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クアラルンプールのターミナル駅といえばKLセントラル駅(KL Sentral)。
現在クアラルンプールはKTM(マレー鉄道の近距離線)とラピドKL(Rapid KL)の12路線が運行されています。
その多くの路線がKLセントラル(KL Sentral)を中心として放射線状に各地へ伸びています。
クアラルンプール国際空港(KLIA&KLIA2)へ直通電車や、イポー(Ipoh)などへの特急電車も運行されていて、まさに陸の玄関口となっています。
今はひっそりとした駅となってしまいましたが、実はかつてのターミナル駅は一駅手前のクアラルンプール (Kuala Lumpur)でした。
今回はその栄華の香りを残す周辺散策についてです。
KLセントラル駅(KL Sentral)ができたのは2001年。それまでは1駅手前にある1886年開業のこちらの「クアラルンプール駅(Kuala Lumpur)」が、ターミナル駅として使われていました。
使われていました……と書いてしまうと、今は廃駅になってしまったような印象ですが現在も使われています。
KLセントラル(KL Sentral)〜イポー(Ipoh)間を結ぶ特急や各駅停車の駅として利用されています。
クアラルンプール駅が目をひくのは横に長く白亜のイスラム様式とインドの建築様式をかけあわせた独特のデザイン。
かつてクアラルンプールの中心であったことを裏付けるように、周囲にはイスラム美術館(Islamic Arts Museum)、国立モスク(Masjid Negara)、かつてのマレー鉄道の本社(KTM Berhad)、そして当時の栄華を今も伝える名門マジェスティックホテル(The Majestic Hotel Kuala Lumpur)などが並んでいます。
クアラルンプールの現在の中心はブキビッタン(Bukit Bintang)やKLCCなどですが、モダンなビル群とは対照的にクアラルンプール駅界隈の情緒や重厚感が感じられるこのエリアを歩いていると、マレーシアの歴史が目の前にあるのを感じます。
クアラルンプールの語源となったクラン川(Klang River=右)とゴンバック川(Gombak River=左)が合流する地点にあるのが、クアラルンプール市内最古のモスクと言われる、ジャメ・モスク(Masjid Jamek)です。
2つの川は合流しクラン川となり、かつてクアラルンプールの中心だったエリアをゆっくりとマラッカ海峡へと流れていきます。
地図などで見るとクラン川(Klang River)間にあるのでやや距離があるように見えますが、LRT、MRTの乗り入れるパサセニ(Pasar Seni)駅から連絡橋ブリッジでつながっているため移動もしやすくなっています。
歴史的遺産としても再注目されているクアラルンプール駅。現在KTM(マレー鉄道公社)などが中心となりリノベーションし、活性化させる計画が浮上しています。
ペトロナス・ツインタワー(Petronas Twin Towers)が完成するまで、クアラルンプールのランドマークとして写真撮影の定番スポットだったと言われているクアラルンプール駅がどのように再生されるのか興味深いですね。