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こんにちは! 10月も下旬となり、ますます樹々の紅葉が進み、秋らしさが深まってきたベイエリアです。
秋晴れの中、筆者はサンフランシスコまで、"Ramses the Great and the Gold of the Pharaohs(ラムセス大王とファラオの黄金)"展へ友人と出かけてきました。展覧会チケット(記事最後に詳細を記載)は時間指定の事前購入制で、料金は高めですが、展覧会の内容がとても良かったので、ご紹介します。
ラムセス大王とファラオの黄金展
ラムセス大王とファラオの黄金展(ラムセス大王展)は、2022年8月20日に開幕し、来年(2023年)2月12日まで、サンフランシスコにあるデ・ヤング美術館で開催されています。
展覧会の状況については、デ・ヤング美術館の該当ホームページで最新情報をご確認されてからおでかけになることをお薦めいたします。
August 20, 2022 – February 12, 2023
Ramses the Great and the Gold of the Pharaohs
Over 3,000 years in the making. Discover 181 priceless ancient Egyptian treasures.
https://deyoung.famsf.org/exhibitions/ramses-great-and-gold-pharaohs
例えば、今、こちらのホームページでは、今月末のハロウィーンにちなみ、コスチュームを着たお子様の展覧会チケット(17歳以下は、平日$20、週末$25)の半額キャンペーンが展開されていることが紹介されています。一昨々日に筆者が展覧会チケットを事前購入したときにはこの情報はなかったので、ここ数日間での最新情報です。
Tickets are half-price for kids in Halloween costumes through 10/30.
(10月30日まで、ハロウィーンコスチュームのお子様の展覧会チケットは半額になります。)
Use code SPOOKY for weekdays and SPOOKYWEEKEND for weekend days on-site or online.
(オンラインまたは会場でのチケット購入時に、平日は SPOOKY 、週末には SPOOKYWEEKEND のコードをご利用ください。)
(筆者訳出・典拠:https://deyoung.famsf.org/exhibitions/ramses-great-and-gold-pharaohs)
このラムセス大王展はこの8月20日から始まった展覧会です。
古代エジプト史上、エジプトが再統一された古代エジプトの黄金時代とされた新王国時代の最も偉大なファラオとされるラムセス大王ことラムセス 2 世を中心に、古代エジプトの伝世品が、最新の映像技術を生かした時代背景の紹介と一緒に、歴史の在り方と展示されている伝世品がどのように関連し、当時、どのように使われていたかを紐付けながら展覧できる企画です。新しい展覧方式の学びの場、と評価しても良いと思います。
ラムセス大王展への入場
美術館に入館したすぐ左手脇にインフォーメーションデスク、チケット売り場などがあります。
既にチケットをお持ちの場合、入館した正面右側に、地下に下る階段があり、その階段頭上に(英文で)「ラムセス大王展はこちら → 」と案内があります。
そのまま階段を下り、ラムセス大王展覧会の会場に進みましょう。
会場入口の係員の方にチケットのQRコードを見せ、スキャンされた後、そこから先の待合場所に進むことができます。
待合場所の先に展示室への扉があり、入場時間定刻になると、その扉が開いて、中にすすめる手順になっています。
美術館に入館してからQRコードのスキャンや移動時間があることを考慮し、展覧会チケットで指定されている時間より早めにQRコードスキャンができるように動かれることを推奨します。
筆者の場合、ガラガラの平日の訪問でありながら、入場指定時刻の10分前の到着で、待ち時間無しですぐに展示会会場に入場できました。
