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マカオ市内の交通は基本的にはバスかタクシーしかありません。一部ライトレール(東京お台場のゆりかもめと同一の無人運行電車)がありますが、これはタイパにある空港・タイパフェリーターミナルとコタイ地区のIRの密集区域を結ぶのがメインで、市内観光に直接的には関係しません。従ってマカオ観光の要はバスかタクシーであり、旅の利便性をアップするためにはマカオパスが必須となります。
とにかくコンパクトシティであるマカオ。鉄道を敷くスペースすらないと言うのが実際のところでしょう。
バスは45人前後が乗車できる大型車輌から、最近主流になってきた25人前後のショートバス、お馴染みのトヨタコースターを使用したマイクロバスなど、大小様々な路線バスが運行されています。
この市内を走るバスの料金は、全て6MOPで統一されていて非常に安いです。
しかし日本と違って紙幣を出してもお釣りは出ず、本来のお釣り分はバス会社への寄付となってしまいます。また小銭をあまり使わないこの地域では、現金でのバスの支払いは路線乗り換えも含めて大変に不便です。
そこで日本のSuicaや関西のICOCAの様な交通系ICカードの必要性が出てきます。
マカオでのこのチャージ式カードは「Macau Pass(以下、マカオパスと表記)」と言います。
写真に三色のカードがありますが、淡いピンクはマカオ市民の高齢者用。真ん中の淡いグリーンのカードは学生カード。そして右手のやや濃いグリーンのカードが一般カードです。
このカードを使って支払うと市内のバス料金は一律3MOPとなり、円安の日本円に換算しても60円以下と非常にお得です。
このカードが購入できる場所は日本人なら誰でも知っているセブンイレブン、サークルK(こちらではまだOK便利店の店もあります)、スーパーの来来(ロイロイ)、同じくスーパーの新花城とMacau Passのサービスセンター(市内3ヶ所)です。
最初に130MOPでカードを購入します。
これには30MOPのカード代と、100MOPのチャージ料金が含まれております。
このカードはコンビニやスーパーでの買い物にも使えるので、使い方は日本のSuica等とまったく同じと考えて大丈夫です。
カードを切るとスーパーであればレジのレシート、バスであればモニターに切った金額と残高が表示されます。従って足りなくなりそうになったら上記の店やマクドナルド、マカオの至る所にあるスーパーの新苗でもチャージだけなら出来ます。
*チャージ金額は50MOP〜
また最大チャージ金額は1,000MOPとなっております。
そして使える場所は?と言うと、基本的にマカオの市内中どこでも使えます。
交通やコンビニだけはでなく、レストランやショッピングとどこでも使用可能ではありますが、なぜか普通のタクシーだけは使えないのです。
これにはマカオのタクシー行政に関する根本的な問題があるのですが、マカオの普通のタクシーは全て個人タクシーです。この数年、増えてきたアルファード(一部セレナ等)を使用したミニバンタイプのタクシーでは使えます。この車輌の場合、電話やアプリで呼ぶ必要があるのでマカオの経験値が少ない旅行者ですと少しだけハードルが高いです(もちろんホテルのフロントに呼んでもらうことは可能です)。このミニバン・タクシーは会社として運営しているのでマカオパスが使えます。
バスの料金に関しては前述の通りですが、ここで若干の注意点があります。
バス料金は一律3MOPと書きましたが、乗ったバスの路線番号の後ろに「X」が付いてる路線のバスは4MOPです。
また日本の電車と同様、目的地に行く為に乗り換えも頻繁に発生します。その際、最初の乗車でカードを決済してから45分以内に次のバスに乗る場合は、一旦カードを切りますがお金は引かれません。
ここでのポイントは、この乗り換え決済のサービスは最初に乗ったバスと次のバスの運賃が同等な場合に適用されます。
最初にX無しの路線に乗り45分以内に次のバスがXだった場合、差額の1MOPだけ引かれます。つまりこの乗り換えを含む区間はトータルで4MOPとなります。
また逆のパターンの場合、最初にX路線に乗車し、その後乗り換えでX無しに乗った場合は何も引かれません。つまりかかっても最高で4MOPと言う事です。
ちなみに香港からHZMBを通って来た場合、そこのイミグレーションには101X,102Xのバスしか来ていませんので、最初から「X路線区」となります。
またこの45分以内の乗り換えサービスに関してですが、これはマカオ ー タイパ ー コタイ地区に適用されます。コロアン地区での乗り換えは有効時間が60分となります。
コロアンと言えばエッグタルトのアンドリューが有名ですが、例えばマカオからコロアンビレッジまでバスで行きます。この場合は3MOPです。
さらにその先のビーチの方面に行く際、このコロアンビレッジでエッグタルトとコーヒーを飲んで腹拵えをして、最初の決済から60分以内に再度バスで移動すると、時間内であれば乗り継ぎ分のバス料金は引かれません。
とは言え、引かれたところでせいぜいが3MOPですから、大した金額ではありません。
一般的な二泊三日くらいの旅行であればカード購入時に300MOPくらいを入れておけば充分です。IRではなく地元レストラン等で食事をする場合を見込んでも、500MOP程度を入れておけば充分でしょう。足りなければ街中のどこでもチャージができますし、チャージに関しての手数料も取られないので旅行者の方であれば少しずつ入れておいて余らせない様にする方が賢明かと思います。
リファンド(返金)する為にはカスタマーセンターまで行かなければなりませんので少々面倒です。あまりまとめてチャージしてそのまま使う機会を失う方が勿体無いか?と思います。
なお、チャージ金額の有効期限は三年となっております。
またイミグレーションのところにある自動販売機でも売っていますが、旅行用のお土産品となっており、若干値段が高くなっております。