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はじめまして。
ベルギーのアントワープ特派員、マユミ・スティーブンスです。
ブログを通じて、旅好きの皆さんの参考になるような発信をしていきます。
ベルギーでは新型コロナウイルスが猛威をふるっています。
2020年11月2日から6週間はロックダウンが決行されています。
事態が収束したら訪れてほしいおすすめの場所、初回はアントワープの顔、"アントワープ中央駅"を紹介します。
アントワープはさまざまな特色のある都市で、何から紹介すべきか迷いました。
ですが、日本からのほとんどの旅行者が最初に訪れ、アントワープの顔でシンボルでもある中央駅が初回にふさわしいと思いました。
駅舎は地下・地上2階の4階建構造になっており、国際列車のホームは地下になります。
地上出口に向かうとき、できればエスカレーターを利用することをおすすめします。
旅先でのワクワク感を増長するように、だんだんと近づき、見上げるドームは息をのむ美しさです。
「世界で最も美しい駅ランキング」に常に選ばれてきた豪華な駅舎は高揚する旅心をさらに掻き立ててくれます。
正面に見えるドームはLouis Delacenserieの設計です。
ドームの真下、エスカレーターを降りた地上階(0階)正面には「i」の表示の観光案内所があります。
そして、同じ階の駅舎中央にも通路があり、そこからは駅舎内部全体が眺められます。
鉄筋とガラスで作られた、壮大かつ機能美あふれる駅舎は Clement van Bogaertの作品。
そして高架橋は Jan van Asperenによって設計された注目すべき建造物となっています。
地下から地上階へ。
見上げていたドームをくぐるような形で直進すると、ドームの内側のホールに出ます。
日本式に言うと、待ち合わせ広場でしょうか。
チケットセンターや窓口もここにあります。
そして振り返ると、先ほどまで見ていた正面ドームの裏側(内側)にいることがわかります。
ドームはローマのパンテオンを参考にして作られたそうですが、ホールの中央に立って回転しながら全方位を見渡すと、なるほど納得できます。
荘厳な石造りの建物はヨーロッパらしさを十分に感じさせてくれます。
私は中央駅近くに行くと、用はなくても必ず寄ることにしています。
その日の季節や天気、日差し、気温、あらゆる要素が駅舎に変化をもたらし、さまざまな表情を見せてくれるからです。
特に、ガラス越しの柔らかな日差しと、重厚な建築のコントラストはすばらしいです。
駅舎1階に向かう美しい階段は、撮影場所としても人気があります。
アントワープ中央駅は、内側だけでなく、外観もすばらしいたたずまいです。
いまの駅舎の建設は1895年に着工、1905年に完成しました。
意外と知られていないのですが、ヨーロッパ(大陸)で最初に鉄道を走らせたのは、ベルギーなのです。
1835年のブリュッセル からアントワープへの列車が最初だそうです。
オランダ語でSpoorwegkathedraal (鉄道大聖堂)とも呼ばれるこの駅、外観からもうなずけます。
大きな教会のようなこの駅は、少し離れた場所からもよく見えます。
まさに町のシンボルです。
アントワープ中央駅は"世界で最も美しい駅"のひとつとされ、2009年にはアメリカの雑誌『ニューズウィーク』は、"世界で4番目に美しい駅"に選定しました。
駅北側(上の写真)には、すぐ隣に動物園や劇場があります。
公園やロータリー、トラムやバスの乗り場があります。
駅西側(上の写真)を出るとすぐに、レストラン・ショッピング街となっています。
タクシー乗り場もこちら側です。
地上1階(日本の2階)、ドーム正面を見て、左側に併設されたカフェ。
「Royal」の名がつくだけあって、ゆったりと気持ちのいい時間が過ごせます。
突き抜けるような天井の高さ、室内装飾のすばらしさ。
フードメニューはそれほど多くないですが、おいしいです。
さぞかし高いのでは?と思っていましたが、一般のカフェと変わりません。
場所柄、列車が来るまでの時間潰しで寄る方も多いと思いますが、それではもったいない。
余裕を持って、この雰囲気を十分に楽しんでいただきたい、とっておきのカフェです。