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エジンバラから北東に車で40分ほど上がったところにあるファイフ地方は、海と丘に囲まれた自然が美しい地域です。中でも海岸線沿いにある歴史ある漁業の町アンストラダーはゴルフ発祥の地として知られるセントアンドリュースにも近く、ハーバーと入り組んだ石造りの小道が続く可愛い町並みが観光客に人気の町です。
ハーバーを囲むように立ち並んだ店にはカフェや雑貨店、獲れたての魚で作るフィッシュアンドチップスのお店が多く、今回はその中でも地元の人たちや観光客に大人気のフィッシュアンドチップスのお店「The Wee Chippy」を紹介します。
アンストラダーはセントアンドリュースから車で15分ほどの便利なロケーションにあり、ゴルファーや観光客にも人気のこじんまりした町です。
ハーバーにはヨットや漁船など多くの船舶が停泊しており、ハーバーをに沿って古い石造りの建物が立ち並んでいます。建物の間はこれまた石造りの入り組んだ小道が続いていて、道を歩いているだけでもなんだかタイムスリップをして秘密の隠れ家に迷い込んだような不思議な気持ちになります。
ハーバーから歩いて5分のところにある可愛い建物が「The Wee Chippy」です。夏場は外のテラスで食事することもできます。建物に向かって右側の小道を入ると、店の横にテイクアウト専用の窓口があります。
筆者がお店に行ったのは夜19時半すぎ。観光シーズンではない、平日の寒い日だったにもかかわらず店内はとても混んでいて満席のようです。予約しておいてよかった、と思いながら席に着きます。
店内にはテーブル席が10個ほど。石の壁と木目を基調としたレトロで落ち着いた雰囲気の中に小籏などの飾り付けがしてあり、可愛らしさもあります。
フィッシュアンドチップスの店ですが、他にも揚げたエビやスモークした魚、中には揚げたピザなどもあって驚きます。スコットランドの人は本当に揚げ物が好きで、なんでも揚げてしまうんです。チョコレートバーを揚げたもの、なんてのもあり、あっさりしたものを好む日本人には信じられない光景です。
私は定番のフィッシュアンドチップスを注文しました。
イギリスでは、フィッシュアンドチップスといえば「Cod(タラ)」を使うのが普通ですが、スコットランドでは「Haddock(小タラ)」が主流です。どちらも白身魚で同じ種類の魚なのでそれほど大きな違いはないんですが、強いて言えばCodは分厚くて大味なのに対し、Haddockは薄くて小ぶりで魚の味が濃いのが特徴です。
魚は衣がサクサクで香ばしく、全く脂っこさを感じさせません。魚の下にびっしり盛られたチップスはほくほくで美味しいです。これに塩とモルトビネガーをたっぷり振りかけ、好みでケチャップやブラウンソースを加えて食べます。そして小さなボウルに入っているのはマッシーピーと言われる、グリーンピースをつぶしたもの。魚やチップスをマッシーピーにつけて食べるのも、ほんのり甘くて美味しいです。
味は最高ですが、とにかく量が多いです。魚は一尾と半分、チップスはお皿一杯。脂っこさはあまり感じないので、魚はなんとか完食しましたが、チップスはどうしても無理。そういう場合はお持ち帰りもできます。
このフィッシュアンドチップスにパンとホットドリンクがついて12ポンド(2023年の相場で1800円ほど。)は、かなりお得だと思います。
今回はファイフのアンストラダーにあるThe Wee Chippyという人気フィッシュアンドチップス店を紹介しました。この店があるアンストラダーは、歩いて回れるほどこじんまりした可愛い町で、他にもレストランやカフェ、雑貨屋さんもあります。次回はまた別のお店やロケーションの紹介ができるよう、もう少し時間をかけてゆっくり散策してみたいと思っています。
皆さんもエジンバラまでお越しの際には、もう少し足を延ばしてファイフの海岸沿いの町を散策することをおすすめします。