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皆さんは、ローマにはどんな鳥がいると思いますか?
ローマの観光スポットでよく見られるのは実はカモメですが、ローマにカモメのイメージはなかったわ!といわれることが多い鳥です。今回は、ローマに生息している強烈な鳥もご紹介したいと思います。
↑ こちらは、ローマのピンチャーナ地区にあるボルゲーゼ公園(ヴィッラ・ボルゲーゼ)です。観光スポットとして有名なスペイン階段から徒歩ですぐのところにあり、緑あふれる公園には、一年中、多くの市民や観光客が訪れています。ボルゲーゼ美術館などがあることでも知られています。
ボルゲーゼ公園の大きさは、80ヘクタール(東京ドーム約17個分)あり、ローマの中心部では、ヴィッラ・ドーリア・パンフィーリ、ヴィッラ・アーダに続いて3番目に広い敷地面積を持つ市民公園です。この公園にある「湖の庭園」という池では、ガチョウ、アヒルのような水鳥をたくさん見ることができます。いつもガーガーと大きな声で鳴いていて、時々仲間内で激しい喧嘩をしていたりしますが、一匹一匹は、愛らしい子が多いです。
写真の中央に見えるのは、1786年にアントニオ・アスプルッチらにより建てられたエスクラピオの神殿です。
↑ 「湖の庭園」をすいすいと泳いでいたカモの夫婦です。穏やかなその佇まいに癒されました。池には、アヒル、ガチョウなどに続きカモも多いです。カモはガチョウ達に比べると、比較的静かにしています。
↑ ユリカモメのような鳥がたくさんぷかぷかと浮いているのも見ることができます。
こちらのボルゲーゼ公園の池では見たことがないのですが、例えば、先述のドーリア・パンフィーリ公園(ヴィッラ・ドーリア・パンフィーリ)のような大きな公園にある大きな池には、よく美しい白鳥が来ています。鳥のスケッチをしている人も見られます。
↑ ローマの観光スポットで皆さんの印象に一番残る鳥がカモメの類かと思います。
ローマにはたくさんのカモメがいて、あちらこちらで幅を利かせています。かなりふてぶてしい顔をして歩いている時がありますが、だいたいはキリっとした精悍な顔つきで、よく観光客の方に、ローマのカモメさんはイケメンだねといわれます。
こちらは、フォロ・ロマーノの遺跡のパラティーノの丘にいたカモメです。羽の色が茶色で、まだ幼鳥ということが分かります。ピザなどを食べながら歩いている人は、しつこく付きまとわれたりします。筆者は、手乗りのカモメでもないのに頭に着陸されそうになりました。
↑ ヴェネツィア広場のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂です。
一瞬、飾りに鳥の置物が置いてあるのかしら?とも思いますが、動いたのでカモメです。本当にどんな場所にもいます。
↑ スペイン階段の近くの屋外にテーブル席を出しているレストランの、見本用のピザとパスタを狙っていて怒られていたカモメです。
カモメは頭がよく、一度覚えたおいしいご馳走の味は忘れません。筆者の家も、夏の昼間に開けておいた台所の窓から家の中にカモメが入って来てしまい、トイレの前で鉢合わせをしたことがあります。まさか家の中に鳥がいるとは思いませんでしたので、びっくりしたのはこちらです。カモメは、その大きな体で普通に歩いてトイレの横の部屋も覗いていました。追い払っても急ぎ足で逃げるわけでもなく、堂々と歩いて窓から出て行きます。その最初の侵入でおそらく、室内の何かを盗み食いしたのでしょう、それから1週間くらいは毎日同じ子がやって来ました。
↑ 上記のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂に入場し、正面のヴェネツィア広場などの動画を撮っていたところ、いきなりカモメがウォークインして来ました。写りたかったのかどうか分かりませんが、筆者がカメラを向ける方向ばかりについて来ます。カメラを覗いていて撮影をしていると、にゅっとこのカモメが睨みを利かせた顔が入って来たのでびっくりしました。
