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こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
ベルギーの新型コロナウイルスの状況は安定してきており、3/8からは店内でのマスク着用やコロナセイフティチケットの提示義務もなくなりました。一方でロシアとウクライナの問題により、日本から当該地区を経由する航路の飛行機は迂回ルートを探るなど混乱しています。
そんな中、久しぶりに飛行機に乗る旅をしてきました。行き先は大好きなポルトガル。約3年半ぶりでした。今回は首都Lisbonの【Belém地区】を新旧を織り交ぜて紹介します。安全に旅できるようになったら、訪問ください。
アントワープ特派員をしている私ですが、最も関係が深い外国は実はポルトガル。公私ともにお世話になり、第二の故郷と呼んでいます。新型コロナウイルスの状況にある程度の安心感がもてたら、真っ先に訪ねたい国でもありました。
その私にとって、ポルトガルは魅力溢れる国で、語り出したら収集がつかなくなります。そこで、今回は率直に今のポルトガル、変化や感じたことを中心に伝えたいと思います。
第1回目はポルトガルの玄関口Lisbonの【Belém地区】です。
大航海時代を代表する歴史的建築物が残され、世界遺産に登録されているベレン地区。その中心にあるジョロニモス修道院は、大航海時代を牽引し、海洋国ポルトガルの創始者となったエンリケ航海王子とヴァスコダ・ダ・ガマの偉業をたたえ、マヌエル1世が1502年に着工しました。約1世紀をかけて完成したマヌエル様式を代表する修道院で、大航海時代の栄華を反映した記念碑的な建物でもあります。ポルトガル人はレース模様が好きで、例えば、アクセサリー、壁やタイル、お菓子やドリンク類にそっと敷かれた紙製品など、さまざまな場面で見られます。ジョロニモス修道院では、そのレース模様が石のアーチや彫刻にまで施されています。その仕事の細かさと美しさに毎回感動します。修道院は広く、教会と合わせると大きな美術館のようです。チケット売場も混んでいることが多いので、時間に余裕を持ってお楽しみください。
ジェロニモス修道院と発見のモニュメント、ベレンの塔がベレン地区観光の3本柱になりますが、個人的にオススメなのが、発見のモニュメント前の世界地図。ポルトガルで取れる赤みがかった大理石で作られており、その大きさは圧巻ですが、どこか温かみがあり、ずっと眺めていられます。それぞれの国(大陸)には発見された年号が記されていて興味深い。この地図、発見のモニュメントの頂上からはさらに壮大な眺めとともに見られます。
ポルトガルの最も有名なお菓子といえば、Patel de Nata(パステル・デ・ナタ)。エッグタルトと言ったほうがなじみがあるかもしれません。ポルトガル全土で食べられている伝統菓子です。ベレン地区にある1837年創業の老舗Pastéis de Belémは、ジェロニモス修道院から伝えられた門外不出のレシピによるPatel de Nataを食べられる唯一のお店です。
パリッとしたパイ生地に包まれた黄色のクリームは、見た目よりあっさり。現地の人は1度に2〜3個食べるというのも納得です。テーブルにはシナモンと粉糖が置かれているので、好みでふって食べます。ポルトガル人は両方ふります。
Pastéis de Belémには各種スイーツに加え、エンパナーダ(チキンパイ)など軽食もあり、どれもおいしいので、お腹に余裕があったら試してみてください。
また、店の前に行列ができていることが多いのですが、これは店頭販売の列。イートインしたい場合は、その奥に大きなカフェスペースがあります。店頭販売のカウンターのある、いわば正面玄関の左脇にイートイン用の入口があるのでそこを進みます。繁忙期には、室内で並ぶこともありましたが、今回、更にお店は拡張していたので緩和されるかも。また、歴史あるお店だけに、新旧さまざまなアズレージョが見られるのも魅力です。
歴史あるベレン地区は古いものばかりかというと、そうではありません。2018年、ベレン駅のそばに、MAATがオープンしました。MAATは芸術・建築・テクノロジーの博物館で展示場。
今回時間がなく、外観だけ見ましたが、とても美しく計算された建築美はリスボンの新たな1面であり期待感をあおられました。
次回は内部の展示、そして併設のレストランにもトライしてみたいです。