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世界的に有名なイタリア・ピサの斜塔。
今にも倒れそうなその姿はあまりにも有名ではないでしょうか。
実はここマレーシアにも、東南アジアのピサの斜塔と呼ばれる傾いた塔があるのです!
それがペラ州テロックインタン(Perak, Teluk Intan)にあるメナラ・コンドン(マ:Menara Condong/英:The Leaning Tower of Teluk Intan)で、テロック・インタンの傾斜塔とも呼ばれています。
クアラルンプールから北へ約150km、車で2時間ほどの場所に位置するペラ州テロック・インタン(Teluk Intan)はペラ州で3番目に大きな町です。
市内の南北を蛇行するようにペラ川が流れ、少し郊外に出るとのどかで米作が盛んな田園地帯が続く地域です。
メナラ・コンドン(Menara Condong)は町の真ん中にあります。
周囲に高い建築物がないため、市街地に入るといきなり目に飛び込んでくるその姿はかなり目立ちます。
塔がある広場を中心に町が広がっているので、どこかヨーロッパの町の旧市街のような雰囲気も。
こちらは車を停めたストリートパーキングから正面右角度の撮影。
なんとなく傾いているように見えます。
1885年に建てられたメナラ・コンドン(Menara Condong)は、元々は乾季に火事が発生した時に備えるため水を蓄えていた給水塔だったのだそうです。入場料RM2(約60円)払うと塔に登ることができます。
木と煉瓦(れんが)で造られ、高さ25m、1階部分の直径は13m。
8層に見えますが実際は3階建で最上階へは螺旋階段を110階登ります。
建築された当時、中華系の住民が多かったため、このようなスタイルの塔になったのだとか。
傾いた理由に諸説ありますが、周辺の地面が柔らかかった、水を溜め過ぎて沈んだなどと言われています。
また塔は南西の方角に向けて傾いています。
中に入ると、給水塔だった名残りなのか、小銭を投げ込めるようになっていました。
上階へ続く螺旋(らせん)階段は人が1人やっと通れるぐらいです。
床や階段は木で造られていて、時代を感じさせます。
床木の隙間から下が見えるのでやや怖い……。
塔に登るとぐるっと町が見下ろせ、最上階にはかつて給水塔だったことを思わせるような仕様の天井に。
正面からの写真を撮影していると、「塔の裏側から見た方が傾斜しているのがよくわかる」と町の人に言われたので後へ。
確かに傾いています。
※カメラのレンズが広角なのでやや傾きが強調されています。
まだまだ知られていないせいかメナラ・コンドン(Menara Condong)を訪れる人はまばらで、いわゆるお土産物屋さんや、観光関連の店もなく、ごくごく普通の市街地に馴染むように佇んでいるのが不思議な感じでした。
ちなみに現在は時計塔として機能しているそうです。
クアラルンプールから車でイポー(Ipoh)、ペナン島(Penang)方面へ向かう途中にあるので、ちょっと足を伸ばして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【データ】
メナラ・コンドン(マ:Menara Condong/英:The Leaning Tower of Teluk Intan)
住所: Lot 1&2, Komplex Menara Condong, Jalan Bandar, Pekan Teluk Intan, 36000 Teluk Intan, Perak
URL:http://www.mpti.gov.my/en/visitors/places-interest/menara-condong
営業時間:9:00〜17:00(月〜金)、9:00〜18:00(土日祝)
(撮影by逗子マリナ)
※撮影許可取得しています。
※写真の無断転載禁止