの路線はとりわけスリが多いことで知られています。そんなトラムの一例として撮影しました。
ひったくりは自転車に乗った若い男でしたが、抵抗して殴られたりしたくないので、すぐに手放しました。お巡りさんによると、今はお店があれば防犯カメラが、個人宅にもガレージなどにカメラをつけているところが多いので、被害に遭った番地と正確な時間を伝えれば、さかのぼって映像を見るため、捕まえられることも多いそうです。
電話を盗られた場合は、まずは電話会社に電話して、すぐに番号を使用不可にします。国際電話を使用されないためで、これは16年前に私にあったことですが、盗まれた10分後に公衆電話 (公衆電話がまだあちこちに良くあった時代)から電話会社に電話をしてブロックをしましたが、間にあわず、アフリカの国に電話をされて料金がかかってしまいました。すぐに止めるのが大切です。
また、警察によると、iPhoneの FaceID、指紋認証、そしてパスワードなどはプロには簡単に突破できるので、最近の泥棒には無意味だと思って下さいとのことでした。
愛人がいる人は、彼女・奥さんには、電話を覗かれないように効果がある程度のセキュリティで、泥棒は盗難後にすぐにiPhoneの中に入って個人のデータを消去し、アフリカ方面に150ユーロ程度で売りに出されるパターンが多いそうです。 筆者のかわいいあの子も、もうアフリカに行ってしまったのでしょうか!
パスワードは意味がないとものと思って下さいとのことでしたので、電話内のデータはすべて見られるものと覚悟し、なくなっても大丈夫なように、常に自動アップロードでパソコンなどに同期しておくと安全です。
また電話のカバーも効果的といっていました。
上記のように、iPhoneが今の盗品市場では良く売れて儲かりますので、電話の中で一番標的になりやすいです。裏のりんご(Apple)が見えると狙われやすいので、カバーをかけると良いとのことでした。
またイタリアで、筆者の日本人の友人は、空き巣に入られ、パソコンとワインの瓶を盗まれました。パソコンなどは窓の外から見える位置に置かないことです。今の時代は日本でもそうかもしれませんが、出かける時はカーテンを引くようにします。
↑ コロナ禍のローマのトレヴィの泉です。
そして、電話の盗難保険のために、購入したお店に行って来ました。
開店1時間で、私が8人目のiPhone盗難被害者でした。すごいペースで怖ろしくなりました。筆者の前に並んでいた20代のイタリア人の男の子は、イタリアでiPhoneをひったくられたのは2回目だそうで、今回は絶対に阻止しようと思い、やり返したら実は相手が二人いて突然出てきて殴られたといっていました。iPhoneはまた盗られてしまいましたので、お店に来ていました。
この彼も身長は180cmはありそうでしたが、こちらの西洋の男性は小柄でも力が強く筋力があります。華奢な日本人はプロの格闘家でない限り抵抗しない方が安全です。命を優先させて下さい。
まとめたいと思います。
現在、イタリア全土で、iPhoneをターゲットとした組織的な窃盗団が横行しています。
盗んだものは、おもにアフリカ方面にすぐに売りに出されます(国内ではないです)。
警察でいわれましたが、電話のFaceID、指紋認証、パスワードはプロは突破するので、ないものと思って、バックアップを取り、もしくは私のようにいつ盗まれてもいいように中のデータは整理しておきます。下記の点に留意されると良いと思います。
-購入時に盗難保険などに加入しておく
-スリ(最新)は鞄の中の財布より電話を盗りたい(なぜなら高く売れるから)
-バックアップをする
-スマホカバー付ける(横からも泥棒はiPhoneの形で最新モデルかどうかを見ています)
-iPhone以外でも盗まれる
-盗難予習(最低1回はやっておく)
-遠くからでも見ている。イタリアは飲食店に泥棒は客として入店。そしてホテルまで後をつける
-エレベーター注意(第三者がいなくなるような空間)
-抵抗すると逆ギレ危険
-誰でもいいので狙う傾向(コロナ禍で観光客がいないので、イタリア人でもおかまいなしに狙われています。筆者の周りでも百戦錬磨のローマっ子が盗られまくっています)
-泥棒1名のノルマ / 1日に100~200個の電話
また、個人的な(?)毎日の日常生活、地元の風景、旅行ヒントなどに関しては、筆者のTwitter(@RomaMizuho)でもご覧いただくことができます。フォロワー数が一定数おりますため、すべての方へのご返信がなかなかできない状況にありますが、何かお困りのことがありましたら遠慮なくコメントを下さい。