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3月3日は「ひな祭り」、日本だけの伝統行事です。本格的に定着したのは平安時代からと言われています。同じ日本でも、ひな祭りの祝い方も場所により変わってきます。今回福岡の柳川で出会った可愛いさげもんをご案内します。
「柳川さげもん」は、江戸時代、宮中の奥女中が着物の残り布で作った小物や子供のおもちゃをさげて飾ったのが始まりと言われています。
飾りの数にも由来があるそうで、「始終苦労(四十九)」しないようにと、さげもんを49個と中央に大きなまりを2個さげて、合計51個飾り付けるそうです。
人生50年といわれた昔に、少しでも長生きしてほしいという親の願いが込められたものだそうです。
柳川では、女の子が生まれると、色鮮やかな「さげもん」を飾り、初節句を盛大に祝う風習があるそうです。
江戸時代から続く柳川ひな祭りのさげもん、今や柳川市のお祭りになり、開催時期、市内の商店街や施設などいたるとこりでつるし雛に出会う事でしょう。可愛くて楽しい鮮やかさです。観光案内所などで、さげもんめぐりのマップを手にして、巡りましょう。一部をご案内します。
ピンクののぼり旗(右)が、さげもんめぐりの目印です。
*一部有料の所があります。
*見学時間、休日は各施設・店舗により異なります。
まず駅前で出会ったさげもん。ボランティアの方による”さげもん”の説明があります。とてもわかり易く、お話してくれます。
折り紙で丁寧に折られた、とても素敵な柳川を代表する柳川下りを表現した作品を頂きました。
「松井家・立石家のおひな様」展を開催されています。
・肥後細川藩の筆頭家老で石高3万石、2代興長以来八代城を預かった松井家。
雛人形は、この松井家の御子孫の笙子さんのもので、立花家に嫁がれた際にもってこられたそうです。
大正期のもので、道具のなかには婚姻関係にある細川家の紋「九曜紋」があるものもあります。
・立石英子さんから寄贈された立石家のお雛様。立石さんは、大正7年に柳川の古賀家の長女として誕生し、お父様が東京・三越で買われたそうです。
柳川古文書館
酒造業を営んでいた北原白秋の生家に飾られたさげもん。風情漂う景観です。なかには、白秋の著書や遺品、さらには柳川にゆかりの深い資料が数多く展示されています。(要入館料)
白秋生家資料館
有明海に面した柳川。「柳川よかもん館」には新鮮な野菜果物、海鮮から柳川名物のうなぎまで沢山並んでいます。巨大さげもんの前でホッと一息つき、お土産などを買います。筆者は大阪まで新幹線で帰らねばならないこと忘れて、新鮮な野菜や果物を買ってしまいました(笑)
柳川よかもん館
1290年、滋賀県大津市坂本にある日吉神社の分霊を移して鎮守となった。山王さんとも呼ばれている。社前の『巨大お多福面』に引き寄せられるように足は向かいます。「笑顔をくぐる事で、皆が笑顔になり幸せな1年になりますように」との願いが込められています。
巨大おたふく面が飾られる期間は、12月下旬から『柳川雛祭り さげもんめぐり』の最終日まで。
世界有数の水路のまち、柳川の川下り、「どんこ舟」で赤煉瓦の並倉や白いなまこ壁など船頭の舟唄と共にゆったりとした舟旅が楽しめます。
今回、筆者が行った2月末は落水期間で川の清掃中、下百町~水門までの周回コースで、ショートカットされている。寒い時期のどんこ舟の中央に置かれたこたつが気になりましたが、待ち時間が出ており、列車時間の関係で、今回は諦めました。
河原を歩いていると、船頭の舟歌が聞こえてきました。夜来香(笑)、インバウンドの方達も沢山来られていますね。写真撮影していたら、皆さんフレンドリーに手を振ってくれました。
柳川と言えば、鰻屋さん。やっぱり団体さんで賑わっていました。観光地も、徐々に活気づいてきたのを実感しました。
今回は、可愛い柳川雛祭りさげもんに出会えました。代々伝わるひな祭り習慣に、一生懸命、親が娘の為に用意された喜びと温かい気持ちが時空を超えて伝わってくるようなほっこりとした気持ちになりました。
4月3日まで開催ですので、次の旅の参考になれば嬉しいです。