視覚・聴覚・感覚をフル回転させて歴史を理解し、現地に思いを馳せさせる展示手法
展示会会場に入場すると、まず、大きな180度のスクリーンに向かうことになります。
そこで、エジプト古代史やラムセス大王についての紹介ビデオを観覧します。画面端には、英語字幕とスペイン語字幕が映写されます。
エジプト文明やラムセス大王の基礎知識を簡単におさらいすると、そのビデオ画面左側にある扉が開き、いよいよ出土品等の文化財の展示会場へ足を踏み入れることになります。
暗闇に浮かぶ大きなファラオの彫像に出迎えられ、オベリスク(神殿などに立てられた記念碑)、スフィンクスの石像等と展示を進めていきます。展示物はテーマ毎にまとめられ、各種石像やタイル、動物のミイラや宝物、ファラオのミイラの宝飾品や各種棺が展開していきます。
アブシンベル神殿等の現在の様子と当時の色彩を復元させて比較させるビデオや、陽の光がどのように神殿内部の神秘性表現に使われたかを再現する模型、石室内部を再現したような展示会会場の壁、時代ごとに異なる美術品の簡易年表等、非常に多角的な角度からエジプト文明史が体感できます。
特に秀逸なのは、世界で最古の国際条約を結んだ戦いとして知られるカデッサの戦いの再現ビデオです。3つの画面を使い、立体的かつ合理的にカデッサの戦いのレビュービデオになりますが、戦いの様子と、ヒッタイト軍とエジプト軍の地形上での動きが同時に視聴できるようになっており、両軍の展開が非常にわかりやすい。ちなみに、このビデオではラメセス2世の勇戦が誇張されているが、実際には、この戦いでは勝敗は決せず、どちらかといえばヒッタイト優勢で引き分けに終わったようですので、その部分はしっかりと各自で資料をご確認いただければ、と思います。
神殿もしくは石室内部や思わせる壁に囲まれながらそびえ立つ彫像の間を歩き、ビデオなどの視聴覚教材で知識を得、非常に有意義な内容でした。
かかった閲覧時間は1時間50分ほどです。ビデオ視聴があったこともありますが、展示鑑賞には2時間位を想定してお出かけ頂けるといいと思います。
尚、別料金($18・予約制)でアブシンベル神殿やネフェルタリの墓を中心としたバーチャルリアリティ・ツアー体験の企画もあったようですが、筆者はそちらは特に利用しませんでした。
英文になりますが、写真付きの展覧会のポイントを上手く紹介したレビュー記事がありましたので、ご参考になさってください。
当日、会場内で展示品のフラッシュ無しの写真撮影はOKでした。筆者もたくさん撮影をしています。しかし、著作権等を考慮し、こちらでの写真公開は差し控えています。ご了承ください。
■ ラムセス大王展 展覧会情報(美術館からの注意事項):
・展示一部でアニメーション画像を使用しているため、光に敏感な方には混乱を招く可能性があります。
・展示会場には狭いスペースがあり、通常サイズのベビーカーはご利用いただけません。アンブレラ・ベビーカーと呼ばれる簡易ベビーカーやベビーキャリアのご利用が可能です。
・土曜日の無料入場は適用されません。
・展示観覧には、90分以上をご用意いただくことを推奨します。
・展覧会チケットは時間指定制です。到着と駐車の時間に余裕を持ってください。週末は、入場指定時時間の 1 時間前に到着することをお勧めします。
・チケット料金は平日と週末で異なりますのでご注意ください。
<平日料金>
大人: $35
高齢者(65歳以上):32ドル
学生(有効な身分証明書付き): $30 ※
青少年 (17 歳以下): $20
ミュージアム会員:初回は無料。 2 回目以降の訪問はチケット 1 枚につき 23 ドル
<週末料金>
大人:$40
高齢者(65歳以上):37ドル
学生(有効な身分証明書付き): $35
青少年 (17 歳以下): $25
ミュージアム会員: 初回訪問は無料。 2 回目以降の訪問はチケット 1 枚につき 23 ドル
※筆者がこの日曜にチケットを購入した際、学生料金は$26でしたが、その3日後に$30になっていました。チケット料金が変動する可能性がありますので、必ず[美術館の公式サイト](https://deyoung.famsf.org/exhibitions/ramses-great-and-gold-pharaohs)で最新情報をご確認ください。