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暦では立秋は過ぎたといいますが、猛暑が続く京都です。
西京区の松尾大社で行われている夏限定「風鈴祈願」を訪ねてきました。
松尾大社は、京都のメインストリート四条通の西の端に位置しています。
アクセスは阪急電車が便利で、阪急嵐山線「松尾大社」駅を下車するとすぐ目の前です。
JR京都駅からの市バスでは約40分ほど。
車でのアクセスは、物集女街道(29号線)を嵐山方面へ進むと松尾大社が見えてきます。
大宝(701)年、秦忌寸都理(はたのいみきとり)により、松尾山の頂上付近・大杉谷の磐座の
神霊を社殿に移したことに始まり、平安遷都のあと賀茂神社とともに王城鎮護の社とされ
「賀茂の厳神、松尾の猛霊」と称されました。
古くからお酒の神様として信仰を集めています。
夏限定の「風鈴祈願」は、楼門をくぐって右手にある手水舎のとろこや、
授与所の天井や境内のあちこちにも風鈴が飾られています。
大社では、コロナがはじまった2020年から風鈴の飾り付けをはじめ、年々数を増やして
今年2024年は約700個が並んでいます。
授与所では、風鈴に付ける短冊が用意されています。(短冊祈願料500円)
春の松尾大社は、一の井川沿いを中心に約3000本の山吹の花が咲くところですが、
今はたくさんの風鈴が涼しげな音色を奏でています。
風鈴の歴史は、日本へは奈良時代、遣唐使によって仏教とともに伝えられたとされています。
当時の日本では、強風は流行病や邪気などの災いを運んでくると考えられていました。
そこで(その音が聞こえる範囲は聖域となる)災いから守ってくれるものとして、
お寺の軒の四隅に風鈴がつるされるようになっていきました。
当時使われていた風鈴は青銅製だったため、今の風鈴のような軽やかな音ではなくて、
鈍く重い音だったそうです。
江戸時代に入ると、ガラス製の風鈴も登場し、今にいたっています。
松尾大社の風鈴は、八朔祭が行われる9月1日(日)まで設置されています。