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イギリス西部のブリストルといえば、カラフルな色に塗り上げられた住宅街が有名だと聞いていたのですが、初日に訪れたハーバーエリア(関連記事)にはあることにはありましたが、遠目に少し見える程度で内心ガッカリしてしまいました。
もっと広範囲で間近に見たい場合は、どうやら別の地域まで足を運ばなければならないようです。ブリストル内でいくつかスポットがあるはずですが、今回はブリストルの主要な駅であるBristol Temple Meads駅から徒歩30分の場所にある、「ベッドミンスター(Bedminster)」という町と、そのあとに訪れたクリフトン吊り橋を紹介します。
ベッドミンスター駅を起点にひたすら周辺を歩き回り、町の風景を手当たり次第写真に納めていましたが、途中でこれはキリがないな……と気づき、ペースを落としました。
それほどバラエティに富んだ家々が並ぶのですが、1色ではなく複数色で塗り分けられていたり壁に絵が描かれている家があったりと、一般の住宅とは思えない景観に大興奮! もはやこれは芸術の範疇です。
ブリストル自体が壁画のグラフィティで有名ですが、ほかの町同様、ベッドミンスターでも若手アーティストの作品がよく見られます。
アップダウンの多い坂道を上り下りしながら夢中でシャッターを押していましたが、住民はそんな観光客の姿に慣れているのか、不審がらずにむしろ挨拶やほほ笑みまで返してくれました。
いつのまにか町の頂上にたどり着き公園に入り込んでいたようですが、親子連れや年配者など、周辺住民らしき人びとでにぎわっていました。念願のカラフルな住宅街とグラフィティを間近に見ることができ、大満足でした。
次に向かったのはエイボン渓谷の絶景のなかに架けられている、「クリフトン吊り橋(Clifton Suspension Bridge)」です。こちらは1864年に完成し、一般的に「世界最古」と謳われていますが、公式ウェブサイトでは「鉄橋で作られた橋としては、現存する世界最古の吊り橋のひとつ」程度に書かれているので、世界最古はほかにありそうです。
それでもブリストルにおける象徴であることは間違いなく、
同市でもっともインスタ映えし、イギリス中で7番目に人気の撮影スポット
Photographing The Bridge: A Stereoscopic Journey
と紹介されています。石造りの立派な橋は現在でも年中無休で解放されており、車輌は£1、歩行者と自転車は無料で渡ることができます。さっそく歩行者歩道を徒歩で渡ると、下には川が流れており右側にはブリストルの町並み、左側には木々が生い茂る自然が見えました。
上から見る自動車などはまるでミニカーのようで、かなりの迫力、というよりもはや怖いです!
下を見ないようなるべく視線を上げて、左手上方に見える 「クリフトン天文台(Clifton Observatory)」に意識を集中させました。1766年より崖の上に建つ天文台前は公園になっており、吊り橋の全貌写真を収めるのに最適な撮影スポットとなっています。遠くから眺める橋と町並みは絵になり、とてもきれいです。
2015年以降の天文台は展望台としての役割を担うようになり、ここ数年の改装を経て現在では360度グルっと景色を見渡せるカフェ、歴史博物館、そして61mの深さにも達する洞窟がある場所として生まれ変わりました。
以前この付近でホームステイをしていた妹によると、さらにこの先には教会や公園があり、また別のカラフルな住宅街が広がるそうです。実際、吊り橋付近の家々はすでにオシャレな雰囲気をかもし出しており、全体的にすてきな町のようです。
ブリストルには夏の恒例行事として気球祭がありますが、クリフトン吊り橋と天文台エリアは、空に舞い上がる気球を見るのにも絶好の場所だそうです。この夏は、こちらから気球を眺める旅プランはいかがでしょう。