↑ ボルゲーゼ公園のところにあるピンチョの丘のパノラミックスポットからです。ローマの眺めを楽しむことができる場所です。こちらには、スペイン階段から徒歩10分くらいでアクセスすることができます。
ローマには、このようなハトもたくさんいます。ハトはカモメに比べると体も小ぶりなため、大群でなければそれほどインパクトはありません。
↑ 続いて、ローマでは、こちらのかわいいカラスも見ることができます。おしゃれなツートンカラーのユーモラスなカラスさん(Corvus cornix L.)です。日本でよく目にする真っ黒のカラスよりも少し小さくスリムでぴょんぴょんと跳ねて歩きます。筆者はローマ中心部に住んでいますが、こちらのカラスさんを見る頻度よりも、ハトとカモメに出会う方が断然多いです。日本にいるような真っ黒なカラスは見ません。
↑ こちらのカラスさんは、首を傾げ、体をふっくらとさせ、まるで人間のように後ろに手を組んで歩いていました(そのように見えました)。黒いまん丸のつぶらな瞳がとてもかわいいです。うちにお迎えしたいくらいのかわいさです。
↑ ローマには、こちらの野生のインコもたくさんいます。オキナインコ(学名:Myiopsitta monachus)といいます。写真は、民家のビワを器用に食べるおきなちゃんです。インコといってもセキセイインコのような小さなサイズではなく、全長で見ると30cm近くの大きさがあります。緑色のとてもきれいな色をしています。一度、部屋の窓辺にとまっていた時があり、きれいで感動しました。下の方には、コバルトブルーの羽根も生えています。モノマネがとても上手な鳥といわれるオキナインコは、南米のアルゼンチンやブラジルに生息する鳥です。国内でペットとして飼われていたものが逃げ出して繁殖、野生化をしたのか、その侵入経路はいまも研究がされています。
↑ このオキナインコはローマではとてもポピュラーな鳥で、公園や緑地に巣を作り、いつも群れで行動します。ぎゃーぎゃーとけたたましい鳴き声をあげて木から木を飛び回り、少しうるさいのが特徴です。ローマの街路樹のヤシの木に20~30匹が群がり、おいしそうにご飯を食べている時もあります。ヴィッラ・ボルゲーゼ(ボルゲーゼ公園)など、"ヴィッラ(Villa)"と名のつく木が多い緑豊かな公園は、たいていインコ達の棲家となっています。出会える確率が高いです。
↑ 今やローマ名物(?)ともなったローマのテルミニ駅に住んでいるムクドリです。おそらくホシムクドリと呼ばれるものかと思います。テルミニ駅の正面に五百人広場(ピアッツァ・チンクエチェント)というバスターミナルがあるのですが、彼らはそちらに植えられているイタリアカサマツをねぐらにしており、夕方にベッドに行く前に、このようにテルミニ駅上空を集団で飛行します。何匹いるかもわからない多さです。こちらの写真はすぐ右側がそのテルミニ駅です。知らない方は、青い空に黒い細かい点で作られた何か絵のようなものが動いて見えるので、目の錯覚かと思いますがムクドリです。ヒッチコックの鳥の映画を思い出します。
↑ 筆者は、スペイン階段からテルミニ駅に向かって歩いていたのですが、テルミニ駅のひとつ隣の地下鉄駅 レプブリカ駅の上空でこの日は発見しました。恐竜のようにも見えます。少しの間レプブリカ駅の上の空にいましたが、今度は集団でテルミニ駅の方へ移動して行きました。
↑ もし写真が拡大できましたら、塊の部分を大きくして見てみて下さい。ひとつの点の後ろにももう1匹おり、とてつもない数のムクドリが飛んでいることがわかります。丸や輪っかの形など、いろいろな形を作りながら、上空を飛んで行きます。飛ぶスピードはかなり出ています。
今回は、"ローマのすごい鳥"をお送りしました。
皆さんも空を見上げてみて下さい。ローマのカモメさんや、愛らしいグリーンのおきなちゃんに出会えるかもしれません!