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コロナ禍でも変わらぬ美しさ ローマの夕暮れ

阿部 美寿穂

阿部 美寿穂

イタリア特派員

更新日
2021年11月15日
公開日
2021年11月15日
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新型コロナウイルス感染症の登場以来、人々は日々あらゆるところで感染拡大防止のための規制のかかった生活を強いられています。イタリアでも、以前に比べて自由はなくなり、我慢をしないといけないことも増えましたが、夕暮れに空を見上げれば、自然はいつでも変わらず美しい姿でそこにいてくれ、私たちに感動を届けてくれる存在であることを感じさせてくれます。

↑ ローマのヴェネツィア広場のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂と夕暮れ。

国王の騎馬像とローマ神話の女神達が、美しいパープル色の夕暮れの空にまるで影絵のように浮かび上がります。四頭馬車をひく勝利の女神ウィクトーリアが、見る者も一緒に馬車に乗せて、あの空の向こうへふわりと連れて行ってくれるかのようです。こんな美しい夕暮れの空を、女神の先導する馬車で飛んでみたいです。

↑ ロックダウン中のスペイン階段の夕焼けです。

スペイン階段の一番上の部分から見ています。心が洗われるような、目に沁みるオレンジ色の夕日です。雲の下の部分が全部揃っているところもすてきでした。

↑ 自然の高尚な強さは、私達に生きる力を与えてくれます。今まさに落ちようとしている夕陽の光のビームが瞳孔を貫いたように思えたとき、なぜか急にすっきりと浄化されたような気持になり、筆者は階段を後にしました。

↑ こちらは、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(写真の右手に見える建物)の近くで見たとある日の夕暮れの空です。オーロラのようなグラデーションが大聖堂の後ろの方から出ており、まるで大聖堂が出す後光のようでした。

↑ また別の日は、ローマのテルミニ駅の上空が、燃えているかのような激しい色になっていました。夕日が雲に反射しています。絵のようになっていて、びっくりしてしばらく眺めてしまいました。

↑ 写真の左手から右奥にわたって見えるのが鉄道の線路で、右側にテルミニ駅が見えます。次の写真に、周りの建物の名称などの説明を少し入れました。この日は、テルミニ駅の方向に沈む夕日のオレンジ色が、ローマの半分くらいを染めているかのような強烈で美しい色を放っていました。長い間、色の七変化のスペクタクルは続き、「私はすばらしい夕日を見ています」と声に出して言わざるを得ない感動の瞬間に立ち会っていました。

↑ こちらもローマのヴェネツィア広場のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂です。この日の夕暮れは、白く輝くダイヤモンドのような三日月がお出迎えしてくれました。美しい大きな羽を持つローマ神話の女神達は、片足を上げ、今にもふわりと羽ばたきそうです。

皆さんも日々の生活で少し疲れたら、空を見上げてみて下さい。自然は変わらず私達を癒やし、力を与えてくれます。

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