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ダンバーニーゴルフリンクス(Dumbarnie Golf Links)は、長い歴史を誇るスコットランドのゴルフコースの中では珍しく、2020年にオープンしたばかりのスコットランドで最も新しいパブリックコースです。
パブリックコースというのは会員を持たない、誰もがプレーすることができるゴルフコースの事をいいます。
ダンバーニーリンクスは世界トップ100に入るような素晴らしいパブリックコースを目指してつくられました。そして実際のところ2024年時点ではトップ40位のランクとなっています。
ちなみに世界で有名なパブリックコースとしては、カリフォルニアのぺブルビーチ(Pebble Beach)や同じくスコットランドのキングスバーンズゴルフリンクス(Kingsbarns Golf Links)があげられます。
今回私はこの絶景のリンクス「ダンバーニーゴルフリンクス」でゴルフをしてきましたので、その様子を紹介していきたいと思います。
ダンバーニーリンクスはゴルフの聖地であるセントアンドリュース(St Andrews)から車で10分ほど南に下った海岸線沿いにあります。エジンバラからも車で1時間内に行ける交通の便がいいロケーションです。
コースからはビーチ、その向こうの入り江、石油ステーション、そして入り江の向こう岸など遠くまで見渡せる絶景を楽しむことができます。
スコットランドの多くのゴルフコース(特にリンクス)は、自然の地形をそのまま生かして造られていることがほとんどなのですが、このダンバーニーリンクスは人工的に砂丘をつくり、バンカーをつくり、綿密に計画してつくられた人造のコースだというの面白い所です。それでも人工的な違和感は全く感じません。あちこちにコブがあるフェアウェイ、砂丘、深いポッドバンカーと広い造形的なバンカーが数多く混在する、典型的なリンクスで、見事に自然の景色と溶け込んでいます。
コースデザイナーはライダーカッププレイヤーで、世界に35のゴルフコースをデザインしたクリーブ・クラーク氏。
コースはティーによって長さが違いますが、5300ヤードから7600ヤードとなっています。
さすが新しいゴルフコース。駐車場も広くてクラブハウスとレストランも近代的です。
クラブハウスの入り口ではスタッフが「ようこそ」と温かく迎えてくれ、名前入りのバッグタグをゴルフバッグに付けてくれます。
クラブハウスの入り口から入って左手がプロショップ。右手がバーとレストランです。クラブハウスはモダンで天井が高く、正面のゴルフコースと海に面した東側は全面大きな窓になっていて、気持ちのいい空間となっています。
プロショップはそれほど広くはないですが、ゴルフ用品一式、ボール、ボールマーカーやタオル、ヘッドカバーなどのクラブ名入りの商品が揃っています。スタッフも皆さんとても親切でした。
バーとレストランもおしゃれで広く、外のテラス席も充実しています。ここではソフトドリンクの他、地ビールやウイスキーなどを楽しむことができます。食事のメニューも品数が豊富で、ゴルファーではない地元の人たちも利用することができるそうです。
私たちはゴルフ前におすすめのクラブサンドイッチを食べました。ものすごくボリュームがあり、とても美味しかったです。ただ調理にかなり時間がかかったので、(特にプレー前に利用する際は)時間に余裕を持っている方がいいと思いました。
練習場はファーストティーのすぐそばにあります。打ちっぱなしのエリア、チッピングとバンカーエリア、そしてパッティンググリーンがありました。
時間の10分前にファーストティーに向かいます。スターターハットと呼ばれるとんがり屋根の建物からスタッフが出てきて、ポーチに入ったプレゼント(コースガイド、鉛筆、ティー、スコアカードなど)を渡してくれます。
そしてスコットウィスキーを1ショット入れてくれ、それを飲み干してからのスタートです。
今年(2024年)のスコットランドの冬はとにかく雨が多く、他の多くのゴルフコースが閉鎖になるほどだったのですが、ダンバーニーリンクスのフェアウェイの状態はかなりよかったです。数ホールはぬかるみがありましたが、全体的には水はけも良く、グリーンも速く、大変いい状態だと思いました。
ハーフウェイハウスは現在建設中で、5月にはオープンするとのことでした。それまでは仮設の売店が5ホールと12ホールのところにあり、スナックや飲み物を購入することができます。
その他に興味深かったのがトイレです。排泄物を自然に分解するシステムのトイレが採用されており、コース内に二か所設置されていました。
とにかく景色がよく、美しいゴルフコースでした。海からの風が強く吹き付け、サーっとシャワーが降って来てはまた過ぎ去っていく、天気もまたプレーの一部である典型的なリンクスゴルフ。難しくて気持ちのいいラウンドでした。
ここは私が暮らしているリーブンからも近いので、機会があればぜひまた訪れたいと思いました。