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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
まず、ベルギーでの新型コロナウイルス状況ですが、一進一退を続けています。ソフトロックダウンは続いているのですが、思ったほどの成果が出ておらず、緩和、解除となるにはもう少し時間がかかりそうです。
さて、そんなときにも密にならず、安心して遊べる樹木園【arboretum KALMTHOUT】を今回は紹介します。新型コロナウイルスが収束したら、時間をたっぷり取って訪問ください。
アントワープ中央駅から電車、車でも30分強の場所に、【arboretum KALMTHOUT】はあります。アントワープの樹木学者 Charles Van Geertが1856年に保育園のための植物試験場を開いたのが始まりのこの施設は、いまでは世界で最も権威のある植物コレクションのひとつに成長しました。
私がはじめて行った頃は"植物園"と呼んでいましたが、arboretumはオランダ語で樹木園の意味。扱っている種類の多さや規模からも、確かに"樹木園"の方がしっくりきます。
"自然を楽しむ広大な公園"ですので、同じ公園ながら季節ごとに違った趣があります。時間を取って、散歩しながらゆっくりがおすすめです。
【arboretum KALMTHOUT】の成長は、Robert and Jelena De Belderの功績なくしてはあり得なかったでしょう。世界中の友人や栽培者から集めた植物に加え、野生の種を集め、多くの新しい栽培品種を選んできた歴史があります。1986年以降はアントワープ州のサポートを得て、拡張・改修が続きました。2000年の徹底的な改修で総面積は12.5ヘクタールとなりました。
広大な園内のいい空気を吸い、散歩しながら、花や樹木を愛でられるのはとてもすてきな体験です。こんな環境なので、時に動物や昆虫たちの登場もあります。私はリスに遭遇しました。
通常時はガイドツアーがあります。経験豊富なエキスパートガイドが特別なエリアや最も美しいスポットを紹介します。さまざまなコレクションに関連するストーリーや逸話を熱心に伝えてくれます。
私も1度春に参加したことがありますが、日本の桜しかり、大きな藤の木を見ることができました。藤棚に美しくたなびく日本で見る藤とはだいぶ違う様相ですが、ダイナミックで興味深いです。ガイドさんは日本の樹木・植物についての説明もていねいにされてました。同じグループになったベルギー人の人たちの興味の高さにも驚きましたね。
【arboretum KALMTHOUT】には、入口近くに各種盆栽や石鉢の並び、日本らしいしつらいの樹木の門で仕切られたエリアがあります。売店ではプランターの販売もされていますが、盆栽は数も豊富で人気があるようです。
【arboretum KALMTHOUT】では春〜秋を中心に年間を通して各種イベントも行われていました。(現在は新型コロナウイルス対策でカレンダーは白紙になっています)
例えば、春のイースターに合わせて、シンボルでもある卵のモチーフを探しながら巡るイベントがありました。
また、通常の閉園時間は17時ですが、夏には夜にかけて屋外劇場でコンサートがあったこともあります。ベルギーの夏は日が長く、すばらしい夕景を見られました。
新型コロナウイルスが収束して、通常の営業が再開されることを切に願っています。