東風吹かば匂いおこせよ梅の花~太宰府天満宮と坂本八幡宮

公開日 : 2020年02月24日
最終更新 :
筆者 : Duke

こんにちは、「地球の歩き方」福岡特派員のDukeです。今日は、太宰府天満宮の梅の花と令和ゆかりの地といわれる坂本八幡宮を紹介します。

こちらは太宰府天満宮、入母屋造りの楼門。この日は平日にもかかわらず、参道や境内は大勢の参拝客でにぎわっていました。

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本殿に向かって右の白梅が、京の都から飛んできたと伝えられる飛梅。左側にあるのは、大正天皇のお后、貞明皇后が植樹された紅梅で、「皇后の梅(きさいのうめ)」と呼ばれています。

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都を旅立つ前、道真公は「東風吹かば匂い起こせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」と、屋敷の梅に語りかけるように歌を詠んで、別れを惜しみました。それが道真公を慕って太宰府に飛んできた飛梅です。ところで、道真公のお屋敷には梅のほかに、松や桜もありました。その松も、飛梅と同じように道真公を追って飛び立ったのですが、途中で力尽き現在の神戸市に根を下ろしたという「飛松伝説」が残されているそうです。また、道真公に語りかけられたのが梅だけだったことを悲しんだ桜の木は、一夜のうちに枯れてしまったと『源平盛衰記』に記されているとのこと。いかにも、木々や花々を愛でた道真公らしいエピソードですね。

飛梅と対をなすように咲く皇后の梅。

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菖蒲池のほとりに咲く枝垂れ梅。

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こちらの枝垂れ梅は、幾筋かの滝が流れているかのような見事な樹形でした。

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この付近にも数多くの梅が咲いており、香しい匂いが漂っていました。境内の梅は、2020年2月中旬で七分咲きくらいでしたので、これからもしばらくは楽しめそうです。

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天満宮から西に車で10分、大宰府政庁跡(都府楼跡)の裏手に位置する坂本八幡宮。新元号「令和」の由来となった梅花の宴が行われた、大宰帥(だざいのそち:大宰府政庁長官)大伴旅人の邸宅がこの付近にあったとする定説により、令和ゆかりの地として広く知られるようになりました。※1986(昭和61)年に行われた九州歴史資料館の現地調査により、この説は定説とはいえなくなっています

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今からおよそ1300年前、天平2(西暦730)年の正月に、梅花の宴が開かれた(かもしれない)坂本八幡宮の境内。

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境内の一角に建立された令和の石碑(令和元年10月29日序幕)。新元号「令和」と梅花の歌32首の序文「時に、初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす(万葉集巻五)」の書は、新元号が発表された時に菅官房長官が掲げた「令和」を揮毫した茂住菁邨(せいそん)氏によって書かれました。

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令和の石碑の隣には、大伴旅人の歌碑があります。「わが岡に さ男鹿(さおじか)来鳴く 初萩の 花嬬問ひに 来鳴くさ男鹿(さおじか)」(万葉集巻八)

太宰府に赴任後まもなく妻を亡くした旅人が、初萩の花が咲く初秋、牡鹿が牝鹿を求めて鳴く甲高い声にも、妻を思うわが身を重ねずにはいられない心境を詠んだものだそうです(左の解説板より)。

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紅梅の向こうの細い小径を辿った先が、大宰府政庁跡(都府楼跡)です。万葉の人々もこの風景を見ていたかも......と思わせる長閑な佇まいですね。

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この季節、太宰府ではあちこちで梅の花が咲き誇っています。梅のあと、2020年3月下旬から4月初旬にかけては、御笠川沿いの遊歩道や四王寺林道、大宰府政庁跡の桜が見ごろを迎えるなど、早春から春にかけての数ヵ月が、もっとも太宰府らしい趣が感じられる時期です。

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