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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
ベルギーでは新型コロナウイルスが蔓延しており、このところ、新規感染者他の数値の伸びが止まらない状態でした。政府は再び強いロックダウンを決め、2021年4月25日まで決行されます。
自由に旅行できる日が戻ることを願いつつ、今日も情報を届けます。
脚光を浴び続ける目立つ場所もよりも、秘密基地のようなひっそり感が好きな方におすすめの路地裏【Vlaaikensgang】を紹介します。事態が収束したら訪れてみてください。
Vlaaikensgangは大聖堂のある観光の中心地にある小径です。一歩踏み入れると、別空間に迷い込んだような錯覚があります。町なかの喧騒から離れ、そこだけ静寂に包まれているのです。ここは貧しい人々が暮らしていた路地裏だった時代もありますが、いまは美しく情緒あふれる人気のスポットとなっています。
歴史をたどると、Vlaaikensgang は1591年にはすでにここにあったとされています。"DeRoodeSchild"と呼ばれる15世紀のゲストハウスもあり、家主はNiklaas Rockoxと彼の妻Margareta de Brueckereでした。彼らは、ルーベンスの友人で、有名な市長のNiklaas Rockoxの曽祖父母だったそうです。
1960年代には、Vlaaikensgangの取り壊し計画もあったそうですが、1969年にアンティークディーラーのAxel Vervoordtが歴史的な部分を購入したことで救われました。その後、再評価され、1977年に建築家E. Dickによる設計と修復が始まりました。
・URL: https://inventaris.onroerenderfgoed.be/erfgoedobjecten/4446
そして現在は、観光機関などが設定する、"アントワープで体験すべきこと"に常に取り上げられるほどの、隠れた名所となっています。
実際に私も、ここに行くのが大好きです。宝探しの気分に浸れますよ。
1973年1月5日から、Vlaaikensgangのファサードと屋根は、文化的歴史景観と記念碑として保護されました。また、2019年3月29日からは建築遺産としても確立されました。
Vlaaikensgangの中にあるレストランを紹介します。
まずは写真の"tHofke"。完全な室内の席でくつろぐもよし、軽くお茶するなら木漏れ日のさすこの席を選びたい。カジュアルな雰囲気で、歴史ある場所を体感できます。
さらに、有名かつ憧れの"SirAnthony Van Dijck"があります。アンティークディーラーのAxel Vervoordtが細部にわたりこだわって改装したという建物全体も見てみたいです。新型コロナウイルスが収束したら、いつか特別な日に利用したいと思っています。