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鹿児島の「伝統的工芸品を体感しよう! in センテラス天文館」

阿部 美寿穂

阿部 美寿穂

イタリア特派員

更新日
2025年3月16日
公開日
2025年3月17日

皆さんは鹿児島の特産品といえば、何が思い浮かびますか?鹿児島市のセンテラス天文館で、3月9日(日)に開催された「伝統的工芸品を体感しよう!in センテラス天文館」。そのイベント会場に足を運び、鹿児島が誇る伝統的工芸品の数々に触れた一日を振り返ります。鹿児島特有の竹細工や薩摩焼、薩摩切子など、精巧な技術が光る作品に心を奪われました。鹿児島のみならず、日本の伝統文化の大切さを再認識するきっかけとなったイベントを共有します。

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鹿児島市主催「伝統的工芸品を体感しよう!in センテラス天文館」

皆さんは鹿児島の特産品をいくつくらい知っていますか?

鹿児島県の国指定の伝統的工芸品には、本場大島紬や川辺仏壇、薩摩焼の3品があります。伝統的工芸品とは「昔ながらの伝統的な技術と材料でつくられる、日常生活の中で使い続けられてきた工芸品」です。鹿児島を代表する有名な食べものには、さつま揚げや焼酎、黒豚、お茶などがあります。食品については、よくご存じの方も多いかもしれません。

筆者は、2025年3月9日(日)に鹿児島市のセンテラス天文館で開催されたイベント「伝統的工芸品を体感しよう!in センテラス天文館」を訪れました。このイベントは、鹿児島市産業支援課が、仙厳園や鹿児島市竹工芸振興組合、鹿児島県薩摩焼協同組合の協力のもと、伝統工芸品の展示販売や手作り体験コーナーを行ったものです。

会場となったセンテラス天文館は、鹿児島一の繁華街である天文館地区に2022年4月にオープンした複合商業施設です。1階部分には、鹿児島市観光案内所があります。こちらでは、鹿児島観光に役立つマップや観光パンフレットをもらうことができます。鹿児島に初めて来てどこを観光すればよいか分からない場合、訪ねてみることをおすすめします。チケットなどの予約もしてくれます。

「伝統的工芸品を体感しよう!」のイベント会場では、竹細工や薩摩焼、薩摩切子といったさまざまな工芸品を鑑賞することができました。繊細な技術が光る作品の数々に感動しました

鹿児島の伝統的工芸品

鹿児島の豊かな自然や伝統文化が息づく工芸品。当日、展示されていたものをいくつかご紹介します。

経済産業大臣指定 伝統的工芸品「薩摩焼」

鹿児島を代表する陶磁器として知られる「薩摩焼」。薩摩藩主の島津義弘公(1535~1619年)の保護のもと、朝鮮から来た陶工が発展させていったのがその始まりです。

薩摩焼のその独特の風合いは、一つ一つが職人の渾身から生まれる個性的な作品ばかりです。薩摩焼には、どこか懐かしさを感じさせるような、ほっこりとした雰囲気の器が多くあります。イベントでは、その薩摩焼の魅力を存分に堪能できる展示が行われ、歴史と伝統が息づく作品に触れることができました。県内には、伝統を受け継いだ窯元がたくさんあります。

 

鹿児島県伝統的工芸品「薩摩切子」

薩摩切子は、江戸時代の末期に薩摩藩で生まれたガラスの工芸品です。透明感のあるガラス製品で知られ、その繊細な彫刻や緻密な技術を凝縮した薩摩切子は、まるで宝石のような輝きを放ちます。今日では、グラスなどの器以外にも、ピアスやペンダントなどの小物類も人気です。

イベントでは、製作体験コーナー「切子かけらの細工(受付時間:11~16時30分、参加料:1,000円)」が行われていました。ペンダントトップなどに使える丸やハート形の飾りの中を色とりどりの切子のかけらで埋めていきます。テーブルに座った子供たちが熱心に作っていました。

鹿児島県伝統的工芸品「竹製品」

鹿児島では、竹を使った独自の工芸品が盛んに作られています。なぜなら鹿児島は竹林面積日本一。定番の竹カゴやザルのほか、お弁当箱やバッグなど、竹を使ったモダンですてきな製品も生産されています。初めて見る作品もたくさんありました。

熟練の職人が、一本の竹から繊細な模様や立体構造を作り出す姿は、まさに芸術の域に達しています。展示販売では、いろいろな竹細工の製品を鑑賞することができ、その美しさに心を奪われました。「かざぐるま」などの竹を使った手作り体験ができるコーナーには、子どもから大人まで多くの方が参加されていました。

そのほかの直近のおすすめイベント

鹿児島には、伝統的工芸品を体験できるさまざまなイベントが開催されています。

例えば、工芸家が技術を披露するワークショップや、展示即売会などがあります。これらのイベントは、鹿児島の伝統文化や工芸品に触れる貴重な機会となるかと思います。直近のものをご紹介します。

 

・ふれあい竹のいち

内容:竹製品の展示販売と竹を使った体験教室など。

日時:2025年5月24日(土)、25日(日)

場所:鹿児島市竹産業振興センター(鹿児島市小山田町9353)

連絡先:099-238-2338(鹿児島市竹工芸振興組合)

 

皆さんも、伝統を受け継ぐ作家たちの情熱と技術を感じられるイベントにぜひ参加してみてください。

まとめ ー 鹿児島の魅力を全国へ!

日本の本土最南端に位置する鹿児島は、美しい自然と豊かな歴史が特徴的な地域です。鹿児島市主催の「伝統的工芸品を体感しよう!in センテラス天文館」では、職人の知恵と技術、情熱が詰まった数々の伝統工芸品に触れることができました。日本の美も再認識した機会となりました。鹿児島のすてきなものがもっともっと日本全国に広まるといいですね

*筆者の「伝統的工芸品を体感しよう! in センテラス天文館」訪問の様子は、鹿児島市広報課の公式インスタグラム(@kagoshimafan)の2025年3月14日の投稿でも紹介されています。

アカウントは、鹿児島市の自然や食、市の取り組みなど、鹿児島の多彩な魅力を写真や動画で発信中です。鹿児島にご興味のある方はぜひご覧ください。

 

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