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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
ベルギーの新型コロナウイルスの状況は、再び悪化しています。飲食店、各会場でもCovid Safe Ticketの提示が義務づけられ、徹底しています。
さて、新型コロナウイルス発生から外国への訪問を控えていましたが、ついに、とはいえ車で行ける隣国、ルクセンブルクへ行ってきました。小国ながら魅力あふれる国を体感してきましたので、数回に分けて紹介したいと思います。初回は北部【Clervaux】を紹介します。新型コロナウイルスが収束したら、訪問ください。
ベルギー、フランス、ドイツに囲まれたルクセンブルク大公国は、日本の神奈川県とほぼ同じ大きさの小国。さらに魅力的な小さな町がたくさんあります。【Clervaux】は北部に位置し、クレルブ(Clerve)川沿いの狭い谷に位置する町です。
シンボルとなっているのは、クレルボー城(Clervaux Castle)で、その麓にツーリストインフォメーションもあります。クレルボー城は第二次世界大戦で破壊されたあと、見事に修復され、内部は3つの博物館で構成されています。
ルクセンブルク出身のアメリカ人写真家、Edward Steichenによる史上最大の写真展、THE FAMILY OF MANは、クレルボー城内で常設展示されています。
この写真展は、冷戦中に平和のメッセージを伝えることを目的としたスナップショットを集め、Edward Steichenによって製作されました。写真に含まれるさまざまな人々の感情も見て、感じることができます。68ヵ国から集まった273人のプロとアマチュアの写真家によって撮影された503枚の写真で構成されています。 これは、MoMAの展覧会キュレーターとしてのEdward Steichenのキャリアの集大成を具体化しています。"これまでに行われた最大の写真プロジェクト"と評され、2003年にユネスコの世界の記憶プログラムに加えられました。THE FAMILY OF MANには、すでに1000万人が訪問しています。
*写真掲載の許可はTHE FAMILY OF MAN- Clervaux Castleから事前に得ています。
ルクセンブルクの城や宮殿を100分の1のスケールで再現した美術館で、クレルボー城内にあります。城や宮殿の模型は、中世と都市の発展を物語っています。
【Clervaux】は、第二次世界大戦中の1944年12月の"バルジの戦い"の一部で、クレルボーの戦いで激しい戦闘が行われた場所としても知られています。城や宮殿の模型を見進めて行くと、最後に戦争時のクレルボーの状況を模した模型の展示があります。これが非常に精巧に再現されていて、息を飲みました。戦争の被害の中にある、人々の暮らしぶりも垣間見れました。
"バルジの戦い"は、1944~45年の冬にアルデンヌ地域で行われた軍事作戦につけられた名前です。ドイツ軍が彼らの出発点を超えて強制された1945年1月下旬に終わりました。このルクセンブルクの解放に大きく関わったのがアメリカ軍で、町のあちこちでアメリカ国旗も見られました。
クレルボー城からも程近い、丘の上にそびえ立っている教会です。その奥に続く道は、渓谷を支配する聖モーリスベネディクト修道院に続き、人気のハイキングコースにもなっています。