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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
まず、ベルギーでの新型コロナウイルス状況です。ついに2021年6月9日より、飲食店の屋内席も開放されました。各テーブルの人数、距離間など決まりはあるものの、人々の気持ちも一気に開放的になっているようです。ワクチン接種もスピード感を増しています。このまま、収束に向かうことを願って止みません。
さて、ベルギーの特徴として芸術文化は外せませんが、美術館に行かずとも楽しめる場所があります。おもな宗教であるキリスト教の教会です。絵画の世界は宗教画から始まり先導してきました。加えて美しく繊細な装飾品、各時代の建築様式など、見どころがたっぷり詰まっています。今回紹介するのは、アントワープで特にすばらしく、居心地がよくて個人的に大好きな【Sint-Carolus Borromeuskerk】です。
新型コロナウイルスが収束したら、訪問ください。写真掲載につき、【Sint-Carolus Borromeuskerk】の承認を事前に得ています。
アントワープの教会で1番有名でシンボルとなっているのがノートルダム大聖堂(O.L.Vrouwekathedraal)。そして先日紹介したのが、Sint Jacobskerk(聖ヤコブ教会)。位置で言うと、これらふたつの教会のちょうど間あたりにある教会が【Sint-Carolus Borromeuskerk】です。
大聖堂は、アントワープ観光に来たら誰もが寄る場所のようになっていますが、その影に隠れてか、近くにありながらひっそりと町に溶け込んでいる【Sint-Carolus Borromeuskerk】。私自身もその前にある広場や、アントワープらしい雰囲気が感じられる小径、Wijngaardstraatへの興味が先でした。何度も通り過ぎて、偶然に近いタイミングで入ったときには、"いままで何をしてたのかしら?"と思うぐらい感動したのを覚えています。
アントワープのイエズス会が、1615年から1621年の間の宗教改革で建設した【Sint-Carolus Borromeuskerk】は、最も重要なバロック様式の教会とされています。
建設当時の人々は「地球上の天国」と考えました。
ダイナミックなファサード、洗練されたインテリア、そして光の入り方が美しく崇高な聖母礼拝堂があります。
また、共同デザイナーおよび、画家として、ルーベンスが強く影響を持っていたことも広く知られています。
全体には地味ですが、華美過ぎず、でもよく見ると美しい絵画・装飾が多い教会です。
教会の階段で2階へ。教会の正面を見て、2階の左端に資料館はあります。とても小さな空間ですが、レースとテキスタイルのすばらしいコレクションがあります。ボビンレースの実演も見ることができますよ。教会と資料館、両方見たい方には水曜日を狙っての訪問をおすすめします。
2階部分を見上げると、立派なパイプオルガンがあり壮観です。
【Sint-Carolus Borromeuskerk】は、クリスマスにオーケストラの演奏があったりと、音楽と縁が深い教会です。
特色のひとつでもある、日曜日開催の「アーティストミサ」を紹介します。
非営利団体Artiestenfondsとのコラボレーションによるもので、クラシック音楽を楽しめます。これは第二次世界大戦から続く伝統だそうです。「アーティストミサ」は、才能のあるプロ、またはアマチュアのアーティストにステージを提供します。
【Sint-Carolus Borromeuskerk】の美しい環境での音楽は、すべてのミュージシャンと観客にとってユニークな体験に違いありません。