海外旅行好きが持っておきたいクレジットカードの観点とおすすめのカード

公開日 : 2022年11月18日
最終更新 :

目次

クレジットカードを選ぶときに覚えておきたいこと

©iStock サービスのポイントを押さえて選ぶことが大切!
©iStock サービスのポイントを押さえて選ぶことが大切!

クレジットカード選びで押さえたい「3つ」のポイント

海外旅行で使いたいクレジットカードを選ぶポイントは、大きくわけて「保険・特典・国際ブランド」の3つです。ここを外さないように海外旅行に最適なクレジットカードを選ぶようにしましょう。

①クレジットカードの付帯保険の種類と範囲
クレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の付帯方法とその補償金額はカードを選ぶ上で重要なチェックポイントです。自動で適用されるものと、決済を行ったときに適用されるものがあります。

②食事&宿泊サービス・マイルなどの特典
旅行申し込み時の決済から始まり、滞在先の宿泊や食事が割引されたり、フライト時にマイルを貯められたりとクレジットカードの特典をチェックしておきましょう。

③その国でVisaなどの国際ブランドが使えるか
クレジットカードにはVisaやMastercardなどの国際ブランドがあります。国によって国際ブランドが使えないことがあるので調べておくことが必要です。

それでは、それぞれのポイントを詳しくみていきましょう。


旅先で適用される保険を知っておこう

©iStock 海外の医療費は高額なることも。保険有無は要確認!
©iStock 海外の医療費は高額なることも。保険有無は要確認!

海外旅行傷害保険が自動で付帯するかを確認

海外旅行好きの人がクレジットカードを選ぶとき、一番チェックしたいのが海外旅行傷害保険の付帯有無と条件、補償金額です。付帯方法には、自動付帯と利用付帯の2種類があり、選んだカードがどちらの付帯方法か確認しておきましょう。

自動付帯とは、クレジットカードを所持しているだけで補償されるタイプ。年会費が高額なゴールドやプラチナクラスのカードは、自動付帯となっていることがほとんどです。

利用付帯とは、旅行代金をカード決済するなどの条件を満たしたときに付帯&補償されるタイプ。年会費が無料か低額なカードの多くはこのタイプで、年会費が高額でも発行会社によって利用付帯の場合もあるので要注意です。さらに規定された条件を満たしていないと補償されないので、条件は必ず確認しましょう。

海外旅行傷害保険で何が補償される?

クレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の代表的な補償内容と保険金額例をみていきましょう。クレジットカードの保険金額の幅は大きく、傷害死亡・後遺障害の金額がよく取り上げられます。プラチナやゴールドカードは「5,000万円~1億円」、一般カードでは「500万円~2,000万円」となります。金額が大きいことは大切ですが、障害死亡は本人が受け取れないので実際に必要になるのは、「傷害治療費用・疾病治療費用・携行品損害」が中心となってきますので確認しておきましょう。

◎傷害死亡・後遺障害:2,000万円~1億円
保険支払対象期間中の事故でケガをし、事故発生日から当日を含めて180日以内に死亡した場合、傷害死亡・後遺障害保険金額の全額。後遺障害の場合は程度に応じて傷害死亡・後遺障害保険金額から4~100%の割合いで支払われます。

◎傷害治療費用:100万円~300万円
旅行中の事故でケガをして医師の治療を受けたときに支払われます。

◎疾病治療費用:200万円~500万円
旅行中の病気で診療や入院費用などにかかった実費が支払われます。

◎賠償責任:3,000万円~1億円
旅行中に他人にケガを負わせた。物を破損したなど損害賠償責任を負ったときに支払われます。これは法律上の損害賠償責任を負った場合のみで、個人間でお金のやり取りをしてしまった場合は適用されないので注意してください。

◎携行品損害:20万円~100万円
旅行中にスマートフォンやカバンなどの盗難、事故での破損時に支払われます。

◎救援者費用:200万円~1,000万円
ケガや病気で入院・死亡・生死不明となったケースで、家族の往復渡航費や宿泊費、通信費などの実費が支払われます。入院は3日以上、事故から180日以内に死亡、遭難時は生死が確認できないことなど細かい条件が設定されているので出発前に確認しておきましょう。

海外旅行傷害保険を使うときはどうするの?

©iStock 困ったときは専用デスクに連絡してみよう
©iStock 困ったときは専用デスクに連絡してみよう

事故やケガをしたときは、まずカード会社の緊急アシスタンスサービス(会社ごとに名称は異なる)に連絡します。病院で治療すると医療費は立て替えになるので、後日帰国後に請求します。緊急連絡先は、基本「24時間365日・日本語対応」です。出かける国の窓口電話番号をスマートフォンや紙にメモしておくといざというとき役立ちます。

また自動付帯のクレジットカードを複数枚持っているときは、傷害死亡・後遺障害の補償額が最高のクレジットカードから「5割・3割・2割」のように配分されていきます。複数枚所持している人は、すべてのクレジットカードをチェックしておくといいでしょう。

★オススメカード
■三井住友カード(NL)
https://www.smbc-card.com/nyukai/card/numberless.jsp

年会費無料で保険が充実しているおすすめカード
▲年会費無料・利用付帯ながら海外旅行傷害保険が適用されます。傷害死亡・後遺障害はゴールドカードと同額の最高2,000万円、傷害治療費用や疾病治療費用は50万円まで補償されます。

