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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
ベルギーの新型コロナウイルス状況ですが、近隣各国と同じく感染が広がり続けています。ベルギーは3度目のワクチン接種も成人の6割以上が終えているにもかかわらず、このような感染状況なので頭が痛いです。
さて、今回は「Museum Vleeshuis」を紹介します。新型コロナウィルスが収束したらぜひ訪問ください。今回の写真は全て美術館内になるため、Museum Vleeshuisの承認を事前に得ています。
一般に"肉屋のギルドハウス"と紹介されているMuseum Vleeshuis。少していねいに説明しますと、"Vleeshuis"はオランダ語で肉屋という意味で、昔ここでは肉の取引が行われていました。1504年には中心となるマーケットホールが完成し、19世紀の中頃まで続いた"肉屋のギルドハウス"はアントワープで最も古い組合でもありました。
1913年からは古代美術品のコレクションの保存もしていました。戦争やさまざまな変遷を経て2006年には音楽とダンスの歴史博物館に改装されました。別名「KLank van de Stad(街の音)」とも呼ばれています。
アントワープ(ベルギー)の黄金時代と呼ばれる17世紀~18世紀は、貴族階級においての音楽活動が盛んになりました。コンサートホールのない時代、音楽は教会で演奏されるのが主でしたが、貴族たちは次第に家庭内に楽器を所有し、演奏を楽しむようになります。
最も人気があったのが、ピアノです。Museum Vleeshuisではさまざまなモチーフが描かれたグランドピアノを見ることができます。
美しいパイプオルガンは、20世紀初頭のもの。ピアニスト兼オルガニストのJozef Wateletの家で見つかったものです。
地下1階にあるHet atelier Van Engelenは直訳すると天使のアトリエという意味の楽器の工房です。19世紀で最も重要な最大の楽器工房で、過去に金管楽器がどのように作られたかを見ることができます。
Het atelier Van Engelenは軍楽が非常に人気のあった1813年に設立されました。1970年まで、150年以上の間金管楽器を製造していました。それは常に基本に忠実な方法で、最も小さなばねに至るまでほぼすべての部品がここで作られました。
通常のMuseum Vleeshuisの見学は地下1階と1階部分だけです。でも実際にはほかにも5つのフロアがあり、ガイドツアーを予約すれば見学可能です。
Vleeshuisはアントワープで最も古く、しかし一般に全てを公開している建築物ではありません。バロック建築の歴史的建物には、驚くほど多くの用途がありました。2階では、Vleeshuisの当時と現在を紹介する特別な写真展をご覧いただけます。
晴れた日には、屋根裏部屋の窓からアントワープの素晴らしい景色を楽しむことができます。
少しだけ、バーチャルツアーで覗けるので、サイトを覗いてみてください。
想像以上に美しいお部屋もあって、興味が湧きますよ。