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「果物の王」とも呼ばれるドリアンが旬をむかえているマレーシア。クアラルンプール市内でも多くの仮設ドリアン屋台が出現しています。
熱帯の暑さのなか、冷やした方がおいしい果物を常温で食べるというだけでも異色なのですが、ドリアン好きにとっては気にならないといった方がよいのかもしれません。
ドリアン銀座といえばクアラルンプール郊外に位置するペタリンジャヤ(Petaling Jaya)のSS2(エスエスツー)が有名どころですが、今回は日本人も多く住むモント・キアラ(Mont Kiara)、デサパークシティ(DesaParkcity)からもほど近いローカルエリアのケポン(kepong)のドリアン屋台ゴールド・ソン(Gold thon)に行きました。不定期にドリアンバフェ(食べ放題)を開催しています。
店舗があるのは倉庫街のような一角。行ってみてわかったのですが、ゴールド・ソン(Gold thon)はネクスト・アーバン・イータリー(NEXT Urban Eatery)という倉庫を改装したホーカー(屋台街)の外でポップアップショップのような形態で営業をしていました。
この倉庫を改装したホーカーがすごいオシャレでした。
倉庫の中には入口入って右側にショップハウス(マレーシア式棟割り自宅兼店舗)、左側に屋台となってる不思議な造りとなっていました。
屋台のメニューはタイ料理、ニョニャ料理、スイーツなどがあり、いちばん奥にはフットマッサージの店もありました。
天井には巨大なシーリングファンがあり、正面の壁には大きなスクリーンがあります。
今回はドリアンを食べに来たのでこちらでは飲食をしなかったのですが、とても興味深い場所でした。
ネクスト・アーバン・イータリー(NEXT Urban Eatery)の前にあるゴールド・ソン(Gold thon)の看板には「ドリアン・バフェ」の案内が書いてあります。開催時によって食べ放題になるドリアンは若干異なるようです。
価格は3種類で1人あたりの価格。制限時間は1時間です。まず最初にいろいろなドリアンが3〜4種類入ったセットが提供され、その後好きなものを注文します。この日は①のセットがまず提供されました。
③を選ぶと6種類すべてが食べ放題となります。
①RM58(約1953円)D101、D88、XO、Butter King
②RM88(約2963円)上記➕ムサンキング(Musang King/猫山王)
③RM108(約3637円)上記➕ブラックソン(Black Thorn)
D101、D88、XO、Butter King➕ムサンキング(Musang King/猫山王)が食べられる②にしました。
セットの箱のフタには開始時間が書き込まれたシールが貼ってあります。
この箱をお皿代わりにして持ってきたドリアンを入れてくれます。
ドリアンを食べるときは、使い捨て手袋、紙ナプキン、そして無料の水(小さなペットボトルだったり、店内に設置してある水のディスペンサーだったり)が提供されます。ドリアンを食べる3点セットです。
最初のセットを食べ終え、ムサンキング(Musang King/猫山王)を持ってきてもらいます。
苦味、甘味、クリーミーとバランスがとれた安定した味のドリアンでどこのお店にある高級品種です。
比較的早い時間でしたが、ドリアン食べ放題を目当てに訪れるお客さんが多くいました。
マレーシア人はドリアン好きが多いのですが、旬になると家族やグループで連れ立ってドリアンを食べに行く姿をよく目にします。
こちらの記事でもふれましたが、ドリアンは1kgあたりの可食部が30%ほど。そして1個あたりの重さは1〜2kgほど。しかもムサンキング(Musang King/猫山王)以外は種が丸くて大きいのが特徴です。
1個だけ購入するとあっという間に食べ終わってしまうので、食べられる部分が少ないなというのを実感します。
ついつい、いくつも食べてしまうのほど好きな人にとっては魅力的な果物なのかもしれません。
今回お店のスタッフの方に教えてもらったのがバター・キング(Butter King)という品種の不思議な話です。
ドリアンは品種によってだいたい特徴が決まっているのですが、このバター・キング(Butter King)の味というのは個体によって千差万別なのだとか。
その理由としてドリアンの苗木を交配させたものからできるため、木の特徴などによって味が異なるとのことでした。
ムサンキング(Musang King/猫山王)を食べていたのですが、スタッフの「推しドリアン」とのことで試してみました。
確かに最初のセットに入っていたものをとは味が違うのがわかりました。
もっと言うと、この日に食べたドリアンのなかで抜き出たおいしさに驚きました。
見た目は白く、いわゆる野生に生えているノーブランドのカンポン・ドリアン(Kampong Durian)のようでしたが、
見た目も珍しいことに青味がかった部分もあります。
割ってみるまでわからないことからお店のスタッフは「サプライズドリアン」と呼んでいるのだそうです。
品種的には高級種には分類されないのだそうですが、たまにこのような大当たりがあるのだそうです。
ドリアンは味ももちろんのことながら、本当に品種によって味も風味も違うので奥が深い果物でもあると思いました。
(撮影by逗子マリナ)
※店内は撮影許可をいただいています。
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