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マレーシアのB級グルメは数多くありますが、中でもややクセ強めで、はまると病みつきになるのがバクテー(肉骨茶/Bak Kut Teh)ではないでしょうか。
バクテーとは「ミート(肉)・ボーン(骨)・ティー(茶)」で、その名のとおり三位一体となった味を楽しむ料理です。
中華系マレーシア人のソウルフードとも言われています。
※豚肉を使うため、マレー系マレーシア人(ムスリム)は食べられません。
発祥はクアラルンプールから南西の方向にある港湾都市クラン(Klang)といわれ、中華漢方にも使われる薬膳スープとゴロゴロに切り落とした骨付き豚肉を中国の漢方などを入れたスープで煮込んだ滋養あふれる食です。
漢方で煮たスープというと独特な匂いがしそうですが、意外とマッチするのに驚くのではないでしょうか。
スープの色は真っ黒で濃いのですが、店によっては思ったよりも味自体が濃くないところもあります。
今回はクアラルンプールに隣接するB級グルメとドリアンの街、通称「エス・エス・ツー(SS2)」と呼ばれるエリアにあるバクテー店をご紹介します。
奇香肉骨茶(Kee Hiong Bak Kut Tee)は1940年にクラン(Klang)創業。
1960年に奇香(Kee Hiong)のブランドを確立し、10種類以上の中国漢方を使ったレシピはたちまち話題となりました。
現在はマレーシアとシンガポール(※バクテー発祥という説もあります)に9店舗を構えます。
時間帯にもよりますが、いつも満席で順番待ちの列ができていることもあります。
メニューの中心はバクテーですが、他にもサイドディッシュがいくつかあります。
今回は7人と大人数だったので、スープベースの伝統的なオリジナルバクテー(シグニチャーメニュー)のほかに、ドライバクテー と呼ばれる細かくしたソトン(干しイカ)で味付けをしたもの、レタス炒めなども注文しました。
ドライバクテーはスープではなく、日本でいうと豚肉に角煮のようなものとなります。
食べ方に決まりはありませんが、まずはスープと肉を味わい、中華風油揚げ(油条/Char Kuih)を入れ、さらにスープをご飯にかけて食べます。
途中でスープが足りなくなると、お店のスタッフに伝えて足してもらいます。
豚肉自体は柔らかいというほどではないのですが、スープと共に土鍋でグツグツとじっくり煮込まれていて味がしみています。スープを注ぎ出してもらったり、さらに追加してもあっという間に鍋は空になってしまいました。
クラン港で働く人々が朝食として食べたことから始まったバクテー。
今でも朝のみしか営業しない店もあるので、営業時間などは事前にチェックしてから出かけてくださいね。
なお、スーパーなどでは有名店のバクテースープのキットを販売しているので、気に入ったら買ってかえってはいかがでしょうか。豚肉とキットに入っているスープの素(ハーブなどがお茶パックのようなものに入っている)を煮出すたけで本場の味が楽しめます。
【データ】
奇香肉骨茶(Kee Hiong Bak Kut Tee)
住所:No. 61, 9-G, Jalan SS 2/75, SS 2, 47300 Petaling Jaya, Selangor
Tel:011-1898 1118
URL:https://keehiong.weeat.asia/cust/#/sellerChild
営業時間:9:00〜20:30(火水木日)、9:00〜21:30(金土)
休み:月曜
(撮影by逗子マリナ)
※お店より撮影許可をいただいて撮影しています。
※写真の無断転載禁止。