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こんにちは。デルフト特派員のあおです。
オランダの新型コロナウイルスを取り巻く状況は相変わらず芳しくなく、一進一退を繰り返しています。
2021年4月13日に行われた首相会見では、現行措置が4月27日まで延長されることが発表され、あわせて今後の新型コロナの規制緩和策についても発表がありました。
オランダ政府は、夏までに社会活動を再開する道筋として、「社会活動再開に向けた計画」と題し、段階的な緩和策を発表しました。
おもな内容は以下のとおりです。
・テラスや小売店の営業再開
・夜間外出禁止の撤廃
・自宅への訪問者数の上限の緩和(1名から2名へ)
→実行の可否については、4月20日に発表
・スポーツに関する規制の緩和 など
人数制限や営業条件を徐々に緩和しつつ、レストラン、映画館、美術館などの営業を再開。
なお、各段階の日付は決定されたものではなく、状況が許さない場合には延期されるそうです。
ワクチン接種についても発表があり、7月上旬までに、ワクチン接種を希望する18歳以上のすべての者が、1回目のワクチン接種を受けることが見込まれます。
上記の発表に先駆けて、先週からイベントやレジャー施設が試験的に再開しています。
これは政府による実証実験で、迅速検査(この実験用の検査で40時間有効)による陰性証明書の提示を条件に、一定の人数をスポーツ施設、商店街、美術館、動物園、植物園などに集めて影響を調査・分析し、経済活動の早期再開の方策を検討していくというものです。
トライアルとはいえ、こうしたお楽しみは久しぶりなので、人気のイベントや施設はあっという間にチケットが完売。
シーズン真っ盛りのキューケンホフ公園も対象となっており、先週末の4月9~11日にさっそくオープンしました。今週末の16~18日もオープン予定ですが、土日の分は即完売。上限が1日5000人なので、入場できた皆さんはゆったりと庭園散策を楽しめたようです。
ほかにもカフェでの飲食やギリシャのロードス島への旅行実験(!)なんてものまで行われています。
なんとなく辛抱し続けるのではなく、こうしてすみやかに具体的な試みが実行できる決断力と行動力に、オランダ在住歴の浅い私はひたすら驚いております……。
なお、デルフトからは、4月9~11日にMuseumhuis van Meerten、4月23~25日にプリンセンホフ・ミュージアムが対象となっています。
参照:オランダ政府ウェブサイト
規制緩和にはつい期待を寄せてしまいますが、まだまだ楽観視できる状況ではなく、緩和しても大丈夫なのか複雑な気持ちにもなります。
また、ワクチン接種会場の爆破を計画していた犯人が逮捕されたり、新型コロナと関連付けたアジア人差別など、不穏な事件も少なからず発生しています。デルフトでは直接身の危険を感じることはいまのところありませんが、それなりに気をつけて過ごす必要がありそうです。
これから少しでも状況が好転していくことを祈るばかりです。