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2008年にペナン島ジョージタウン(Gerege Town)とともに世界文化遺産に登録されたマラッカ(Melaka)。
14世紀末にマラッカ王国が建国されて以来、ポルトガル、オランダ、イギリスとヨーロッパの列強に支配され東洋と西洋の歴史残る不思議な雰囲気を持つ街として旅行者を魅了しています。
マラッカはマラッカ川(Malaka River)を挟み、東側にオランダ広場、西側に中華街(China Town)が広がっている。また中国本土から移住者がマレー系と結婚したことで生まれたプラナカン料理(ババニョヤ料理)や文化など見どころも多くあります。
40年代頃からのショップハウス(マレーシア風店舗件住宅が連なる商店街)が今なお残る中華街エリアは、レトロというよりも昔の映画のような街並みが続きます。
マレーシア版「昭和レトロ」といったところでしょうか。
通り沿いには穀物問屋、お茶屋、商用の軽量器具店、薬局など、「商い」といった言葉がしっくりくる店が続きます。
外観そのままに内装をリノベーションしたおしゃれなカフェなどもあるのですが、やはり中華系の問屋街といった趣が目立ちます。
実はこのエリアには青雲亭(Cheng HoonTeng/チェン・フー・テン)というマレーシア最古と言われる中華寺院がある寺町でもあります。
そのため、お茶、お供物、お線香、葬送用品などを売る店も多くあつまっています。
今回はそんなマラッカ(Melaka)の中華街エリアで2ヶ所ご紹介したい店についてお伝えします。
1ヶ所は毎回訪れるたびに行く老舗の茶舗、もう一つはお線香専門店です。
100年以上続く中国茶の問屋兼小売店。
以前は来店者に一部のお茶を出してくれましたが、現在は休止中。
中国の福建省や台湾からお茶を輸入、また自家製焙煎もしています。
店構えもそうですが、商品の入っているガラスの引き戸に注目。そして、茶葉を測るなつかしい量りは今も使われています。
日本でもおなじみのプーアル茶、烏龍茶、鉄観音、ジャスミン茶、紅茶などさまざまな種類を扱っています。
いつも購入するのが黄金柱で、150g/RM37.5(約1125円)。
ほんのりと金木犀が香り、冷やして飲んだりもします。
他にもプーアル茶、ジャスミン茶のリーフなども購入。
カンポン・クリン・モスク(Kampung Kling Mosque )の前のショップハウスにあるお線香店。他にも冠婚葬祭用品などを扱う。
お仏壇用も扱っているが、主に寺院や廟などで使うコイル状や長いお線香などが多い。
白檀(びゃくだん/サンダルウッド)、沈香(じんこう)などの香木で作られたものを中心に、香炉、季節の縁起物なども扱っています。
使われている香木は日本でもおなじみのものだが、焚いてみると匂いの違いにお国柄が感じられます。
購入したのは沈香のお線香RM46.8(約1404円)
家庭用ですが、日本のものよりはややサイズが長め。
コーンタイプのものもあります。
マラッカ随一の観光スポットにありながら、人々の生活が息づく活気あるエリアの中華街。
観光ではずせないと言われるジョンカー・ストリート(Jonker Street)の1本裏通りのどこかなつかしい世界を散策してみてはいかがでしょうか。
(撮影by逗子マリナ)
※店内撮影許可をいただいて撮影しています
※写真の無断転載禁止