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こんにちは、デルフト特派員のあおです。
ハイネケンをはじめオランダ産のビールを楽しみに旅行に来られる方も多いかと思いますが、今回はデルフトの地ビールを楽しめる「Delfts Brouwhuis」を紹介します。
事態が収束し、安心してデルフトを旅行できるようになったらぜひ訪問してみてください。
「Delfts Brouwhuis」は、デルフトの地ビールブランドのひとつDelftse Brouwersの直営店です。
Delftse Brouwersは、デルフト出身のJohn Brus氏が何年も前から構想を練り、仲間を集め、2019年春に満を持してデルフト旧教会の目の前に醸造所(ブルワリー)をオープンしました。カバのイラストが目印ですが、醸造所の面している運河Hippolytusbuurtに"Hippo"とあるのが由来のようです。
直営店のDelfts Brouwhuisでは、醸造所から注いだばかりの生ビールを楽しむことができます。
blondやweizenといった定番のフレーバーは7種類ほど。定番以外にもいろいろなフレーバーのビールがあり、この日はTinderende Tapirというフルーティなビールを注文。
こうした変化に富んだ新しい味と出合えるのは、クラフトビールのおもしろいところですよね。
いろんなフレーバーを一度に楽しみたい!という方は、数種類テイスティングできるメニューもあるのでぜひそちらを試してみてください。
ビールのお供には、オランダの定番ビタボレンやミニクロケットの3種盛り合わせを。どれもビールと相性抜群です。フードメニューはおつまみのほかにも、ランチやディナーメニューも充実しているので、お酒の苦手な方でも立ち寄りやすいと思います。
ビールにもっと興味がある方は、醸造所見学もできるそうなので、ぜひ店のウェブサイトからチェックしてみてください。
これまで紹介してきた店と同様に、Delfts Brouwhuisもまたデルフトの歴史がひしひしと感じられる場所です。
デルフトは旧教会と運河Oude Delftの周辺から始まった町ですが、Delfts Brouwhuisのテラス席がある辺りは、デルフトの中でも最古の広場なのだとか。歴史ある場所ですね。日中は日当たりもいいので、まぶしい日差しの下、ビールを楽しみながら歴史も感じられて、なかなか贅沢なロケーションです。
また、店内席にもおもしろいエピソードがあります。
この場所に醸造所を建てるために改装工事をした際、なんと中世ここに存在していた醸造所の地下室が偶然発掘されたそうです。レンガの壁やデルフト焼きタイル、ビールマグの破片などが見つかったそうです。
デルフトは、中世の頃、ビールの製造で経済的に発展しましたが、何世紀もの時を経て、かつてビール醸造所があった場所に現代の醸造所ができるとは、本当におもしろい偶然です。
この予定外の発見により、店のオープンはずれ込んだそうですが、店内席はそうした「歴史」を生かしてデザインされ、とてもユニークな内装になっています。気になる方は、Delftse Brouwers のウェブサイト からご覧ください。