<Data>
年会費 無料
国際ブランド Visa・Mastercard
海外旅行傷害保険 最高2,000万円
国内旅行傷害保険 なし

食事&宿泊優待

©iStock 朝食の無料提供もあるのでチェックしよう
©iStock 朝食の無料提供もあるのでチェックしよう

クレジットカードには、旅をお得にする特典が付いているカードがあります。例えば、ホテルの客室アップグレード。宿泊費・提携レストランでの食事割引などです。指定のショップでは買い物割引などの特典を受けることができます。この特典が付帯するクレジットカードを選ぶときは、「年会費1万円以上・ゴールドクラス以上」を基準にすると選びやすくなります。

食事や買い物も割引になる

滞在先のホテルが提携しているレストランやショップで、指定のクレジットカードで決済すると、割引を受けることができます。利用規定や割引上限金額が決まっているので、こちらも利用する前に事前確認してください。

ホテル客室をグレードアップできる特典

ホテル宿泊費を指定のクレジットカードで決済するなど、条件をクリアすると、宿泊割引・朝食の無料提供・客室のアップグレードなどの特典が利用できます。

利用タイミングは、決済時、またはホテルフロントでのチェックイン時などさまざまです。利用するときは、申し込みタイミングを事前に確認しておきましょう。

コンシェルジュサービスを利用する

いわゆるプレミアムカードとよばれるブラック、プラチナクラスのクレジットカードに付帯するのが、コンシェルジュサービスです。専属スタッフが24時間365日対応してくれる専用デスクが用意されます。

電話かメールで依頼するだけでホテルやレストランの予約をしたり、「こんなところに行きたい」と伝えるだけで旅行プランを提示してくれたりと秀逸なサービスが提供されます。年会費は高額ですが、海外旅行の頻度が高い人は選ぶ価値が十分あります。

フライトでマイルを貯める

航空会社の提携カードでは、フライト時に貯まるマイルの還元率アップ、搭乗時ボーナスポイント付加などのクレジットカードがあります。還元率が高さと年会費は比例して高くなりますが、JALやANAなど特定の航空会社を使う人は、提携カードを選ぶといいでしょう。

★オススメカード
■JAL アメリカン・エキスプレス®・カード CLUB-Aゴールドカード
https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalcard/card/club_a_gold.html


JALのフライトが多い人は持っておきたいカード
▲フライトマイルだけでなく、JALカード限定ボーナスマイルとして入会搭乗ボーナスや毎年初回搭乗ボーナスなどがプレゼントされます。さらにアメリカン・エキスプレス®の特典やサービスを利用できるカードです。

<Data>
年会費 20,900円
国際ブランド American Express
海外旅行傷害保険 最高5,000万円
国内旅行傷害保険 最高5,000万円


■Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・カード
https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/marriott-bonvoy-base/

リッチなホテルステイを体験できるおすすめカード
▲ホテルグループ最大手の「マリオット ・インターナショナル」ホテルグループが運営する会員プログラム「Marriott Bonvoy®」とアメリカン・エキスプレス®のコラボカード。シルバーエリート会員資格が自動付与されホテルでさまざまな特典が受けられます。

<Data>
年会費 23,100円
国際ブランド American Express
海外旅行傷害保険 最高3,000万円
国内旅行傷害保険 最高2,000万円

渡航先の国でクレジットカードが使えるかをチェック

クレジットカードには、世界5大ブランドとよばれる国際ブランドがあります。国内で発行されている各社のクレジットカードも、国際ブランドがついています。

◎Visa
◎Mastercard
◎JCB
◎American Express
◎Diners Club

国際的なシェアも上記の並び順で、Visaが圧倒的シェアを誇ります。次いでMastercardで二分しており、JCB以降はシェア率が下がります。結果、海外旅行に行くときはVisaブランドのクレジットカードを持っていると安心です。さらにMastercardの2枚持ちをすると心強いともいえるでしょう。

クレジットカードが使えない国はどうする?

どの国でも大型チェーンの店舗やレストランなどでは、基本クレジットカードは使えます。ただし小さな町街の商店街にある店舗だと、「現金のみ」などの張り紙があったり、決済端末がなかったりするケースもあります。

現地に行って使えないとわかったときは、クレジットカードを使って現地のATMで現地通貨を引き出したり、所持している日本円を交換したりするなどして対応しましょう。あらかじめわかっているときは、QRコード決済に対応しているかも調べておくと安心です。

まとめ

©iStock クレジットカードで世界中旅をしてみよう
©iStock クレジットカードで世界中旅をしてみよう

海外旅行好きな人がクレジットカードを選ぶときのポイントを解説してきました。なかでも必ずチェックしておきたいのは、海外旅行傷害保険の付帯方法と補償金額です。旅行の前に適用範囲と、それぞれの補償額を把握しておくと、万が一の病気やトラブル時に役立ちます。

もうひとつは、国際ブランドです。テレビCMなどの影響で、VisaとMastercardのシェアは同じくらいと思っている人も少なくありませんが、Visaのシェアが圧倒的です。この点も覚えておきましょう。また便利なクレジットカードですが、チップがある国では少額の現地通貨を持つことも忘れずに!

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

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