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シドニーのNSW州立美術館の南本館と日本語ツアー

Eri オーストラリア

Eri オーストラリア

オーストラリア特派員

更新日
2023年8月19日
公開日
2023年8月19日
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シドニーで最も有名な美術館といえば、ニューサウスウェールズ州立美術館 (Art Gallery of New South Wales) です。前回は開館150周年を記念して2022年にオープンした北新館を紹介しましたので、今回は1871年に建設された南本館を紹介します!

北新館はモダンな建物に21世紀以降の現代アートが展示されていましたが、それに対して南本館は歴史を感じる重厚な建物にオーストラリアの植民地時代を含む20世紀以前の作品が展示されています。

もしも予定が合えば、毎週金曜日の午前11時から開催されている無料の日本語ツアーに参加すると、知識豊富なガイドさんが作品やオーストラリアの歴史について教えてくれるのでおすすめです!

歴史的な雰囲気が漂う南本館

南本館には20世紀以前の国内外の作品が展示されている他、アジアの作品を展示する Asian Lantern やギャラリーショップ、レストランなどもあります。

日本語ツアーに参加したい場合は特に予約は必要ないので、金曜日の午前11時に現地に行ってください。南本館のインフォメーションデスク前でガイドさんが待っています。

住所
ArtGalleryRoad,TheDomain,SydneyNSW2000
入場料
無料(イベント開催時は一部有料の場所もあり)
開館時間
毎日午前10時〜午後5時(水曜日は午後10時まで)
閉館日
イースターフライデー・クリスマスのみ
ウェブサイト
https://www.artgallery.nsw.gov.au/
行き方
シドニー中心部にあるハイドパークからから徒歩約10分、クイーンビクトリアビルディングから441のバスに乗ると、美術館前に止まります。

1900年までのコレクション

©︎PhotofromtheArtGalleryofNSW

まずは1900年以前のオーストラリアやヨーロッパの作品を展示しているギャラリーです。

この頃の絵画は宗教や歴史にまつわる写実的なものが多く、その中にゴッホやセザンヌなどヨーロッパの有名画家の作品もありました。(ただ小さな作品なので、私のように言われないと気付かない人もいるかもしれません。)

私はシドニーに住んで長いので何度もこの美術館には来ていましたが、ガイドさんの話を聞くまで知らないことがたくさんありました。例えばここには現代先住民アーティストの絵画が古い絵画と対話するように展示されています。19世紀に起こったオーストラリアのゴールドラッシュの様子を先住民側の視点から描いたものは、とても興味深かったです。

絵画や彫刻の配置も意味があることをガイドさんに教えてもらいました

20世紀のコレクション

そして20世紀の作品が展示されている場所に行くと、雰囲気がガラッと変わります。抽象画が多くなる印象で、その中にピカソの絵も。

19世紀に実在したブッシュレンジャー (盗賊) のネッド・ケリーが描かれた絵や時代背景、オーストラリアで生まれたモダンアートについて、アーティスト同士の関係性など、ガイドさんが色々と説明してくれました。

初めてたくさんの予備知識を聞いた私は、今まで何度も見たことがあるはずの絵が急に生き生きと語りかけてくるように思えて、知っているのと知らないのとでは見方が全然違って来るということを実感。そして、オーストラリアの歴史が垣間見れる楽しい時間でもありました。

それからもうひとつ、南本館で2023年5月6日〜9月3日まで開催されている有料のアーチボルド展 (Archibald, Wynne and Sulman Prizes 2023) の日本語ツアーにも参加しています。

前回参加した北新館のツアーは日曜日の午後、アーチボルド展のツアーは日曜日の午前中開催なので、両方行ったんです。

アーチボルド展

1921年から開催されている権威あるアーチボルド展では、有名人や身近な人をモデルにした絵がオーストラリア全土から集まり、賞を競います。今年は494点の応募作品の中から57点が選ばれたのだそう。

そして今年初めて男性よりも女性の作品が多くなり、先住民アーティストの応募作品数と最終候補作品も過去最高だったとのこと。

やっぱりツアーに参加すると、たとえオーストラリアの著名人やアーティストについて知らなくても、ガイドさんが重要なことはピンポイントで説明してくれるので、楽しみながら知見を深められ良いなと思いました。

ツアーは開催中の毎週日曜日 (8月27日まで)、入場料だけ払えばツアー自体は無料です。もう終了間近ですが、まだもう少し時間がありますね。

また、5歳〜18歳までの子どもが描いた肖像画、ヤングアーチー展もあり、こちらは無料で見れます。

  • 北新館の日本語ツアー: 毎週日曜日の午後1時〜
  • 南本館の日本語ツアー: 毎週金曜日の午前11時〜
  • 南本館のアーチボルド展 (この展示のみ有料) : 開催期間中の毎週日曜日11時〜 (2023年8月27日まで)
  • 詳しい日程はこちら から。

ということで、美術館の紹介はこれで終わりなのですが、最後にとっておきの記念写真スポットがあるので、それを紹介して終わります!

巨大なマッチ棒のオブジェ

南本館の裏手に巨大な2本のマッチのオブジェがひっそりと建ってます。これはオーストラリアの有名アーティスト Brett Whiteley (1939–1992) の作品です。

ちょっと分かりにくい場所にあるので、結構知らない人もいますが、南本館の正面から向かって右横にある広場をずっと下っていくとあるので、こちらもぜひ見て帰ってください!

もし、もっとこのアーティストに興味があれば、サリーヒルズにある「Brett Whiteley Studio」に行っても楽しいかもしれません。ホワイトリーの職場兼自宅だった場所がアートスタジオになっていて、そこでは彼のアートや愛用品などが見れます。

入場は無料ですが、開館が木曜日〜日曜日と毎日ではないので注意してくださいね。こちらのウェブサイト から詳細を確認してください。

ということで、南本館、北新館、アーチボルド展と3つのツアーに参加しました。それぞれ違うガイドさんに案内させてもらったのですが、どの回もとても楽しくてあっという間でした!

現在、日本語ツアーはガイドさん8人で回しているそうで、参加する人の興味や反応を見ながらの案内してくれるので、何度参加しても新しい発見がありそうですよね。

もちろんツアーが終わった後は閉館まで自由なので、ゆっくり何度でも見て回ることができます。

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