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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
まず新型コロナウイルスの状況ですが、一進一退を繰り返しています。ワクチン接種が始まりましたが、変異型の症例も増え、厳しい状況が続いています。
さて、ベルギーにチョコレートのイメージをする人も多いと思います。2月14日のバレンタインも近いので、今回はおすすめのチョコレートショップを紹介します。
新型コロナウイルスが収束したら、ぜひ訪れて味わってみてください。上質なチョコレートは、いいおみやげにもなります。アントワープならではのお店を中心に選びました。
アントワープを代表するチョコレートショップといえば、DelReY。創業の1949年から、現在への変遷はDelReY Japanのウェブサイトがわかりやすいので参照してください。
現在のオーナーは1975年からDelReYで働き始めたBernard Prootと当時一緒に働いていたAnne Seutin夫婦。さらに息子のJan Proot も加わり、発展と継承を続けています。1993年、DelReYは、フランスパティスリー界の権威、Relais Desserts(ルレ・デセール)の会員となりました。
DelReYは日本にも出店しており、定着した人気があります。象徴的なチョコレートというと、アントワープの代表的産業であるダイアモンドをデザインしたもの。さらに、宝石のごとく美しく繊細なプラリネも多数。季節ごとのラインナップも楽しみです。
特筆すべきは、ケーキなど生菓子も豊富で高品質なこと。チョコレートはもちろん、フルーツやナッツ類を使ったオリジナルケーキは目にも舌にも美しい。季節に合わせたデコレーションもお得意です。ショップに併設されたカフェ The Chocolate Loungeではそれらを体験できます。ホットドリンクにスイーツを添えてお出しする"デルレイスタイル"は評判になり、多くのショコラティエに導入されています。また、夏に登場するアイスクリームスタンドも大人気です。
日本へ未入荷でアントワープで一番おいしいと思っているチョコレートショップがSweertvaegherです。プラリネを初めて食べたとき、見た目も味も繊細で虜になりました。甘いですが、小ぶりなサイズがちょうどよく、おみやげにしたり、来訪者があるときには紹介しています。
1933年創業のSweertvaegherの本拠地は実はブルージュ。店名を「V-chocolatier」と変えたブルージュで最も長い歴史を持ち、西フランダース地区で最初のチョコレートショップです。現在は3代目が引継いでいます。アントワープ店は1990年にオープンしました。
創業者Robert Sweertvaegherから現在のパティシエJan Verougstraeteに引き継がれた伝統的なチョコレートは高品質のカカオバターのみを使用し、伝統的な手法で作られています。商品は2日ごとに入れ替えられ、ラッピングも素敵なのでプレゼントにも。
若く先鋭的なショコラティエ、Jitsk Heyninck率いるJITSKも興味深いです。
伝統を守りながらも、自由な発想と職人魂、素材への誠実さを大切にしたNew Generationチョコレートです。華美に誇張するのではなく、良質さとシンプルさを表現しています。
カカオ、乳製品、フルーツ、ナッツ、すべて有機農家などと契約し最高品質の材料を使用して生まれたJITSKのチョコレートは2016年にフランスのレストランガイドGault Millauに認められました。
また、JITSKは人気レストランやイベントでのコラボなど話題に事欠かないのも特徴です。
スタジオとショップはアントワープのビールDe Koninckの醸造所のエリアにあり、一緒に巡るのもおすすめです。町の中心にあるCRUという高級食材店でも常設売場があって便利です。
新開発地区Eilandjeにできた新しいチョコレートショップを紹介します。
IN CHOCはガラス張りのお店そのものがショーケースのようなたたずまいです。併設されたアトリエでは、実験と日々挑戦を続ける、ショコラティエ Tom Coosemansの姿も見られます。
彼は食通の家庭に育ち、チョコレートとともに、製パンや製菓の勉強もしましたが、チョコレートへの情熱に勝るものはなかったとのこと。彼のこだわりは純粋で正直な味。最高の食材のみを使用して作られたチョコレートは、2020年フランスのレストランガイドGault Millauで「ベルギーとルクセンブルグの最高のショコラティエ」と認められました。創造性あふれるチョコレートは、意外な組み合わせもたくさんあり、今後も楽しみです。