キーワードで検索
クリスマスにライトアップする伝統は、17世紀のドイツに起源があるそう。キリストをこの世の光と象徴するため、当時は木にろうそうくを飾ったようですが、1900年代に入ってからはより安全な電飾が普及しました。
ロンドン橋付近もいま、大きなクリスマス・ツリーや各種クリスマス・マーケットがたち、町全体が華やかに彩られている頃です。遅めの午後から楽しむ、周辺の散策コース4ヵ所を紹介します。
まだ日が残る頃、まずはロンドン・ブリッジ駅すぐの恒例市「ウインター・バイ・ザ・リバー(Winter by the River 2024)」からスタートです。
タワー・ブリッジが架かるテムズ河方面へ5分ほど歩けば、にぎやかな人通りや出店が見えてくるので、すぐに場所がわかるでしょう。
来年2025年の1月5日まで毎日やっていますが、週末は予想どおり大混雑! 松ぼっくりやオレンジの皮、シナモンなどで作ったクリスマス飾りやフィッシュ・アンド・チップスに、ギリシャなど多国籍料理の屋台などがズラリと並んで活気に満ちています。
◼️ウインター・バイ・ザ・リバー(Winter by the River 2024)
住所 :London Bridge City Pier, London
URL :https://www.visitlondon.com/things-to-do/whats-on/christmas/best-christmas-markets-in-london
開催時間:11:00~22:00 12月24日 11:00~17:00(12月25日休業)2025年1月5日まで
ロンドンの象徴のひとつである「タワー・ブリッジ(Tower Bridge)」といえば、ロンドン橋と混同しがちですが、これらは別物です。
ロンドン橋駅を挟んで、食の市場で有名なバラ・マーケット側にあるシンプルな橋が「ロンドン・ブリッジ」。それに対し、ロンドン塔近くに位置するのがタワー・ブリッジで、ふたつの塔の間に吊り橋が架かっています。
50以上の設計案からシティ市の建築家、ホレス・ジョーンズの案が選ばれたのは1884年のこと。以来、8年のときを経て橋は完成しました。この橋にはユニークな特徴が多く、ひとつは2階建てのように上部にも橋が架かっている点です。
こちらは現在も有料で通行可能で、一部ガラス張りになっている床やビクトリア時代のエンジン室を見学できます。また、上から見下ろすロンドン市街も見もの。
そしてもうひとつ、私のようにたまたま遭遇したらラッキーな、跳ね上げ橋の開閉が見られることです!
時間は日によってまちまちで、1度きりの日もあれば2、3度、多いときで4度開くこともありますが、確実に目撃したい場合は下記のウェブサイトで確認してから行ってくださいね。
◼️タワー・ブリッジ(Tower Bridge)
住所 :Tower Bridge Rd, London, SE1 2UP
タワー・ブリッジを渡って金融街シティに入り、ぐるりと回ってロンドン橋へ戻る途中に、「ハリー・ポッターと賢者の石」や「トゥームレイダー」など、多くの映画ロケ地として知られる「レドンホール・マーケット(Leadenhall Market)」があります。
もともと荘園の敷地にあった同マーケットは、1321年に肉市場として開かれました。15世紀にはシティ市長(Lord Mayor of London)ディック・ウィッティントンが石造りの市場を建設し、ロンドン大火後に再建。
1881年には、前述したタワー・ブリッジの設計者ホレス・ジョーンズによって、鉄とガラスを用いた建物に生まれ変わり、歴史重要建造物第2級に指定されました。
現在ブティックやレストラン、パブ、バーなどが並び、華やかなアーケードとして賑わうレドンホール・マーケット。いまの季節はクリスマス仕様でよりきらびやかになっていました。
◼️レドンホール・マーケット(Leadenhall Market)
住所 :Leadenhall Market, Gracechurch Street, London, EC3V 1LT
先端部分をいつもと違う色に輝かせた四角錐の高層ビル、ザ・シャードを目前に眺めながらロンドン橋を渡り、ロンドン・ブリッジ駅まで戻ってきました。
そのまま駅には入らず、再びテムズ河沿いに向かう一歩手前で、最後にもう1ヵ所寄り道を。
始めに行きましたが、ライトアップがきれいな時間帯に「ウインター・バイ・ザ・リバー」の締めくくりとして、アーチ型の天井と吹き抜けが圧巻の「ヘイズ・ガレリア(Hay’s Galleria)」で、特大クリスマス・ツリーを楽しみましょう。
この建物もレドンホール・マーケットと同様、歴史的建造物2級に指定されています。「ガレリア」という名の通り、イタリアはミラノのアーケードを参考にしたビクトリア様式のガラス屋根が特徴で、かつての波止場の倉庫を改装したものです。
中央の噴水に鎮座し、ひときわ存在感を放つブロンズ製の動く船の彫刻は、まるで軍艦のよう。複合商業施設には一見不釣り合いな気がしましたが、これはかつてヘイズ・ガレリアが茶貿易の中心として栄えた往年の記憶を残すため、1987年に設置されたものだそうです。
さらに河沿いの遊歩道まで抜けると、ライトで昼間とはすっかり別の表情を見せてくれるタワー・ブリッジも見られます。季節限定の特別な雰囲気を感じに、ロンドン橋周辺をあちこち散策してみてはいかがでしょう。
◼️ヘイズ・ガレリア(Hay’s Galleria)
住所 :1 Battle Bridge Ln, London SE1 2HD