キーワードで検索
2月に入ってから、シドニーではあちこちにレインボーカラーが溢れています。というのも、今月は LGBTQIA+の祭典マルディグラ (Mardi Gras) だからです!
今年2023年は第45回目、そして1982年にアメリカで発足したワールドプライド (WorldPride) の開催地がシドニーというのも重なって、過去最大規模のイベントになりました。
そんなシドニーの様子をお伝えします!
街のあちこちで見かけるレインボーの旗は、数年前まで赤・オレンジ・黄・緑・青・紫の6色がシンボルとして使われていましたが、最近では白、ピンク、水色、茶色、黒も加わっています。これは阻害されていた有色人種の人たちや、HIV 感染者への思いも込められたものです。
セクシュアリティの多様性を表す言葉も昔は LGBT (レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー / トランスシェクシャル)でしたが、最近は LGBTQIA+ですよね。
QIA+の「Q」はセクシャリティが決まっていないという意味の「Questioning」、もしくは同性愛の包括的な意味を持つ「Queer」のこと、「I」は身体的に男女両方の特徴を持つ「Intersex」、「A」はどの性に対しても何も恋愛感情を抱かない「Asexual」、そしてそれ以外のセクシャリティを持つ人々に向けて「+」がつけらえています。
今年は45周年を記念して、シドニーの街中だけではなく郊外を含む45カ所に無料のパブリックアートが展示されました。オペラハウスも2月17日 (金) 限定でレインボーカラーにライトアップされています。
他にも様々なイベントが開催されました。
そして、マルディグラのイベントの目玉である恒例のパレードは2月25日 (土) の夕暮れ時にスタートし、3時間ほど続きました。
2020年に新型コロナウィルス蔓延以来、2年ぶりにオックスフォードストリートで行われたパレードには、約1万2,500人もの人々が参加、約7万5,000人の観客が集まったそうです。オーストラリアの歴史史上初、オーストラリア現役首相であるアンソニー・アルバニージー首相もパレードに参加したことで話題を呼びました。それに今回は、オーストラリア各地から集まった日本人のグループも行進したんですよ。
今でこそシドニーのマルディグラは毎年盛大に祝われるイベントになっていますが、第一回目の1978年に行われたのはデモ行進でした。その頃のニューサウスウェルズ州では同性愛が違法だったんです。
デモ行進によって逮捕者も出たそうですが、これがきっかけとなって法律が変わっていった経緯があります。
この時期はホテルも混み合いますし、パレードを最前列で見たければ最低でも3時間前には場所を取る必要があります。でも、来てみる価値はあると思いますよ!